Draft Lottery

いやいや、ホントに捨てる神あれば拾う神ありですね。
ゴタゴタ続きだったウィザーズにようやく明るい話題が。
アリーナスのお粗末な事件をきっかけにチームが崩壊。
ジェイミソン、バトラー、ヘイウッド、スティーブンソンと、かつてのスターター全員を放出する結果となりました。
そんなウィザーズに、神は救いの手を差し伸べたのでしょうか？
いずれにしても、全てを失ったチームに、1からやり直すチャンスが与えられたことは確かでしょう。

ただまあ、これからが本当の勝負ですねえ～
どういうチームを作っていくのか。
そのまま前評判1位のジョン・ウォールを取るのか。
ポジション的なバランスを優先してエバン・ターナーにするのか。
それとも、ウォールを切り札にトレードを画策するのか。
問題のアリーナスはキープするのかしないのか。
放出しようにももらい手はあるのか。
・・・・等々、考えることは山積みです。

とりあえず、上位の指名順と有望選手を見ていきましょう。

【1位　ウィザーズ】



ジョン・ウォール
6-4（193cm）　PG　ケンタッキー大1年

今年のドラフトは“ジョン・ウォールの年”です。
どのチームが1位を獲得しても、ジョン・ウォールを取るだろうと言われていました。
ウォールは以前にも紹介しましたが（ブログ）、サイズ、身体能力、技術を兼ね備えたスーパーPGです。
デリック・ローズをさらに進化させたようなすごいタレントです。

ただウィザーズがGETしたとなると、他のチームほど単純な指名ではないですね。
同じPGにアリーナスがいるからです。
ただ、アリーナスの存在を気にしてウォールを指名しないというのも、ドラフトのセオリーではないですね。
ベストな人材は、ポジションのカブりがあっても指名しますんで。

じゃあ、どうするか。
こっからはチームによって考え方が変わってくる部分なんですが、元々SGだったアリーナスを2番にスライドさせて、ウォールとバックコートを組ませるのも1つでしょう。
ただその場合、ディフェンス面でのミスマッチをどうするかが問題です。

じゃあ、アリーナスをトレードしちゃえばいいんじゃないか。
それはそれで簡単な話じゃありません。
今のアリーナスとその高額サラリー（残り4年17.7/19.3/20.8/22.3mil）を引き取ってくれるチームを探すのは至難の業です。
契約解除もできず、我慢して使うしかないというのが現状でしょう。
トレードするにしても、ただ放出するためだけの一方的な条件になるでしょうね。

じゃあ、スウィングマンのターナーは？
ポジションのカブりはなくなります。
フィットもするでしょう。
しかし、ウォールが他のチームでスーパースターに成長したら・・・・と考えると、やっぱりもったいないことになります。

ただまあ、おそらくウィザーズは一度チームをぶっ壊すんじゃないかと思いますね。
というか、もう結構壊してますがｗ
完全にやり直して、1から作り直すという意味です。
なので、その中心に据えるのは、チームを背負って立てるフランチャイズプレイヤー。
というわけで、やっぱりウォールの指名に落ち着くのかなという気はします。

【2位　シクサーズ】



エバン・ターナー
6-7（201cm）　SF/SG　オハイオ・ステイト大3年

本当のところ、もしシクサーズが1位でウィザーズが2位だったら、すんなり収まりがよかったかもしれません。
なぜなら、シクサーズはノドから手が出るほどPGがほしかったチームなので。
もしウォールが取れていれば、1週間ぐらいパーティーをしていたでしょうｗ
しかし現実は、PGのいるウィザーズがウォールを取り、SG/SFの間に合っているシクサーズがターナーを取るポジションになりました。

ターナーは非常にテクニックに優れたスウィングマンで、特にボールハンドリングのスキルはNBAに入ってもトップクラスだと思います。
サイズ的にはSFですが、ガードでもしないようなドリブルフェイントで相手を抜き去っていきます。
スコアラーというよりは、ドリブルとパスに秀でたタイプなので、スコッティ・ピッペンのような選手を想像していただければいいのかなと思います。

ただ問題は、シクサーズが本当に欲しい選手なのかどうかということですね。
トレードを含めて様々な選択肢があると思います。
ターナーの指名権を売りに出すことも1つですし、以前にもちょっとウワサの出た（ブログ）イグオダーラを放出する手もあるでしょう。
すんなりターナーの指名で落ち着くとは思えないです。

