インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

ベンガル湾季節便り/ガンジスのたどり着く海

2008-01-26 22:32:26 | 季節・自然
<1月26日>
昨夜、豪雨が降ったせいで、今日は肌寒く、夕刻浜に出るも、入り日は
雲に隠れて見えなかった。冷たい潮風が吹きすぎる波打ち際を、ハリド
ワルで買った大盤のショールを巻きつけながら歩く。錆びがかった鶯色
の海はもやい、波がやや荒めだったが、沖は凪同然で漁村寄りの東側の
海には舟もたくさん出ていた。
灰色の雲が覆う海上を渡り鳥が幾羽も、低旋回しながら舞っている。ふ
と、ハリドワルのガンジス河の上空を舞っていたかもめそっくりの鳥の
ことを思い出す。もしかして、あの鳥がはるばる河沿いにここまで下っ
てきたのかもしれないなと思う。ガンジスが最終的にたどり着く先はこ
のベンガル海、水の色は山間の清流にかなうべくもないが、晴れた日に
は、冬季だけに透明感が増し、リシケシやハリドワルの聖河に近い色に
なるのだ。青みがかった河に比べると、やや緑がかっているが。

                    

昨夜突然ザーッと降りだした大雨は、恒例の季節の変わり目の印で、ま
もなく冬季が終わろうとしているのである。旅から戻った当初は暖かく
感ぜられたのが、昨日の雨ですっかり冬日に逆戻りしてしまったが、そ
れも数日のこと、二月に突入すれば、空気が生温くなってくる。

外国人旅行者シーズンの今は、波打ち際を裸足で歩く欧米人の姿もちら
ほら。みな、風を避けるようにスカーフやショールをまとっている。浜
には、ヒンドゥの神様をかたどった砂の彫刻が刻まれ、人々の目を引き
寄せていた。

          




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