衣類の調達

フランスに行けば、皆さんと、普段は決して足を踏み入れない様なレストランに入るかもしれません。実際、ミシュラン二つ星レストランでのディナーというオプショナルツアーにも申し込んでしまいましたし。
ちなみに、お飲み物抜きで、26500円です。ぎゃあー。

そうなってくると、さすがにジーパンというわけにはいきません。要ネクタイ、という程のフォーマルな場所ではないにしろ、「スマートカジュアル」位は必要です。つまりは、ジーパンNGという事です。

そもそも、自分は、冠婚葬祭の時と演奏の時を除いて、ジーパン以外の長ズボンを金輪際はきません。フォーマルな時に着るものは、葬儀用の礼服と、演奏用のタキシードのみです。
綿のズボンも持ってはいるのですが、多分15年以上前に買ったもので、ウェストが入らない事は目に見えています。試す気にもなりません。

そこで、少しだけ天王寺で衣類小売店を回ります。
そもそも文化度の低い自分は、衣類や装飾品など、身につける物に対して、全く関心がありません。ファッション用語で知っているのは、「カジュアル」と「フォーマル」。以上。
これで47年と数ヶ月を乗り切ってきました。
そんなですから、ファッショナブルな衣類小売店というのは非常に敷居が高い場所です。店に一歩足を踏み入れた途端、お店の人たちが寄ってきて、ああだこうだ質問してきて、自分は彼らの言葉の意味すらわからずに、立ちすくんでしまいます。
いつぞやの「ワインの注文の仕方」じゃないですが、どんなんが良いのか、どんなんが好みなのか、どんなんが自分に似合うのか、自分はどんなものを必要としているのか、そんな事すらほとんどわからないのです。

今回は必要にかられて、少しだけ足を踏み入れたわけですが、その途端に、体が拒絶反応を示します。体中が僕の脳みそに合図を送ります。
「おい、ここはきっと危険な場所だ。早く出て行かないと命がないかもしれないぞ」
僕はその指令に従わざるを得ません。こんな所で死ぬのはゴメンですから。

そんな自分でも、比較的リラックスして入る事が出来る衣類店、その名は「ユ・ニ・ク・ロ」。
ありがとうユニクロ。君がいなければ、僕は20年くらい同じ服を着続けていたかもしれないよ。

そのユニクロで、ジーパンじゃない長ズボンげーっと。