インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

釣瓶落としの日

2012-10-21 18:55:15 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
6時前で薄暗くなってしまう秋季、日課の散歩も早めに出たつもりでも、すでに日が落ちていた。
この季節は夕日がきれいなので、五時過ぎには出ようと思いつつ、いったん小説を書き出すと、画面の前からなかなか離れられない私だ。

明日からいよいよプジャ大祭、ベンガル湾沿いの聖地プリーで安宿(ホテル・ラブ&ライフ)を営む身だけに、いよいよ稼ぎ時到来と心待ちにしている。
夕暮れの浜には、いつもより多めの家族連れ観光客がたむろしていた。
西寄りの上空にこんじきの半月が煌々と照って、濡れた砂に映し出され、ゆらゆら白光を閃かせる。
秋の引き潮に素足を浸しながら、黄金色の月を愛でた。
肉眼で認める星は数粒、もやった闇が立ちこめて在処は定かでない。

今ちょうど、在郷の友人が贈呈してくれた「星座手帖」(草下英明、現代教養文庫)を読んでいる最中でもあり、また星への興味が募っているこのごろでもある。

これから冬季に向けて、星が美しい季節に入りそうだ。

今はインドの短い秋、秋といっても、日本の初夏の陽気だが、空気がドライになって、孵化したトンボが多数舞う。砂浜にはこの季節ならではの、白い貝のかけらがびっしり敷き詰められる。
執筆中の短編小説はあと二、三日で脱稿予定だが、日本が舞台の割と読みやすいテーマで、読み物としては面白いのではないかと、一人悦に入っている。

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