NBA INS 'N' OUTS

かんたん解説 NBAなんでもとーく

BIG GAME!!

2007年03月15日 | '06-07 シーズン

頂上決戦――まさにそう呼ぶに相応しいマブズとサンズの直接対決は、期待に違わぬ今シーズン一番のゲームとなった。

両者の今シーズンの軌跡を振り返ると、不思議な共通点が見えてくる。
UNIQUEでUNUSUAL、そしてとんでもなく強い。
今思うと考えられないが、互いに開幕当初は連敗スタートだった。
マブズは0勝4敗、サンズは1勝5敗・・・・
しかしここから怒涛の巻き返しを見せ、この日の対戦前までマブズは52勝6敗、サンズも48勝9敗と勝ちまくっていた。

そしてその勝ちっぷりも尋常ではない。
両チームともに最高17連勝を記録。
これを含め今シーズン、マブズは3度、サンズも2度10連勝以上をマークしている。
10連勝を1回しただけでもスゴイことなのに、それを複数回、しかも複数チームが記録するっていうのはとんでもないことなんですね。

試合の方はというと、これまたとんでもない試合になった。
まずはサンズが走り、前半に16点もの大差をつけるが、今度はマブズが怒涛の追撃を見せ、4Qまでに逆に16点のリードを奪う。
しかしサンズも粘り、土壇場で2点差まで迫る。
試合時間残り13秒でノビツキーのフリースロー。
2本決めればセーフティリードの4点差に広げられる場面で、成功率90%を超えるエースが痛恨のミス!

首の皮1枚つながったサンズは、最後の3ポイントに同点の望みを託す。
残り4秒でナッシュの放ったスリーがリムに弾かれる。
万事休すか!?
そこへどこからともなくマリオンが現れ、サッとこぼれ球をかすめ取る。
ニャンニャンディフェンスならぬ、ドロボー猫リバウンドだっ!(・・・説明省略)
そしてすかさずもう一度ナッシュにボールを渡す。
間髪入れずに再びスリー!BOTTOM!
残り2秒でMVPが魅せた。

OTは追いついた勢いでサンズがリードする。
3点差をつけたサンズがこのままいくかと思われた残り4秒、今度はジェイソン・テリーが起死回生のスリー!
DOUBLE OVERTIME・・・・WOW! WHAT A GAME!!

2OTは一進一退の攻防となるが、残り30秒で2点差を追うマブズの攻撃という勝敗を決める大事な場面で、ナッシュがテリーから値千金のスティール!
2点差のまま、最後の最後にノビツキーが同点を狙ったジャンプシュートを放つが、マリオンのしつこい野生児ディフェンス(再び説明は省略)の前に、ボールは無常にもリムに弾き返された。

注目のMVP対決は、32点、16アシスト、8リバウンドのナッシュに軍配。
ノビツキーは30点、16リバウンド、6アシストと十分なスタッツを残したが、4Qに得意のFTを3本もミスし、2つのOTではわずかに4得点。
さらに2OTの残り2分を切った重要な場面でテクニカルファールを食らい、自ら4点差を5点差に広げてしまうという失態。
クラッチシチュエーションでチームを引っ張ることも、チームリーダーとして相応しいATTITUDE(態度)を示すこともできなかった。

逆にナッシュは、数字もさることながら、土壇場の場面できっちりとクラッチシュートを決める精神力の強さ、勝負所で値千金のスティールを決める試合勘など、すべてにおいてMVPに相応しいプレーぶり。
試合後ロッカールームへ向かう廊下では、「THREE TIME! THREE TIME!」と3年連続のMVP受賞を求めるチームメイトの声が響き渡った。

ゲームハイの得点をマークしたのはアマレ。
19本中16本のFGを成功させる驚異の確率で41点、10リバウンドと爆発。
マブズのビッグセンター2人は、そのスピードとパワーに成す術なしだった。

一方のマブズは、バルボサとのミスマッチを生かしたスタックハウスがベンチから33点の活躍。
チーム全体ではリバウンドで圧倒し、特にオフェンスリバウンドで16本もの差をつけた。(ダンピアーは11本全てがオフェンスリバウンドで、ディフェンスリバウンド0という珍記録を作った)

この直接対決でのサンズ勝利によって、一時はマブズの独走かと思われたカンファレンス首位の座も2.5ゲーム差まで詰まり、にわかに活気を帯びてきた
第1シードを獲得することは、ホームコートアドバンテージをつかめるのと同時に、難敵スパーズと2回戦で当たるのを避けられるという大きなメリットがつく。
この2チームのハイレベルな首位争いは、まだまだ続きそうだ。

あとがき:
しっかし何でこんないい試合が日本では放送されないかなあ~
お願いしますよ!スカパーさん。
NHKは・・・・forget about it.


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