夏の雨淵にうつれる山山の影うち叩きさとばかり降る
水色の夏の雨降りあかつきの山の石みな濡れにけるかな
月見草雨の後なる山松のしづく散るなり黄にひらく時
ふるさとの和泉の山をきはやかに浮けし海より朝風ぞ吹く
天王寺金堂を見て西門を出づる心地は今もめでたし
水上の方より藍を染めきたる武庫の川辺の夏の夕ぐれ
袂ふり武庫の河原に降り立ちて舞はんとすなる初夏の月
一の子は病みて身丈の長きかな何時帯むすぶ附紐の上に
形あるものに足らへる人人のいのちの如く寒き冬かな
砂の上網の目つくるものの蔓何ぞと引けばひるがほの咲く
水色の夏の雨降りあかつきの山の石みな濡れにけるかな
月見草雨の後なる山松のしづく散るなり黄にひらく時
ふるさとの和泉の山をきはやかに浮けし海より朝風ぞ吹く
天王寺金堂を見て西門を出づる心地は今もめでたし
水上の方より藍を染めきたる武庫の川辺の夏の夕ぐれ
袂ふり武庫の河原に降り立ちて舞はんとすなる初夏の月
一の子は病みて身丈の長きかな何時帯むすぶ附紐の上に
形あるものに足らへる人人のいのちの如く寒き冬かな
砂の上網の目つくるものの蔓何ぞと引けばひるがほの咲く
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