仮に1位のウィザーズが、「アリーナスをもらってくれるならウォールをあげてもいい」と言ってきたらどうなりますかね？
「アリーナス（17.7mil）＋ウォールの指名権⇔イグオダーラ（12.3mil）＋ルイス・ウィリアムズ（5.4mil）＋ターナーの指名権」なんていうトレードは成り立ちます。
あるいは、「アリーナス（17.7mil）＋ウォールの指名権⇔ブランド（16.0mil）＋ジュルー・ホリデー（1.6mil）＋ターナーの指名権」でもいいでしょう。

ただまあ・・・・ちょっと現実離れしてますね。。
こちらも今後の動向が気になります。

【3位　ネッツ】



デリック・フェイバーズ
6-9（206cm）　PF　ジョージア・テック大1年

うーん・・・・ネッツは残念でしたね。。
ウォールを取ることだけを夢見てきたんですが・・・・
さっきの話（ブログ）で、ネッツは「ドラフト1位をGET」⇒「ウォールを指名」⇒「ルブロンを招聘」という青写真を描いてたわけなんですが、25％の確率もむなしく3位に落ちてしまいました。。

1位と2位でウォールとターナーが取られてしまうとすると、残った中で最も将来のポテンシャルが高いと言われているのがフェイバーズです。
よくある、“身体能力の高いビッグマン”というやつですね。
技術は後からでも身につきますが、持って生まれた身体能力やサイズは教えられませんので、ドラフト時の評価は自ずと高くなります。
いい選手止まりでなく、スーパースターに変身する余地があるということですね。

ネッツがウォールをトレードできる可能性はあるのか？
うーん・・・・これは厳しそうですね。
2位指名権を持っていたならまだ可能性ありそうですが、ターナーとフェイバーズでは話が違ってきます。
ウィザーズもバーサタイルなSF/SGなら必要ですが、PFは急成長中のアンドレイ・ブラッチもいますんで、あまり必要性には迫られてないですね。
手持ちのコマもブルック・ロペスやデビン・ハリスぐらいしかないですし・・・・

厳しいな、ネッツ。。

【4位　ウルブス】



ウェスリー・ジョンソン
6-7（201㎝）　SF　シラキュース大3年

去年のドラフトでPGをW指名したウルブスは、ウォールを欲しがっていない数少ないチームの1つ。
ただスウィングマン系が弱いので、ターナーは欲しいと思っているようです。
なので確率通りに2位指名権をもらえていたら万々歳だったんですが・・・・
結果は2つ落ちて4位ということになりました。

ストレートにポジションのニーズを満たすという意味では、シュータータイプで運動能力にも優れるジョンソンがフィットします。
ただこれはトレードがまとまらなかった場合の“保険”で、これから2位指名権を取りにいくんじゃないかとウワサされています。

例えばシクサーズが、ブランド（残り3年16.0/17.1/18.2mil）やイグオダーラ（残り4年12.3/13.5/14.7/15.9mil）の長期契約を手放したいと思っていたら、ウルブスに希望が出てきます。
ケビン・ラブとポジションがカブるアル・ジェファーソン（残り3年13.0/14.0/15.0mil）を交換要員として差し出せば魅力的な話になるでしょう。

あるいは単純に、ウルブスが持つ1巡目下位の指名権（16位と23位）をセットにして、ドラフト2位⇔4位＋16位（or23位）という指名権だけのトレードをする手もあります。
ただこれだと弱いかな？という気も。
シクサーズにとってメリットが少ないかなという意味です。

魅力的にするんであれば・・・・やっぱりルビオを手渡すことですかねｗ
「ターナーの指名権＋ジュルー・ホリデー⇔4位指名権＋ルビオの指名権」
これだったらバランス的にも、タレントレベル的にも釣り合いが取れていいんじゃないですかねえ～
そしてシクサーズは4位でビッグマンを指名すればいいんです。

Free! Rubio!!（笑）

【5位　キングス】



ディマーカス・カズンズ
6-11（211cm）　C　ケンタッキー大1年

キングスもPGが欲しいチームではあったんですが、ウォールには手が届きませんでした。
PGが取れないとすると、次に必要なポジションはセンターですね。
スペンサー・ホウズがいまいち期待に応えられていないんで、もう1枚人材を加えておきたいところです。

カズンズは、ウォールと同じケンタッキー大の1年生。
恵まれたサイズと若さが魅力のビッグマンです。
メンタル面の未熟さを指摘されているようですが、サイズは教えられないので素材としては一級品でしょうね。

