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群馬大学 慢性看護学研究室ブログ

患者様や未病の方が、自分らしく生活できるよう研究・探求しています。糖尿病と慢性腎臓病透析予防外来も開設しています。

クアオルト研修報告 2

2013-11-01 10:27:00 | 統合医療・クアオルト

 

 

<クアオルト療法は医療と密接に関係している!!>

 

クアオルト療法には多くの種類がありますが、中でも、テラインクア(terrainkur:地形療法)は、森林などを歩く運動であり手軽に行える運動だと思いました。また、バルネオテラピ(balneotherapy:温泉療法)は、温泉の多い我が国にも適した療法です。訪問した健康保養地は医療と密接に関わっており、ドイツではテラインクアやバルネオテラピは、医療保健も適応されると言うことでした。研修では、クアオルト療法の中でも気候療法(地形療法)、坑道療法 http://www.gasteiner-heilstollen.com/ など、多彩な療養法を体験することができました。

  

医療との連携では、Bad Fussingの温泉では、ほとんどのホテルに病院やクリニックが併設されていました。訪問した、Johannesbad http://www.johannesbad-therme.de/Seiten_Startseite.aspx

では、病院が併設されており、整形外科病棟ははもちろんのこと、心療内科病棟もあるという充実ぶりでした。透析室もありましたよ!!一次予防にとどまらず疾病の進行を予防するという三次予防までしっかり行っていました。

 

ドイツ・オーストリアのクアオルトは、自然資源を生かした医療であり、楽しみながら健康向上を図る医療であることがわかりました。Penderは行動変容に関するHPMhealth promotion model)を提唱していますが、そのモデルには楽しさの要因にあげられています。クアオルト療法を患者さんに適応するときは、看護モデルでもあげられている、楽しさである「愉楽」に注目したいと思います!!

 

 



クアオルト研修報告 1

2013-10-27 09:55:00 | 統合医療・クアオルト

 

<クアオルト研修概要>

 

少し前の話ですが、今年の6月に9日間かけてドイツとオーストリアに、クアオルトの勉強のため研修に行ってきました。15人くらいのツアーです。同行してご指導いただいたのは、北海道大学名誉教授の阿岸祐幸先生です。阿岸先生は北海道大学医学部医学部付属温泉治療研究施設長、付属病院登別分院長を歴任されていらっしゃいます。阿岸先生には、以前から、温泉療法の研究ご指導をいただいておりました。そうしたところ、研修の話しを、阿岸先生から教えていただき、即決で行くことにいたしました。自分自身、自然の中で歩いたり、温泉に入ったりすることが大好きなのですが、この楽しさを医療や看護に応用する方法を学びたいと思ったからです。

 

 

 

クアオルト(独 kurortbehandlung、英 health resort、日 健康保養地)とは,自然要素のもつ保健作用を活用して,温泉療法や気候療法行う設備が整っている場所(主に温泉や森林)のことです。この場所で行われる療法が健康保養地療法Health Resort Medicineであり、ヨーロッパで盛んです。“Health Resort Medicine”という言葉は.温泉気候医学関連の国際組織である「国際温泉医学会International Society of Medical HydrologyISMH」で1980年代に確立された概念です.(阿岸祐幸先生著、「阿岸祐幸先生と行く地形療法とドイツ・オーストリア温泉地視察、講義テキスト資料集、p116-119より」

 

研修では阿岸先生のご厚意で、ミュンヘン大学のProf. Dr.DrAngela Schuh 先生、Bad IschlリハビリテーションセンターのDr.Falkenbach院長 http://www.ska-badischl.at/cont/index.phpDr.Hans Knorr医師、Prof. Dr. W. Schnizer医師など、著名な先生方のご講義も拝聴することができました。

研修報告2 に続く・・・。