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喜歡的國家 私の好きな国(再録)【追記:2022/03/18】

2021-06-04 16:21:21 | 支離滅裂-妄言虚説

友人許君母校の彰化縣鹿港鎮、海埔國民小學校のHPを見たのがきっかけで、最近、台灣の学校のHPが面白うてねぇ。
パッと見ではとても学校のHPとは思えん、ド派手で動き物満載のがあるかと思えば、取り澄ましたような、チベタ~イ感じのもあるんですわ。
大多数のHPはいかにも「楽しんで作ってます。見て!見て!」という雰囲気が感じられて、和みまっせ。

調子に乗って、学校巡りをしてたら、彰化縣伸港郷新港村和平路60號、新港國小學校のHPに行き当たりましてね。
六年が甲、乙、丙、丁、戊、己と6班(組)有るんですね。
学校によっては、忠、孝、仁、愛、信、義、和、平、公、誠、勤、毅、温、良、恭、儉、讓 、禮、樂、射、御、書、數、真、善、莊、敬 、等の字をクラスの名前に使ってる所も有ります。
さすがは文字の国ですなぁ!
それはエエとして、 班級網頁(クラスのHP)を見ると、中に自己紹介があって、好きな物、嫌いな物を子供達が書いてるんです。

好きな人は、たまに両親に加えてアイドルが混じってたりするけれど、圧倒的に両親が多いねぇ。
何かホッとしますがな。
好きな食べ物 我媽煮的菜(お母さんの料理)、可愛いねぇ・・。
面白がって見ていると中に、「章魚焼」というのが結構ありました。
そのまま、日本語にすれば「タコ焼き」、あだ名にも「章魚焼」と言うのがチラホラあるところを見れば、かなり一般的みたいですねぇ。
台灣でも「タコ焼き」あるんかいな?
好きな国では、アニメやアイドル何かの影響なんでしょうが、日本をあげてくれている子が沢山居てますねん。
どうやらこのクラスでは、日本が一番多いように思いますね。
その他はアメリカ、フランス、イタリア、スペイン、スイスなどバラバラで、2番目に多いのはどれとも言えんようです。
中学高校生になって日本が今まで台灣にしてきた仕打ちを知ると、考えが変わるのとちゃうやろか?

日本のマンガを読みたさに日本語を勉強した、という若者も多いそうですね。
アイドルの歌詞なんかは、何度も何度も聞いて、発音を拾って漢字で日本語を書いて憶えてるんですよ。
「台灣史上最強的歐巴桑」という文章を新聞で見かけて、「歐巴桑」??というのが「オバサン」の音訳だと気付いた時には仰天しました。
大人になっても、日本を好きな国のままで居ててくれたら嬉しいんですけどねぇ。
哈日(ハーリー)族と呼ばれてる日本大好きな子供や若者に、幻滅を感じさせない国に出来るかなぁ。
日本を好きな国と思い続けて貰うには、どうしたらエエんでしょうねぇ。

現在の台灣との妙な関係にしてからが、元々中華民国(台灣)と日本は正式な国交を結んでたんです。
それを日中国交正常化の過程で、中国に「どっちを取るねん?」と言われて、日本の方から断ったんでっせ。
別に台灣が日本に対して怪しからん振舞が有った訳でもないのにねぇ・・。
他に道は無かったんやろか?
正面切っては言わんけれど、最大の理由はアメリカがそうしたからやろねぇ。
そら、国際政治の難しい事情が色々と有るんでしょうけど、心情的には「それは無いやろ!」と思いましたね。

丁度その頃、仕事で頻繁に高雄へ行ってたんです。
国交断絶の時には私の替わりに義兄が行ってまして、別に苛められはせんかった物の、「何やら申し訳ない気分でなぁ・・」と帰ってきてから言うてました。
台灣の友人達は、「国と国はどうでも、我々は老朋友や、変われへんがな」と言うてくれたんです。
事実、その後もず~っと付き合いは続いてたんですが、残念なことに一番親しかった友達が震災の年に亡くなって、彼の叔父さんというのが一番古い付き合いやったんですが、その方も2年程前に亡くなってしまいました。
そんなんで、台灣の記事を書くのが、今は未だ辛いんですわ。

