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「最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か」より『敵は向こうに』の幻想

2010-10-20 22:36:00 | チームや組織、どうしたら機能する!?
最強組織の法則』の『組織が抱える学習障害』より『敵は向こうに』。

これは簡単に言うと、
『なんでも人のせいにするな』ということ。

いつも私が『人のせいにすること』を忌み嫌うのは、
単純に生理的なもの。

でも、そんな私の好き嫌いはとは関係なく
『人のせいにする』症候群は、
どうやら組織に有害らしいのです。

私は最初、この本のこの部分に凄く驚きました。
(ほかの部分にも驚きましたが)

だって、一昔前は、
『何かあったら犯人を探す』
『自分のせいではないことを全力で主張する』
のが『企業での生き残り策』、
いえ『企業の生き残り策』だと信じられていたから。

競争相手、市場のきまぐれ、政府、
それどころか、社内の●●さん、●●のセクション、
とにかく「ほかの誰かのせい」でこうなった。
こうした言い訳を考えるのが得意な人が
優秀とされるときもありました。

今日、こうした考えは、
もはや石器時代の代物となりました。

それくらい、この本でいうところの
『敵は向こうに』シンドロームがもたらす被害は
甚大なんですね。

まず『敵は向こうに』と思い込むことにより
『内で』使えるレバレッジ=『てこの作用力』
をみつけられなくなる。
『内に』レバレッジがあれば、
そのレバレッジ=てこを使うのは外より簡単。
それを見逃したとしたら勿体ないことこのうえないです。

そして内側は外側とつながり、
相互に関係しあっています。
自分のポジションは、全体のシステムとつながり、
自分はシステムの一員であり、
事態をよくする決定をする力が潜在的に備わっているのです。

全く同じことを『7つの習慣』では、
インサイドアウト』と
違うアプローチで説いているのが興味深いです。

要は、私も、みなさんも自分が思うより、
『変える力』を持っているんです。

『だって○○が悪いから』
とか言うのも、良いけれど、

組織を変える、世の中を変える『てこ』は、
もしかしたら、あなたの中にあるのかもしれない。

私ごときですら
『自分は世の中をよくすることができる』
なんて、図々しくも思って、
『私が変われば、組織が変わる、
組織が変われば世の中が変わる』
と信じているんです。

ましてや管理職、経営者レベルなら
『人類の未来を変える』
くらいの潜在能力はあるのではないかしら。

いずれにしても、
「敵は顔なじみ、それは自分だ」
(ウォルト・ケリーが新聞漫画で使った有名なセリフ)

最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か
ピーター・M. センゲ
徳間書店

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