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2010年03月09日 | 移籍・トレード

ようやく一通りトレードをやり終わったところではあるんですが、まだなおトレードの残り話をw
前回までは“成立した”トレードを見てきたわけなんですが、そのカゲには“成立しなかった”トレードもいっぱいあるんですね。
取引が話し合われたんだけど、結局まとまらなかったという交換話です。
意外とこれが結構おもしろかったりするんですよねw
まあ、マニアック目線から見れば、ですけど・・・・


●DJ for TJ ???

以前、ボブキャッツのDJ・オーガスティンが放出候補になっていたというお話をしました。(ブログ
その時はセルティックスのビッグベイビーとの交換話だったんですが、結局この話は流れ、ボストンはネイト・ロビンソンでバックアップPGを埋めました。(ブログ
一方のボブキャッツは、オーガスティンをキープすることにしたのかなあ~と思いきや、まだ別トレードの道を模索していたんですね。
それがこのペイサーズとの話でした。

内容は、DJ・オーガスティン&ナジー・モハメド&ジェラルド・ヘンダーソン(新人)⇔TJ・フォード&ブランドン・ラッシュという3対2のトレード。
オーガスティン同様、TJ・フォードもペイサーズから袖にされていて、かつての先発の座から滑り落ち、ローテーションからも外れる第3PGという立場に追いやられていました。
ただ、別にケガでプレーできないとか、極端に調子が悪いということでもないので、実力は以前と変わらず、ただ単に出してもらえない状況が続いていたという感じです。
なので、より安心できるベテランを好むラリー・ブラウンなら、オーガスティンの代わりにフォードを望んでも不思議ではありません。

それから、弱いSGポジションを補強するために、今年のロッタリーピックを使ってヘンダーソンを取ったんですが、まだローテーション入りはできず即戦力とはいきませんでした。
なので、ペイサーズで先発SGに定着し、すでにある程度の実績を残しているラッシュを手に入れることができれば、さっきの“よりベテランを”という好みに合います。
ただ、それを手に入れるには見返りが要ります。
そこで、ペイサーズの補強ポイントであるPGとCポジションの人材として、まだこれからのオーガスティンとプチブレイク中だったモハメドを差し出そうとしたんですね。

しかし・・・・こっから先は報道されてないんで僕の想像でしかないんですが、その“見返り”では不十分だったんでしょうね。
フォードは構想から外れていたのでいいとしても、ラッシュがもったいないと。
若手で将来の先発PGとなれるオーガスティンは魅力だったと思いますが、モハメドは今後も活躍が続くのかイマイチ信用できず、ヘンダーソンも未知数だったため、ラッシュを手放してもいいと思える決定打には足りなかったんでしょうね。。

ただまあ、もし成立していたらおもしろかったと思います。
個人的にオーガスティンはペイサーズのイメージに合ってる気がしますし(笑)、ラッシュもディフェンシブなラリー・ブラウンスタイルにマッチしただろうと思いますんで。
フォードも力が落ちているわけではないんで、スコアラータイプのフェルトンを補完する司令塔タイプとして、いいPGコンビになったかもしれません。
初のプレーオフへ向けてPUSHをかけたいボブキャッツとしては、フォードとラッシュが補強できていたら大きかったでしょうね~


●OJ for Monta !?!?

これは結構ビツクリしましたね。
「ハァ~???」と思いましたw
なにがって、OJがもったいないからです。
つーか、グリズがOJの放出を検討していたのかと思うだけでも驚きです。
まあ・・・・事実ではなく、完全なるウワサだったという可能性もありますけどね。
ただ、報道はされてました。

しかもグリズは、OJに加えてサビートまでセットにしようとしてたと聞いて、さらにビツクリしました。
仮にも、今年のドラフト2位指名と去年のドラフト4位指名をセットで手放すっていうことですからね(!)
リビルディング中のチームが最も大事にすべきドラフト上位指名選手をどう思っているのか、是非聞いてみたいと思ってしまいました。

今シーズン驚きの躍進を見せているグリズですが、やっぱりフロントはダメダメなままなんじゃないかなあ?と疑ってしまいます。
ザック・ランドルフが大当たりしたのも偶然の産物で、パウパウ兄さんを放出した世紀のダメトレードから本質的には変わってないんじゃないかと。
ゲイとOJは直接ドラフトしたわけではなく、ドラフト当日のトレードで手に入れた経緯がありましたが、それも自分の意思というよりもただラッキーだっただけなのかな?と思ってしまいますw

