右端が母さん 、子供、どこの子ボソ、そして父さん
前にも書いたが、このハシボソ夫婦は私が知る限りで6回の繁殖をしていた。毎年家の裏の小さな林の松の木に巣を構え、今年も5月半ば前に雛が巣立った。
前回紹介した鼻の付け根に瘤ができて、くちばしをいつも半開きにしていたハシボソの母さん。羽もボロボロでかなりの年齢にはなっていたと思う。
それでもまだ今年も子育てをしていたくらいだからまだまだ元気でいてくれる。そしてこのあたりで子育てをしているツバメたちをまた猛禽やブトから守ってくれる。そう信じていた。そう願っていた・・・
この写真が、母さんの最後の画像となってしまった。
14日、雪が舞い始め父さんと子供、そして少し離れた電柱に母さんは止まっていた。
その後雪は本降りになり気づくとみんなどこかへ飛んで行ってしまったようだった。
体調の良くなかった母さんは、塒へは帰らずいつも裏の林の中で夜を過ごしていた。
でもこの日はどうやらその後姿を見せなかったのでみんなと一緒に塒へ帰ったのだろう・・・そう思っていた。
翌朝は平地でも40㎝ほど積もっていた。
朝、父さんが塒からやってきた。続いて子どもとどこの子ボソ・・・
母さんがいつまでたっても来ない・・・
父さんがしきりに声をあげて母さんを呼ぶ。いつもならこうして鳴き交しをして呼び寄せ、母さんが来るのに・・子供も一緒になって母さんを呼ぶ。
そのうち父さんと子供は縄張りの中を鳴きながら飛び回り、母さんを探していた。
それは夕方まで続いた・・・
母さんの姿はなかった・・
翌朝も父さんは日の出前に縄張りにやってきて、母さんの姿を探していた。
吹雪の中、いつも母さんが止まっていたところを転々としながら・・・
父さんの姿が痛々しかった・・・悲しかった・・・
くちばしや目の周りに雪がくっつく・・父さんはこの日も午後までこうして母さんを待っていた・・・その姿が悲しくて悲しくて、私は父さんと一緒にずっと車の中で母さんを待ち続けた・・午後になり、雪はやみ日が差してきた。子供やどこの子ボソも戻ってきた。あちこちで他のカラスたちも姿を見せ始めた。
母さんの姿だけがなかった・・・
この時点で私は確実に母さんがもういないことを悟った・・
あの日、母さんはみんなと塒へ行ったのだろうか?そこで力尽きてしまったのだろうか・・それとも最近ではあまり飛ぶことのなかった母さんだから途中でオオタカにやられてしまったのだろうか・・・
今朝も父さんはひとりでやってきた。でももう鳴き交しを送ることはしなかった。
そして、小一時間で採食に出かけて行った。
三日目にして父さんの中でも少しづつ母さんがもう来ないことを認識し始めているようだった・・
本当に仲の良いきずなの深い夫婦だった。
いつも父さんは母さんを気遣って、餌を見つけると呼び寄せて必ず母さんから先に食べさせて自分は見張りをしていた。
私が初めて撮った4年前のホワァンちゃん夫婦
ふたりともまだ若々しくて元気いっぱいだったね・・・
母さんと巣立った子供
母さんはとても子煩悩で子育て上手だったよね
父さんといつも仲良くいつも一緒に食事していたね
今年の初め・・親子で寒い朝の日光浴
幸せそうだったね・・・
今年の6月 最後の子育てになっちゃったね
このころすでに目の周りがおかしかったね
最後の子育てを終えて、巣立った子供たちと親子揃ってくつろぐ姿
母さん・・・お疲れ様でした。
母さん、頑張ったよね。
4月の季節はずれの大雪、母さん体中に雪をかぶりながら巣の中で雛たちを守っていたね・・・
ブトに雛を襲われた時にはいつもおとなしい温厚な母さんが怒り狂って追いかけまわしてブトの縄張りまで追って攻撃していたっけね・・・