国交が無くなると中華民国領事館も無くなって、亜東協会という便法でVISAを発給してたんです。
行き来は別段不便なく出来たんですが、気持の上では何んか引っ掛かるんです。
替わりに中国領事館が出来て、こちらは華僑総会にもぐりこんだり、一旦香港まで行って入境申請をしないでも行けるようになりました。
元の総統が病気治療に日本に来るのを、ああや、こうやと言われて、「へぇそうですか」と来日を断るなんて、どうかと思いますなぁ。
「訪日には裏の目的がある」と言うんですが、裏があってもかめへんやないか?
「乗ってる飛行機で国会議事堂とか皇居に突っ込む」てな目的とはちゃうんでっせ。
精々、中華民国の存在をアピールするだけやんか。

子供以外でも台湾原住民、以前は山地同胞とか、もっと前は高砂族などと呼ばれていた人達は、風俗習慣の違いから仕方が無い面も有ったんでしょうが、清国時代には過酷な扱いを受けていました。
一部の部族では出草(首狩)などの特殊な風習があったとは言え、大多数の台湾原住民は謂れの無い差別を受けていようですね。
日本の統治時代になって、やっと教育の機会を与えられたんです。
実は甚だ胡散臭い日本化政策が目的とはいえ、少なくとも清国時代よりは差別が緩やかになったので日本に好意的だともいわれています。
それにしても、当初は霧社事件などが起きたりしたんですよ。

確かに日本が行った教育の結果、九種族お互いに言葉が違う台湾原住民同士の共通語として、日本語は長い間生き残っていました。
今では普通語で学校教育を受けた世代に替わったので、共通語としての日本語は主に70歳以上の人たちの間でしか使われていないようです。
普通語以外の廣東、福建、客家系の言葉を、仮に台湾語と纏めて言うと、一部では普通語+台湾語の若い世代と、台湾語+日本語の親世代、部族語+日本語の祖父母世代の共通語として家庭内で使われているケースもあるようです。
台湾出身タレントのビビアンスーは、以前TVの番組の中で、祖母さん(タイヤル族)と日本語で会話してましたね。

又、抗日戦に続く国共内戦に国府軍が破れた後、国民党と共に台湾に渡って来た外省人よりも、本省人と呼ばれる、古い時代に主に福建、廣東から渡った人達のほうが親日的だ、とも言われます。
この人達の間でも日本語は共通語として残っていた時期が有ります。
日本統治が長かった為に日本語の単語や料理、一部の習慣などが取り入れられているのも事実です。
しかし、いずれも観光ガイド的な上っ面の話で、そんな簡単なものとは違うと思いますねぇ。

「犬が居らんようになったら、豚が来た。犬はともかく番犬の役をした、豚は何もせずに喰うだけ」というのは、日本が引き上げた後に国民党が来た例えによく言われていました。
虐殺といって良いほどの国府軍(国民党)の内省人に対する弾圧で、一族の中で犠牲者を出さなかった本省人は先ず居ないでしょう。
私の友人も、蒋介石を祀った廟には終生決して足を踏み入れようとしませんでした。
外省人、本省人の関係は同じ中国人というよりも、占領軍と被占領民に近かった時期もあったんです。
長い間、その事は周知の事実でありながら、公にされる事は無かったんですね。
その外省人、本省人の間の軋轢も時と共に相当薄れて、中華民国人(台灣人)という意識が芽生えつつ有るように思えます。
しかし、日本統治時代に日本語、日本名使用の強制、就学、など日常生活上で様々な差別、弾圧を行った歴史は薄れても消えはせぇへんのです。

