買いためてる本を読もうと思って、他の単行本2冊分くらいあるなぁって小説を開いてみたら、1日で読み終えちゃいました。
鉄の骨 : 池井戸潤
ストーリーはまさしく建設業の談合がメインで、入札できるのか談合を受け入れるのか、警察の調査は?とどんどん読み進めていける作品でした。
だから、メインとは遠い終盤に数ページしか出てこないお母さんの言葉にこんなに揺さぶられるとは思ってなかったです。
彼女はこんなことを言ってました。
人生あっという間
気のすむまでやりなさい
後からやろうと思っても無理
今しか出来ないことがある
どこかで聞いたり誰もが言っていたりする言葉かもしれないけど、私にとっては『ここでこのタイミングで』というパンチのある言葉でした。
最近、ずっと晴れない気持ちで悩んでることがあるんですけど、こんな言葉の通り進めたらどんなにいいだろうと思って。
そういう風に自分で自分の道を進んでいきたい、と切に思いました。
どうしたらいいのか、どうすればいいのか分からないけど、こういう気持ちは持っていたいし、羽ばたける準備もしておきたい。
それは気持ちの上だけかもしれないけど、何もないよりは心が強くなれそうな気がします。
600頁を越える作品の2頁ほど、さらにその6行くらいかもしれないけど、この言葉に出会えただけで読んで良かったと思いました。
もちろん、メインストーリーも読みごたえがあって、現場あがりの社員が分からないなりに奮闘して他人に揉まれていくのは応援したくなりました。
仕事は建設業かもしれませんが、物語は人間関係が主体といっても良いと思うので、建設業界を知らない方でも楽しめると思います。
そしてやっぱり池井戸さん。
一筋縄ではいかないというか、面白いことを考えるというか。
色々含めて、読んで良かったです。