母さん、ホワァン父さんとても寂しそうだよ・・・
しばらくは新しいお嫁さん探せないかもね・・
私もとても寂しいよ・・・
同じところで6年間も毎日顔を合わせて暮らしていたものね・・
母さん、大嫌いだったカラスへの見方を変えていってくれたのは、あなたなんだよ。
あなたは私に大切なことをたくさん教えてくれた。
私は、賢くて、子煩悩で、温厚だけど凛としているあなたが大好きだった・・・
さよなら 母さん・・・
そして ありがとう 母さん・・・
家の前で巣立ち雛の「黒ちゃん」を保護し、家族になった。
そして年の終りにこの縄張りの母さんが星になった・・・
黒ちゃんは・・もしかしたら・・このホワァンちゃん夫婦の子供だったのかもしれないね・・・母さんが、「この子をお願いね」と、私に託してくれたのかもしれないなぁ・・
なんだか・・・そんな気がしてならない・・・
きっと大きなお星さまになって白馬を見守ってくれてると・・・☆~☆
子どもたちを巣立たせたのですね。
親子や夫婦の愛情深さを見ると、私たちも見習わなくては・・・と思います。
黒ちゃんは、この母さんの子どもかも・・・
白馬さん、うちの子かわいいからお願いしますね。
って託されたのかも。
父さん、大丈夫かなぁ・・・
お別れは切ないです・・・
今日、買い物へ出た時、4時半頃でしょうか、
30羽くらいの団体が、次から次へとやってきては、
東北の同じ方向へ飛んでいきました。
長岡中のカラスってくらいたくさんでした。
みんな無事に冬を越えてねーと雨の中見送りました・・・
白馬さんも元気を出してくださいねー
私も今年長年見ていた水飲みボソの♀が死んでしまったので、悲しい気持ちが良く分かります。命ある者は必ず最後があるのですが、それを間近で見てしまうのは辛いものがありますね。
でもホワァン母さんは思い残す事なく天国へ旅立ったのだと思いますよ。そして白馬ツバメさんの心の中にたくさんの思い出を残してくれましたよね。
ウチの向かいのマンションにも、もう何年もカラス夫婦が毎日のように並んでいます。一年中ずっと一緒なんですね。そんな相手を失う悲しさは人間も鳥もきっと同じはず。雪の中の父さん・・・母さんがもう居ない事を信じたくないように見えます。
母さん、きっと天国から父さんや子供たち、白馬の街を見守っていることでしょう。
白馬さん、元気出してくださいね!
生まれてから死ぬまでの間に沢山の出会いがあってそして、別れもあって。
分かってはいるけれど、別れはやっぱり辛いです。
人間よりも寿命の短い鳥やほかの動物たち、見送るのは当然のコトながらほとんどがコチラ。
去年の今頃、ハムスターが死にました。だいきち(ハム)を思うと今も涙が止まりません。
『別れ』が恐くてペットはもう飼えない。『死』がしょうがないコトなのはじゅうじゅう承知してるのに、やっぱりコワイです。
いいオトナが、バカですよネ。
いったい、ナニを言いたいのか分かりません・・・
白馬さんに何かコトバをかけたかった。ソレだけ(失笑)
元気だしてください。
↑名無しのだちょでした
そうですね。静かに・・ひっそりと消えてしまいました。病状が発生してから七か月めでした。
こんなに自分自身ショックが大きいとは・・
毎朝玄関を開けると向かいのアンテナに夫婦で止まっているのが始まりで・・「おはよう」って。
六年間ですからね・・
母さんが私にくれた宝物、大切にしたいです
ほんとに母さんには「お疲れ様」と「ありがとう」です・・私にとってこの夫婦は特別思い入れの強いカラスでしたからね。母さん、今ごろ天国で思い切り羽ばたいているだろうな・・