先日買ったCDを聴いた.E.サロネン指揮+フィルハーモニア管弦楽団による,バルトーク『中国の不思議な役人』ほか.
譜面を正確かつほどよいアクセントの曲作りのなかに率直に再現した演奏.サロネン率いるフィルハーモニア管は,技術的に申し分なく,バルトークの音楽の烈しさと,デリケートな造形とをともによく整理して聴かせる.いっぽう,随所でテンポの大きな伸縮やカンタービレを交えるが,バレエのストーリーに寄り添ったというよりは,作曲者の指示に対して器楽的な発想から反応したような,あくまでそっけない趣きである.また,この曲の主役であるトロンボーン族が,ずいぶん抑え込まれているのも残念.録音は鮮明で,各プレイヤーとアンサンブル全体の両者を過不足なく捉えたもの.なお,スコアには珍しい初期稿が使用されている.
BARTÓK: THE MIRACULOUS MANDARIN
Philharmonia Orchestra & Voices,
Esa-Pekka Salonen (conductor),
Signum Records,SIGCD466
譜面を正確かつほどよいアクセントの曲作りのなかに率直に再現した演奏.サロネン率いるフィルハーモニア管は,技術的に申し分なく,バルトークの音楽の烈しさと,デリケートな造形とをともによく整理して聴かせる.いっぽう,随所でテンポの大きな伸縮やカンタービレを交えるが,バレエのストーリーに寄り添ったというよりは,作曲者の指示に対して器楽的な発想から反応したような,あくまでそっけない趣きである.また,この曲の主役であるトロンボーン族が,ずいぶん抑え込まれているのも残念.録音は鮮明で,各プレイヤーとアンサンブル全体の両者を過不足なく捉えたもの.なお,スコアには珍しい初期稿が使用されている.
BARTÓK: THE MIRACULOUS MANDARIN
Philharmonia Orchestra & Voices,
Esa-Pekka Salonen (conductor),
Signum Records,SIGCD466
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます