メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
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マニアック タンゴ用語辞典 4ta.サカーダ

2008年02月18日 11時13分42秒 | マニアック タンゴ辞典
今回質問が来たのでお答えしよう。

オレのブログは日本では使わないようなタンゴ用語が入ってるのでこれからは時々このマニアックタンゴ用語辞典を載せることにする。

質問がある人は解説するのでコメントしてね。



4ta.サカーダ  クアルタ・サカーダ

とは、4種類目のサカーダのこと。
英語ではフォース・サカーダなどと呼ばれる。

グスタボ・ナベイラが発見した技でコルガーダ、ボルカーダについで、いわゆる「タンゴ・ヌエボ」の技の1つ。

何が4番目なのかというと
サカーダする側のステップの状態のことを言っている。
つまり、前進のステップでサカーダ、横のステップでサカーダ、後進のステップでサカーダの3種類の次の種類のサカーダである。

        

ナベイラの考え方では(今では基本知識になっている)タンゴは基本的にリーダーもフォロアーも常に相手を探して動くので相手の周りを回るように移動する。

2人ともが移動する場合、その回転方向は


1) 2人ともが同じ方向に回転する。       
   2人で組んでヒーロの練習をするときと同じ。
   2人ともが時計回り、もしくは2人ともが反時計回り。

2) 2人が反対方向に回転する。             
   1人が時計回りでもう1人は反時計回り。
   この場合普通は2人の回転がぶつかり合う。
   
   
特殊な場合を除いてこの2種類しかない。
  
普通に前や後ろに歩くとき、二人で横に動くときなどは回転してないように思われるが
エネルギーがぶつかり合ってるので 2)ということになる。
それにピボットが加わったものがオーチョだ。

それに対して
ヒーロをしているときは相手の回転をブロックしないので同方向に回転している。
つまり 1)。
サカーダも相手の動きをブロックしないわけだから基本的には 1)だ。


ところがこの基本を崩す方法がある。
たとえば、女の子の後ろサカーダ。

女の子が右脚で後ろサカーダをする場合。
男性は横ステップ。

普通は右脚で立っていて左に移動するのでサカーダは男性の右足に入る。
女性も男性も時計回りに回転している。
しかし逆も出来るのだ。
男性が左脚で立って右に移動し男性の左足にサカーダを入れる。
女性は時計回りだが男性は反時計回りになる。

そう、これが4ta.サカーダ。


ちょうどナベイラのレッスンビデオが出てたので付けとこう。



ビデオの後半。(前半はボルカーダ)
大体1分50秒くらいから始まる。

このビデオでは女の子の右脚で入る方は女の子の左腕をはずしてる。
左脚で入る方は完全にソルターダして回転させている。

ナベイラはシステムはトラディショナルなのでこうしないと出来ないが
モデルノだともっと肩を開けるのでアブラッソを変えなくても出来る。
(女の子左脚はかなりキツイ)

回転方向が反対ならいいので入る側の人間のステップが後ろじゃなくても可能。


この技を使うときには基本的に二人が自分で自分の軸を取っている状態でないと出来ない。完全直立状態。
つまり前傾のミロンゲーロ・スタイルなどでは出来ないということ。


なんとなく分かったかな?
字で説明するのは難しいけど、質問があったらなんでも訊いてね。 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
難しーーー! (ERI)
2008-02-21 17:00:32
ここまで分かりやすく書いてくれても、難しいねー。サカーダ自体あまり習った事がないので知識のない私。もっと勉強しないと。。。

しかしけんさん、この細かい説明といい知識といい、本当に尊敬します。ブエノス移住したらもっと勉強します!
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Re.難しーーー! (ERI) (けん)
2008-02-24 03:11:51
ERIちゃんミロンゲーロ・スタイルだから知らなくてもいいよ。
しかも女の子ならなおさら。

でもテテみたいにミロンゲーロなのにときどきオープンにしたりするダンサーもいるのでそういう時はいつも相手のセントロを自分のセントロで探すようにしてればコネクションは切れないよ。


男でも知識として知ってれば上達の早道にはなるだろうけど知らなくても出来るしね。
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