【6位　ウォリアーズ】



アル・ファルク・アミヌ
6-8（203cm）　SF　ウェイクフォレスト大2年

ウォリアーズが何をしたいのかはいつもわかりませんｗ
今年はビッグマンドラフトと言われるぐらいビッグマンが多いんですが、近年のドラフトでブランダン・ライトやアンソニー・ランドルフを指名してきたので、数は足りてるのかなと。
そうするとスウィングマン系？という消去法で考えると・・・・

アミヌは、今年のドラフトで最も身体能力が高いと言われている素材です。
ジャンプシュートなど技術的にはまだまだのようですが、速攻でガンガン走るウォリアーズのバスケにはピッタリとハマるウィングです。
カリーのパスからアリウープを連発してくれるかな？

【7位　ピストンズ】



グレッグ・モンロー
6-11（211cm）　PF　ジョージタウン大2年

うーん・・・・ピストンズが7位ですかあ。。
まあそういう感傷は置いといて（笑）、ピストンズはビッグマンが必要なチームですね。
なんせ、引退撤回のベンがスターターになっちゃうぐらいですから。。
今年はビッグマンが豊富なので、この順位でも候補はいっぱいいて迷うぐらいです。

堅実なコール・オルドリッジ（カンザス大）やフィジカルなエド・デイビス（ノースカロライナ大）、ショットブロッカーのハッサン・ホワイトサイド（マーシャル大）といったチョイスもあるんですが・・・・僕はモンローがいいんじゃないかなと思います。
サイズの割にはテクニカルで起用なタイプ、そして左利きという特長があって、ベテランも多いピストンズにも違和感なく馴染めるのではないかと思います。

【8位　クリッパーズ】



ゼイビア・ヘンリー
6-7（201cm）　SG/SF　カンザス大1年

クリッパーズもウォリアーズと同じくらい行動が読めないチームです。
ポジションのニーズから考えるとSFなんですが・・・・これはFAで埋めることも可能なんで、ドラフトで無理して指名しなくてもいいかもしれません。
ただ去年No.1ピックでPFを指名していますんで、PF系はあまり必要じゃないんですよねえ。。

ヘンリーは、3Pが打てる左利きのスウィングマン。
SFができるサイズと身体の幅もあるので、使い勝手は良さそうです。
他にも、ルーク・バビット（ネバダ大）、ゴードン・ヘイワード（バトラー大）、ポール・ジョージ（フレズノ・ステイト大）といったSF候補がいます。
クリッパーズはスコアラーがいっぱいいるので、シュータータイプの方が合いそうです。

【9位　ジャズ】



コール・オルドリッジ
6-11（211cm）　C　カンザス大3年

ジャズに似合うのは白人センター・・・・と勝手に決めてしまうと怒られますねｗ
でもリバウンドやブロックで貢献でき、フィニッシュの精度も高いオルドリッジは、ジャズのハーフコートバスケにピッタリの人材だと思います。
堅実な仕事ぶりはジェリー・スローンに気に入られそうなタイプです。
フェセンコとクーフォスへの期待値がどれぐらいなのかがよくわかりませんが。。

あとジャズに関して言えば、FAの動向がドラフトにも影響を与えますね。
完全FAになるブーザーと再契約するのか、しないのか？
しないとなるとバックアップのPFが必要になり、グレッグ・モンローやエド・デイビスあたりが候補になってきます。
コーバーもFAで去るということになれば、さっき8位のとこで挙げたようなシューターの補強も必要になってきますね。

【10位　ペイサーズ】



エド・デイビス
6-10（208cm）　PF　ノースカロライナ大2年

本当はPGが欲しいペイサーズなんですが・・・・今年はPGが少ないんですよね。
去年PGドラフトだったんで、その反動で今年は少ないのかな？という気がします。
残っている中でポテンシャルの高そうな人材を考えると、デイビスはオススメです。
今年はチームの調子が悪く、NCAAトーナメント進出を逃したことで評価を下げてしまいましたが、元々シーズン開幕前のドラフト予想ではTOP3に入るような評価を受けていました。
個人の能力で言えばTOP10に入っているべき選手だと思います。

ただ・・・・ペイサーズにはハンズブローがいるんですよねえ～
カレッジバスケを追っていた人ならピンと来ると思いますが、ノースカロライナの先輩・後輩ですね。
ポジションも丸カブりなんで、それが心配です。
大学では絶対的スターだったハンズブローが先発で、1年生のデイビスがバックアップでしたが・・・・うまく収まるのかちょっと。。


とりあえず今日のところはTOP10までで。
本番に向けて、また何回かMock Draftをやりたいと思いま～す。



ロッタリーを引き当てたウィザーズ前オーナー夫人はビックリ



ジョン・ウォールはウィザーズの救世主となるのでしょうか？