maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

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☆☆☆ お薦め与太話 ☆☆☆
支離滅裂-迷想迷夢-地震対策の妄言 目次 をアップしました。(2015-01-18 )、OCNのHPにアップしたのは 2005/02/19 でした。

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雨上がりの妄言-2

2004-05-22 20:12:10 | 支離滅裂-迷想迷夢-雨上がりの妄言

<お断り>
例によりまして、記事の内容は特定の団体個人とは全く関係ございません。
文中に登場する551及び千代崎の松重はたまたま同名の店が実在して居りますが、全く関係なく単なる偶然です。
岩やんも思い当たられる方があってもそれは思い過ごし、決して貴方がモデルでは有りません。
</お断り>

「松重て千代崎のかいな?・・・エェ?お~っ、なるほど何とまぁ、上手い事聞き間違うなぁ!ウマキやがなウ巻き」
「そやから浮気でっしゃろ?」
「まだ言うてるか?中にウナギを巻き込んだダシ巻きをウマキというんやがな」
「あれはウナギ入りのダシ巻きでんがな」
「それをウマキというねん」
「そういう符牒を使うというのが、いかにも怪しい」
「符牒でも何でもあるもんか、品書きにもそう書いてあるがな」
「へぇへぇ、そうおっしゃるなら、ホナそないしときまひょ」

「何や、奥歯に物がはさかったような言い草やなぁ」
「そら、奥歯に挟まるどころやおまへん、口いっぱいに頬張ってますよって」
「何をやいな?」
「この間ご一緒のところをお見かけした茶髪の若い娘さんをね」
「おまえは人食い鰐か!茶髪の若い娘さん?はて私が一緒に連れてたてかいな?何処でやねん」
「しらばっくれてもあきまへん、壁に耳あり障子に目あり、私の足には魚の目までおます。天網恢恢(かいかい)疎(そ)にしてチビらず」
「漏らさず、やがな。何処で聞いたか知らんが、生半可な聞きかじりを言うからボロがでるねん」
「そうしてはぐらかそうとしても、詮議の手を緩めるわけには参らん、神妙に白状いたせ」
「思い当たらんなぁ、何時頃の話や?」
「半年ほど前の去年11月の末、千日前は戎橋のバス停、ここまで知られてるからには観念しなはれ」
「観念も何も、知らんで?」
「そないに白を切るんやったら、もっと言いまひょか?昼下がりの三時前、二人揃いで両手に551の紙袋下げて仲睦まじく、」

「11月末、551?アッ、棚卸のおやつにブタマンを買いに行った帰りを見たんやな!あんたの見た茶髪の娘さんて向うで仕事してるあの娘やろ?」
「おっ、確かにあの娘さん、彼女を入社させて、お手当てを給料で払おうて経費で落とそうとは、なんと又イケ図々しい、社内で不倫でっか!不義はお家のご法度」
「お前何年ウチに営業に来てるねん、あの娘やったら入ってもうかれこれ7~8年経つで」
「え~っ、そない長い事、ようばれずに・・・」
「無理からでも話しを捻じ曲げるねんなぁ。何百人も居るでなし、ウチの社員やったら道で逢うても直ぐに判りそうなもんやがな」
「他所さんの女性社員には目もくれず、仕事一途やから気付かなんだねぇ」
「仕事一途が聞いて呆れるわ。アホらしいて怒る気にもなれんなぁ・・。一人ではちょっと持てんし、男連中は棚卸で忙しいにしてるから、荷物持ちに連れて行ったんやがな。両手にブタマンの大袋下げて逢引する奴が何処におるねん。」
「此処に居てまんがな!あ~たは只者やないからそれくらいの事は平気でする・・・、ウワ~ィ・・・」

「お~い、どないしたんや」
「今、口の端がピクッと動いた!」
「そうやからいうて、飛んで逃げんでもエエやろ」
「いやいや、どんな秘密兵器が在るやも知れん。あ~た見かけによらず若い頃は悪かったそうでんがな。その目尻の傷が動かぬ証拠」
「これは、小さい時の、」
「手カギ振り回して大立ち回りした時の向う傷?」
「ちゃうわい!」

