あれから一年 ⑤

今日は僕が公私ともにとてもお世話になった方の祥月命日だ。
今日で丸１年になった。女で１つでお嬢さんを育て早くに死に別れたご主人のおばさんの面倒もみながら不動産関係の仕事をして成功されてきた方だ。

しかもこれまで三度死に直結するような大病を患われたけどその度に驚異の精神力で乗り切られたのだが、流石に4回目の大病には勝てずに昨年の今日彼方の世界に旅だたれてしまった。


亡くなられた僕はまだ退院してひと月もなっておらずとても体力的にもお葬式に出席出来る状態ではなかった。連絡をもらって直ぐにお嬢さんに連絡を入れお悔やみを言うと共にお葬式には行けない旨をお伝えした。

お嬢さんの話によると僕の身体の事はご存知だったみたいでとても心配してくださっていたとの事。僕が無理してお葬式に出席して体調を崩したら亡くなったお母さんに怒られるから、まず身体を治すことに専念してね。と言っていただいた。

11月と言うのは僕にとっては身内が4人も亡くなった月なのだ。自分の父親と父方と母方の祖父それに母の兄である叔父の4人。全て男性なのだ。
そこに身内ではないけど僕にとっては身内みたいに大切な恩人が加わってしまったのは本当に切ない。

今日は一日その方との思い出を振り返りながら過ごしました。

去る者日々に疎しと言われるけど僕はその方のことはずっと忘れずにこれからも生きて行くつもりだ。

改めてありがとうございましたと手を合わせる事しか今の僕には出来ません。