日々想うこと

毎日の生活の中のちょっとした出来事や感じたことを気ままに書いています。

貴婦人と一角獣

2013-06-03 | 日記

昨日、日曜美術館で「貴婦人と一角獣」を取り上げていました。

今、国立新美術館で展覧会が開かれています。

日本には初めて、このフランス中世の至宝であるタピスリーがやってきているので、素晴らしい機会です。

私は大学生の頃、初めてヨーロッパに行ったときに、このタピスリーに会いにクリュニー美術館に行きました。

高校生の頃、リルケの「マルテの手記」に出会い、繰り返し繰り返し読みました。

その中で、この貴婦人と一角獣のタピスリーが出てくるのです。

「マルテの手記」は、私にとって大切な一冊だったので、パリに行った折には、是非とも、このゴブラン織りを見てみたいと思っていたのです。

クリュニー美術館自体、中世の建物ということもあり、タイムスリップしたみたいに感じられる空間でした。

時間が止まったような館の中で、引き出しに入ったレースや織物に目を奪われながら、このタピストリーの前に来ました。

重厚で深く静かで、しばらく黙って魅入っていました。

リルケもまた、こうしてこのタピストリーを見ていたのかと思うと感慨深かったです。

昨日の日曜美術館では、この6枚のタピストリーの内の5枚は、それぞれ私たちの五感、 触覚・味覚・嗅覚・聴覚・視覚を表していること、

そして、最後の6枚目は多くの謎に包まれていると言います。

 mon seul désir 「我が唯一つの望み」と書かれた、このタピストリーが表しているのは何でしょう?

私には、装飾品を外す貴婦人が、何か宗教的なテーマを表しているように思えるのですが・・・。

愛や理解、その他の解釈もあるので、興味は尽きないですね。

みると、このタピストリーが国外に貸し出されたのはただ一度、1976年アメリカのメトロポリタン美術館だけだそうです。

それでは、なお行きたくなりますね!

7月半ばまでは東京、その後10月後半までは大阪であるので、行ってきたいと思います。

 

 

 

 

 


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