今シーズン終了後も、制限付きFAになるゲイを引き留めるのかどうかがハッキリとしませんが、一部ウワサでは「ブリューワーの獲得はゲイを手放すサインじゃないか?」(ブログ)とも囁かれています。
うーん・・・・いろんな意味で目が離せないチームですねえ~グリズは。。


●マイアミの謎

今回のデッドラインで大きな話題となっていたのが、アマレがトレードされるのかされないのかという話でしたが、そのアマレを狙うチームの一つとして名前が挙がっていたのがヒートでした。(ブログ
キャブスがアマレからジェイミソンへと方向転換した後も、ヒートは引き続きサンズと交渉を続けていたと言われています。
結局トレード話は成立せず、アマレはサンズに留まることになったわけなんですが、そこに至るまでのヒートの動きがちょっと謎でした。

アマレを欲しがっていると言われていたのに、なぜか途中から別のターゲットにも“浮気”していたんですね。
それは、ジャズのブーザーです。
ヒートは開幕前もブーザーに触手を伸ばしていたので(ブログ)、狙にいくこと自体は驚きではありませんでした。
ウィザーズを絡めた三角トレードなんかも話し合われていたようです。

ただ・・・・結局、“二兎を追う者”状態になってしまった気がしてなりません。
これも僕の印象でしかないんですが、もし「是が非でもアマレを取る」というスタンスで臨んでいたら、何となく取れていたんじゃないかな?と思うんですね。
根拠はないですよ。
でも、過去にもシャック⇔マリオンのビッグトレードを行っているように、サンズとヒートはトレードパートナーとして良好な関係にあると思うんです。

トレード成立の背景には、意外とチーム同士の“相性”ってあるんですね。
それまでも2チーム間でトレードをやった実績があるとか、GM同士が仲良かったりとか(ブログ)、いろんな要素はあるんですが。。
そういう意味では少なくとも、サンズとヒートは“トレードをやりやすい関係”にあることは確かだったんです。
なので、ヒートの本気度がもっと高ければ、アマレのトレードも成立していたんじゃないかなあと思うわけです。
頑張ればアマレ取れたかもしれないのに、ブーザーにも浮気しててどっちつかずだったがために、どっちも取れずに終わったんじゃないかなと考えています。(←あくまで僕の想像です)

でもヒートは、キャブスと同様に「優勝が狙える戦力を整えないとスターを失う危険のある」チームです。
つまり、アマレなりブーザーなりを獲得して、ウェイドに「来シーズン以降は優勝を狙えるチームになるよ」とアピールしなければいけない立場にあります。
今回、二兎を追ったがために一兎をも得ることができずに終わり、ウェイド以外頼れる存在が誰もいないという貧弱な戦力のまま、オフのFA戦線に突入することになります。
もしこれでウェイドに出て行かれるようなことがあれば、このデッドラインでの大物獲得失敗が引き金になったと言えると思います。

ヒートとしてはそうならないことを願うばかりでしょうが、この失敗は後々大きな意味を持って降りかかってきそうです。
さてさて、どうなることやら・・・・
ますます夏のFA戦線が楽しみになってきましたw



僕が気になったのはこの2人



DJはいい選手なんだけどなあ~



使ってもらえないならペイサーズの先発PGも悪くなかったなと。。



DJと言えば、テキサス大時代はデュラントの相棒として活躍



驚異の1年生コンビとして



一緒にプレーしていました



KDは1年生で、DJは2年生でアーリーエントリーしました



いつか一緒のチームでプレーする姿も見てみたいなあ~



「よし、じゃあデュラントをウチに呼んでこい」

いやいやMJ様、さすがにそれは無理にございまする・・・・


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8 コメント

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相変わらず面白く読みました (がばちょ)
2010-03-09 10:20:31
最後の写真が秀逸ですw

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トレード話 (johnny)
2010-03-09 12:33:27
お疲れさまでした。

今年はどのチームも大方それぞれの思惑通りまとまり、中々のトレードだったのではないでしょうか?

特にマブスが絶好調ですね。「トレード大好きマブス」にとっては近年で最も成功したトレードではないでしょうか。
…と思ったら怪我ですか。プレーオフまでには戻れると良いんですが。

ジェイミソン、やっぱり良い補強でしたね。ここ2試合、キングがお休みという事でキャブスには余裕を感じます。
ただプレーオフの1回戦で、相性の悪いボブキャッツと当たると面白くなりそうですね。

あとt-mac。
やはりタダものじゃないですね、この人は。なんでニックスはあのメンツでそこそこ戦えてるのかが不思議です(笑)
来シーズンしか見ていないフロントに対する、プレイヤー達の反抗心、或いはアピールなんでしょうか?