「しかし某社の資材部で『会社の看板外して表え出ぇ。サシで落とし前つけたろやないか!』と取引先の担当者をドヤシ上げたというのは有名な話」
「それはあんまり無茶な要求するよって、若気のいたりで一寸ムカついてやなぁ、ほんの少~し荒っぽい口をきいだけやねん。仮にもお得意先にそんなデン公(ヤクザ)見たいな口をきくもんか。たまたま、そばで聞いてた周防町の光田が面白可笑しいにしゃべったんが、尾鰭がついて百倍千倍に話が膨らんでるんや」
「しかし、普段が普段だけにありそうな話しでんがな」
「この温厚な私を捕まえて、普段が普段とはなんや!」
「あれ?さっきマキリ包丁持って私を脅したんは何方でした?」
「どないしてもワシを怒らしたいんか?」
「いえいえ、滅相もない。因果な事に、生まれついての正直な性質(タチ)やよって、つい思うた事をそのまま言うてしまいまんねん、実際、正直モンには生きにくい世の中でんなぁ」
「無理して生きてくれんでも一向にかまわへんで、首なと吊るんやったら肌触りのええロープ分けたろか?」

「あ~たの言う事は何処までが本気か冗談かわからんだけに怖わおますなぁ」
「冗談なんかこれっぽっちも言うてないわ、何やったら足引っ張るぐらいやったら手伝うたるで」
「又そういう洒落にならんことをおっしゃる。しかし、さっきの浮気の話は皆んな知ってて、えらい評判でっせ」
「何て?」
「あの人も酒は飲まん、奥さん大事で夜遊びはせんし、ゴルフもせんとタヌキか猪みたいに藪の中をゴソゴソ這い回って喜んでる。付き合いにくいお人やと思てたけど、そうか、そういう柔らかいとこもあるんやなぁ、そらそうやろなぁ、やっぱりなぁ、むっつり何とかかいな、大したもんや!と皆んな褒めてまっせ」
「何処が褒めてるねん!それにしてもお前が見てたのは気付かんかったが、他に知った人と逢うた覚えもない。お前が言わん限り皆んなが知る筈がないがなぁ?」
「さすがご明察!抜群の推理力ですなぁ。不肖私、あ~たの評判を良くしようと、微力ながら行く先々で宣伝これ相勤めましてね」
「何ィ、評判を良くしようと?どないに評判が良うなるんや?ようまぁ、そんな根も葉もないでっち上げの話を吹聴して回りやがって」

「いやいや、でっち上げとは心外な、見たままを話して廻っただけ。まぁ子供の話はつい口が滑ってのオマケやけど・・」
「子供?子供て何や?子供がどないしてん?」
「浮気相手との間に出来た子供が今年は初節句、さぞ可愛かろうという他愛もない・・」
「お前という人間が判らんわ!道理で、最近会合に行くと人目を憚りながら『歳を取ってからのお子さんは格別可愛いでしょうなぁ、いやはや羨ましい事で』と孫の話しにしては何やら妙な、解せぬ事を言う人があるから、おかしいなぁ?と思うたら、それか!おい、表のシャッター下ろせ!この餓鬼もう許せん。簀巻き(スマキ)にして木津川に沈めてしもたる!」

「待った、待った、浮気の件は謝るから、スマキはやめて、せめてウマキにして」

2004/05/22


雨上がりの妄言-1

2004-05-21 19:43:16 | 支離滅裂-迷想迷夢-雨上がりの妄言

<お断り>
例によりまして、記事の内容は特定の団体個人とは全く関係ございません。
文中に登場する551及び千代崎の松重はたまたま同名の店が実在して居りますが、全く関係なく単なる偶然です。
岩やんも思い当たられる方があってもそれは思い過ごし、決して貴方がモデルでは有りません。
</お断り>

「あっめあがりのあさ~♪と、とどいた一つのてがみぃ~♪かぁ!エエ天気になりましたやんか。せっかくやから何ぞ注文おくれ。」

難儀な奴が来たなぁ・・・
朝の口開けには最悪のパターンやがな。

「えらい古い歌歌うて、ご機嫌さんやなぁ。注文無いで」
「そういう、ケンモホロロなことを朝から言うてはいけませんよ、人という字はもたれ合い。助け助けられて世の中は動いてまんねん。別に注文するものが無かっても、せめてねじ回しの1っ本、ペンチの1丁でも愛想に注文しなはれ」
「今日は悪いが、お前の相手をするだけの気力が無い。ほな、ねじ回し1っ本注文するよって、一番安いのでエエから出来るだけ遅う持って来てんか」

「まぁ、この大将は意地が悪い、何ぼなんでもホンマにねじ回し1っ本の注文でっか?
言葉のアヤをそのまんま取られては難儀やなぁ。
ウチは卸やから、1箱単位やないと困るねんけど、いつもお世話になってることやし、特別に小分けさしてもらいます。ほんでプラスでっか?マイナスでっか?サイズと長さは貫通、検電でのうてよろしいんか?」
「何でもええねん、あんたが頼むから愛想に注文したんや、適当に見繕うてくれたら結構」
「お言葉ですが大将、商売の利は元にあり、そういうエエ加減な仕入れ態度ではこのお店も長うは無い。マサイ族や無いねんから投げ遣りはいけません。第一、トップがそういうことでは社員に悪い影響を与える。」

