わが庭の彼岸桜は巡礼のむすめの如し風吹けば泣く
菊さきぬ寒き思ひを持つわれに似たる淋しき白き顔して
春立ちぬまたけふののち仰がんも抑へられんもかの青き空
紫を二月に着れば心やや重く湿るもならひとなりぬ
紫を常にめでたき人も着てまばゆき春の初めなりけり
飛ぶ車空より来しと春の日に袖振りかへる子をば思ひし
武庫山のみどりの中にわれ立ちて打出の磯の白波を愛づ
昨夜の花をととひの花露に濡れあしたにそよぐ月見草かな
津の園の武庫の郡に濃くうすく森ひろごりて海に靄降る
なつかしく朝じめりして匂ふかな櫨のわかばも円葉柳も
菊さきぬ寒き思ひを持つわれに似たる淋しき白き顔して
春立ちぬまたけふののち仰がんも抑へられんもかの青き空
紫を二月に着れば心やや重く湿るもならひとなりぬ
紫を常にめでたき人も着てまばゆき春の初めなりけり
飛ぶ車空より来しと春の日に袖振りかへる子をば思ひし
武庫山のみどりの中にわれ立ちて打出の磯の白波を愛づ
昨夜の花をととひの花露に濡れあしたにそよぐ月見草かな
津の園の武庫の郡に濃くうすく森ひろごりて海に靄降る
なつかしく朝じめりして匂ふかな櫨のわかばも円葉柳も
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