※すいません。「First Blockbuster」の方に間違って投稿してしまいましたので、削除しといてください。
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お疲れ様です (アラーキー)
2010-03-09 18:34:46
デッドラインギリギリの駆け込みトレード話、

並びにその裏情報まで更新お疲れさまでした!

いくらトレードとドラフトが4度目のメシぐらいに好き(笑)なmanuさんとはいえ、

毎年この時期の情報整理とブログの更新は大変でしょうね。

だからこそ、その情報には価値があり、

NBAファンとしては毎日ブログのチェックをせずにはいられなくなります。

ホントにありがとうございます。(最敬礼)



ところで、manuさんは以前のブログのコメント欄に

『キャブスは、
「優勝○⇒ルブロン残留」
「優勝×⇒ルブロン移籍」
というつもりで今シーズンに賭けてるんですね。
なので補強も「今年しかない」ってつもりでやってます。』


と書いてらっしゃいました。

確かにキャブスフロント側としてはそうなんでしょうが、

僕はキャブスが今シーズン優勝しちゃったら、

ルブロンは出ていくような気がしています。

『キャブスで優勝』っていうミッションを果たしたら、残留へのモチベーション下がりそうですし、

『やっぱり俺に似合うのは、大都市ニューヨークでしょ!!』みたいな雰囲気を、彼には感じています(←あくまで個人的偏見)


いずれにしても、これで各チームいよいよこの夏のFA戦線への準備は終了しましたね。

各チームの戦力バランスの変化が楽しみです!
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Unknown (ラッシュ)
2010-03-09 21:55:31

お疲れ様です。

マブスはトレード成功しましたね。そのお陰で勝ち星増えていきました。

今、マブスは12連勝中。どこまでいけるか非常に楽しみです。
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がばちょさんへ (manu)
2010-03-10 10:55:23
“ボス”って感じですよねw
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johnnyさんへ (manu)
2010-03-10 10:55:57
そうですね、結構理にかなったいいトレードが多かったように思います。

マブスは大成功ですね。
このデッドラインで一番のウィナーでしょう。
フィジカルが弱く、ソフトといわれてきたマブスでしたんで、ヘイウッドとバトラーが肉体派として強さをプラスしてくれたのは大きいです。

ジェイミソンはチームコンセプトの中でプレーしようとしてくれるタイプの選手なので、すでにビッグスターが存在しているチームにはフィットします。
我を張らず、チームプレーに徹してくれるんですね。
だからいい方向にいくと思います。

T-MACは・・・・まあオモシロ半分で書いてますw
やっぱ身体のコンディションが不十分なので、毎試合安定して結果を残すほどの体力がないですね。
それはリハビリだったりお休みだったりしてマトモにプレーしてないんで、ある意味当然なんですが。。
とりあえず才能だけでプレーしてる感じですね。
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アラーキーさんへ (manu)
2010-03-10 11:07:19
いえいえ、どういたしましてw
なかなか仕事の合い間を縫ってなので、まとまった時間が取れず、ノビノビになってしまいました。。
3度のメシの1回分を抜いて書いたりしてるんで、“3度目のメシ分ぐらい好き”なのかもしれません(←ようわからんw)

そうですね、僕が書いてたのが「キャブスフロントから見た考え方」ですね。
そして、そのスタンスは変わってないと思います。

アラーキーさんがおっしゃっているのは、「Rブロン本人の気持ち」で、今んとこそれは本人のみぞ知るって感じですよね~
おっしゃるように、「優勝したら出て行く」のかもしれませんし、「優勝したら残る」のかもしれませんが、それは誰にもわかりません。

まあチームのフロントとしては、「こんなに強いチームになったでしょ? だから残って!」とアピールするしか方法がないので、とりあえずそれに向けて大盤振る舞いで補強をしてるんですね。
それがやれるベストのことだ、と。
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ラッシュさんへ (manu)
2010-03-10 11:12:33
ええ、さっきも書きましたが、マブスは今回のトレードで一番成功したチームだと思います。
ガテン系の選手を入れたことで、これまで足りなかった要素が加わり、ソフトなチームからの脱却が図れたのではないかと。

マブスの場合どうしても、レギュラーシーズンでは勝ててもプレーオフで勝ちきれないところがありました。
それはやはり、フィジカルさが格段に増すプレーオフという特殊な戦いの中で、対抗しきれなかったからだと思います。

今勝っていることももちろん大事なことなんですが、そうした今後のプレーオフを見据えた上でも、フィジカル面の戦力を補強できたことは非常に大きいと思います。
戦える集団になった、ということじゃないかと思いますね。
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