「・・・・・・・・・・・・・」
「何でんねん急に難しい顔をして、下痢でっか?」
「オドレ!人が黙ってたら何ちゅう事を言いさらすねん?要りはせんけど手ぶらで帰すのも可哀想や思うて言うたってるのに、ゴジャゴジャ要らん頬げた叩いてたら木津川に蹴込むどォ」
「あ~た、そういう風に直ぐカッとなるのはいけません。お歳もお歳やねんから血管プッツンになりやすい、穏やか~に生きんと長生き出来ませんで。ワタイは大将の事を師とも親ともペットやとも思うてるからこそご注意を・・・」

「オイ、そこらにマキリ転がって無いか?持って来い!」
「ちょっと、ちょっとそんなオトロシイ刃物を持ってどないする気でおます」
「お前の頬っぺたに切れ目入れて、空気が漏れて喋れんようにしたる!」
「待って待って、待ってぇ~!すんまへん、口が過ぎたら勘弁しとくんなはれ、それにしてもえらいご機嫌斜めでんなぁ、さては浮気がばれた?」
「おい、もう一回マキリ持って来い」
「ウワ~・・・」
ドタドタ、バッタン、ガラガラ、ポテッ、プチュ・・・

「おいおい、岩やんどないしよってん?」
「へぇ、飛んで逃げた拍子に錨に蹴躓いて、よろめいたのはエエけれど、拍子の悪い事に吸殻入れの一斗缶に足突っ込んで引っくり返ったところを自転車に踏まれたんですわ」
「自転車引っくり返れへんかったんか」
「毎朝吹っ飛んで走ってる高校生で、それはもう手練の見事なハンドルさばき。何のためらいも無く轢いたかと思うと、岩やんには目もくれず、バランスを立て直して日吉橋の方へ走っていきましたわ。」
「私より自転車を心配するとは薄情な」
「当たり前やんかい、お前が生きてるのが残念なくらいや」
「冗談にしては度が過ぎる・・・」
「本気やわい!」

「しかし岩やんも不幸中の幸い」
「何が?」
「いや、女子高生やったから、朝からエエ眺めを見られたかと・・・」
「イタタタ、それがスパッツをはいとったんや・・・。あれは卑怯・・・」
「負けた、あんた等には到底太刀打ちできん。もう観念した、岩やん連れてきてお茶でも入れたり。おや?擦り剥いたんかいな?」
「へぇ、たいしたことはおまへん」
「いや、この辺は決してキレイ事は無いから、そんな唾をつけたぐらいでは化膿するかも知れん。ましてお前の唾では毒気が多かろう。壊疽、脱疽にでもなって足を切り落とさんといかんてな事になっては一大事。」
「私ゃ、コブラか百歩蛇でっか?」
「自惚れも甚だしい、そんなエエもんやあるかいな。まぁまぁ、消毒しときなはれ、オ~イ何ぞ塗るもんないか」

「へ~い」ペチャ。
「何やねん、その無闇に濃い赤い薬は?」
「錆び止め」
「え?」
「錆び止めのペンキでんがな。今、表でハッチ(艙口)塗ってましてん。丁度新(サラ)の缶開けて、刷毛にペンキをつけたとこ、岩やんあんたはまんのエエ人」
「それはまた何するねんな!鉄板に塗るもんを傷に塗って別状ないか?」
「そらもう、塩水が掛かっても1年やそこいらは絶対に錆びん」
「アホなこと言うてるんやないで。どないや?傷にしみへんか?」
「へぇ、よう効くお薬で楽になりました」

「なんとどっちもどっち、粗雑な奴等やなぁ、まぁお茶でもお上がり」
「大将もお茶でも飲んで落着きなはれ、ホンで浮気は宗右衛門町、畳屋町、鰻谷?新町、坂町、まさか飛田てな事はおまへんやろ、それとも・・・・」
「まだそんな事を言うてるんかいな?もう一回表へ行って今度は市バスにでも二、三回念を入れて轢かれといで」
「無茶言うたらかなわんなぁ。それでもこの間、松重でお昼を奢ってもろた時に、女将さんが『浮気お好きでしたなぁ?』いうたら『そやねんワシは浮気が大好きやねん』と言うてはりましたやんか。昼日中から何をジャラジャラした事をと、しかしカメの甲より歳の功、他にお客も居てるのに大威張りで白昼堂々と臆面も無く『浮気が大好き!』と公言するとは大胆不敵。さすがは大将と密かに尊敬してましてんで」

おっと、昼休み終了につき、次回へ続く、(はてさて、続けられるやろか?)

2004/05/21

雨上がりの妄言-2