台湾観光で必ずと言って良いほどバスガイドがうたう「雨夜花(ウーヤァホェ)」が、戦時中は「誉の軍夫」という歌詞に変えられて、もとの台湾語(福建語)の歌詞で歌うことを禁じられていた事を知る人も少なくなって来ました。
「雨夜花」に付いては思い出が有り余るほどあるので、またの機会にしますが、元々は台北の色町、萬華(マンカ、元々の字は、舟+孟、舟+甲)の女性を唄った哀歌に、事もあろうに「赤い襷の誉の軍夫・・」などとロクでもない無粋な歌詞をつけたんですねぇ。
軍夫というのは、「軍人、軍属、軍犬、軍馬、軍夫」と言われたように、酷い扱いを受けたんですなぁ。
戦争末期の外地で、言わば捨て殺しにされた台灣の人々は数知れません。
それでも、親近感をもってくれる年配者が居てるというのは、ありがたい事やと思わんとあきませんで。
勿論、日本に対して嫌悪感を持ってる人々も仰山いてるとは思うんですけどね。
アニメやアイドルと、切っ掛けは何で有れ、次の世代を担う子供や若者達が持ってくれている親日感を大事にせんと罰が当リまっせ。

アメリカも無視は出来んけど、もうちょっと隣近所との理解を深めんとイカンのやないかと思いますなぁ。


【追記】2022/03/18
台湾、「最も好きな国」トップは日本 60%で過去最高=窓口機関調査
2022/03/18 15:39 中央通訊社

(台北中央社)日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会は18日、台湾人を対象に実施した対日意識に関する2021年度の世論調査の結果を公表した。
「台湾を除いて最も好きな国」の1位は日本で、過去最高の60%に上った。

最も好きな国の2位は中国で5%だった。年齢別では、日本が最も好きな国であると回答した人の割合は、30代が73%と最も高かった。

「今後台湾が最も親しくすべき国」では、日本が前回の2018年度調査に比べて9ポイント増の46%となり、3回連続で1位となった。2018年度調査で2位だった中国は前回の31%から15%に大きく減少し、調査開始以降初めて3位となった。2位は米国で24%。

「台湾に最も影響を与えている国」は米国が58%で1位となった。前回1位だった中国は20ポイント減の25%で2位。日本は13%で前回同様3位だった。

日本への親近感に関する問いでは、24%が「親しみを感じる」、53%が「どちらかというと親しみを感じる」と答え、合わせて77%に達した。前回に比べて7ポイント増えた。これまでの最高は2015年度の81%。

現在の日台関係について「大変良い」と回答した人は21%、「良い」は49%で、合計では過去最高の70%に上った。良好との認識は全年齢層で増加し、20代から40代までの各年齢層ではいずれも7割を超えた。また現在の日台関係が以前と比べて「大変良くなった」または「良くなった」と答えた人の割合は65%、「変化なし」が33%で、「悪くなった」は2%にとどまった。

日本への信頼度は「非常に信頼できる」が9%、「信頼できる」が51%となり、合計60%。前回より10ポイント増え、過去最高を更新した。20代と30代では7割を超えた。

調査は同協会が台湾の調査会社、東方線上に委託し、今年1月5日から同20日にかけてインターネットと電話で実施。台湾に住む20歳から80歳までの男女を対象とした。サンプル数は1068。

対日意識調査は3年ごとに行われており、今回で7回目。

出典URL:https://japan.focustaiwan.tw/politics/202203180004



2004/02/17 初出、OCN HP
2021/06/04 再録
2022/03/18 追記



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2 コメント

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今こそ (きたきつね)
2021-06-04 19:06:54
これは同感ですね。
中狂(おっと)のやろうとしている事は正に世界征服。
好き勝手された後にはペンペン草も生えません。
今こそ世界各国が台湾に寄り添い戦って(武器を使った戦争ではなく)いかないと子孫の代に大変な事になりかねないと危惧しています。
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Re:今こそ (maido)
2021-06-04 19:43:10
>きたきつね さん
何といっても日本は台湾に大きな不義理をしてますからねぇ。
種々の困難を克服して、アジアどころか世界の範となる民主主義を実現した台湾こそ日本の友邦です。
中共の恫喝にビビッて過去の過ちを繰り返すようでは信義に悖ります。
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