高田博厚の思想と芸術

芸術家の示してくれる哲学について書きます。

参照 日本の手まり

2023-06-18 15:57:46 | 参照

参照 日本の手まり 



 

【人物】ロシアの手まり職人:「わたしにとって、手まりは単なる装飾ではなく、もっと大きな意味を持つもの」

2023年6月17日, 10:30

(スプートニク記事)

リュドミラ サーキャン
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糸で美しく飾られた手まりは祝祭日の飾りでもあり、子どもの玩具でもあり、装飾品の一部でもあり、お土産品でもある。一見、とても単純なものに思われるが、実際には、手まりを作るには細かい職人技が求められる。しかし、生花、盆栽、着物、浮世絵などの日本文化についてはイメージできる人が多い中、この手まりという工芸品はそれほど多くの人には知られていない。とはいえ、驚くべきことに、手まりとは何なのかをすべての日本人が知っている訳ではない。「スプートニク」からの取材に対し、こう語ってくれたのは、ロシア人の手まり職人、リュボーフィ・グシコワさんである。
グシコワさん:日本人のすべてが手まりが何か答えられるわけではありません。手まりを装飾品として使わせてもらったある日本のイベントで、日本人にこれは何ですかと尋ねられたことがあります。わたしが手まりづくりをやっていますと言うと、どんな手まりを作っているのですかと訊いてくれるのは高齢の日本人だけです。そう訊かれれば、わたしはかがり手まりですと答えます。
 
スプートニク:リュボーフィ・グシコワさんはもう30年もの間、希少本や原稿の修復をしていて、手まりを作るようになったのは14年前だそうですね。そして2016年に日本手まり協会のメンバーになられたと伺っています。
グシコワさん:はい、2009年に、初めて手まりの写真を見て、それが好きになったのです。これは、日常生活に使われるものではなく、まったく抽象的なものですが、自分で作ってみたいと思ったのです。それで手まりのサイトや日本の雑誌を見ながら、作ってみるようになりました。わたしは完璧主義者で、きれいな球体ができるようになるまで、刺繍をせず、糸を巻くことだけを長いこと学びました。最初の5年ほどは、自分のためだけに手まりを作り、誰かに見せたりはしませんでした。
わたしはモスクワ大学図書館の希少本の修復をしていますが、レーニン図書館(現在のロシア国立図書館)とフランスの国立図書館で研修を受けていました。よく、わたしが手まりを作るようになったのは、手を使って細かい作業をするのに慣れているからでしょうねと言われます。しかし実際には手まりを作るようになるまで、手を使った工芸品を作ったことなどありませんでした。
 

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© 写真 : リュボーフィ・グシコワさん
手まり
 

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© 写真 : リュボーフィ・グシコワさん
手まり
 
スプートニク:しかし今では、手まりの作り方を教えていらっしゃるそうですね。ご自身で手まりを作るのと、この芸術について誰かを指導するのとどちらが好きですか?
グシコワさん:わたしはいろいろな場所で手まりのワークショップを開いています。モスクワの東洋絵画ギャラリー、J–FEST・・・、あと、残念ながら現在モスクワでは活動が停止している日本の国際交流基金にもよく招いてもらっていました。そこではすぐに希望者のグループが集まり、とても楽しく活動していました。実は今もリクエストがあるとのことで、今後も継続するかもしれません。
もちろん、自分で手まりを作るのが好きですが、普及活動も積極的に行なっています。ワークショップ、手まりの歴史、日本内外の有名な職人についての講義を含むデモンストレーションなどです。手まりだけでなく、くす玉や木目込み球などの球体の工芸品などについても話しています。
 
スプートニク:おそらく手まりは、忍耐力と想像力を必要とするまさに女性の工芸品ではないかと思うのですが、誰にでもできるものですか?
グシコワさん:いえいえ、日本でも世界でも、手まりをやる男性はいるんですよ。たとえば、アレクサンドル・ゲルジャンという、キエフ出身の有名な職人がいます。猛々しいバイク乗りなんですが、手まりを作っています。もっとも、ご自身は、模様をかがっているとは言わず、作っていると言っています。
忍耐力は必要といえば必要ですが、この工芸が忍耐力を養ってくれると言えるでしょう。想像力、これは、もし何か特別なオリジナルのものを作りたいと思えば、必要です。しかし、最初は、球体に巻くシンプルな模様から始めるべきですね。
そして、ワークショップを開いてきた経験から言えば、手まりに向かないという人はいません。手まり作りには、針やピンを使うため、あまりに小さい子どもには難しいということで年齢を制限していますが、手まり教室をお願いされているモスクワの長寿クラブでは、90歳のおばあさんたちもやっています。中には関節炎や震えのある人もいますが、みんな、うまく作っていますよ。


手まりのワークショップ
© 写真 : リュボーフィ・グシコワさん

スプートニク:模様を作る上で、何か守べきルールのようなものはあるのでしょうか。それとも伝統から外れることもできるのですか?
グシコワさん:手まりという工芸品は1000年の歴史があるため、まったく新しいものを生み出すというのは難しいことだと思います。ベースとなる模様や色があり、それをさまざまに組み合わせたり、織り交ぜたりします。ですが、オリジナルの柄を作ることはできます。たとえば、ある日本の手まり協会では、高度な職人技というのは、何かしら独自の模様を作ったり、独自のデザインを考案することだとされています。たとえば、日本国内にも今村愛子という職人がいて、日本の絵画や印象派のモチーフを使った模様を作っています。
スプートニク:日本の手まりとそれ以外の国の手まりは違うものですか?
グシコワさん:色合いと模様に違いがありますね。日本人は派手な色、明るい色、コントラストがはっきりした組み合わせ、不必要な装飾などを避ける傾向がありますが、ヨーロッパやアメリカでは鮮やかな色が好まれます。ときにビーズやリボンを縫い付けたりして、装飾的な要素が多いです。しかし、伝統的な色合いで作られた手まりは、それを誰が作ったのかを特定するのは不可能です。


(【ルポ】ペリメニ、ピロシキと日露のアーティスト 大阪のロシアカフェで交流会 
4月27日, 18:37)
 
スプートニク:リュボーフィさんは、かなりの数の手まりのコレクションをお持ちなのでしょうね。あなたにとって、手まりとは何ですか?
グシコワさん:いえ、実はわたしはそれほど多くの手まりは持っていないんです。友人や知り合いにすぐにあげてしまうので。わたしが持っているのは、誰かから贈り物としていただいたオリジナルのものか日本のもの、あるいはワークショップで見本として使うものだけです。
わたしにとって、手まりとは喜びです。今、わたしたちは模様をシンボリックなものとは捉えていません。とはいえ、すべての模様はいつでも、何か大きな意味を持つものでした。もちろん、糸を縫っているときは、色の組み合わせ、模様や柄に心を込め、何らかの意味を込めています。
ですから、わたしにとって手まりは、単なる装飾ではなく、飾りよりももっと大きな意味を持つものです。まるで生き物のようなものと言えるかもしれません。
 
 



参照 日本政府によるロシア政府批判の意図を推測 

2023-06-18 02:20:10 | 参照

参照 日本政府によるロシア政府批判の意図を推測 



 
日本政府はロシア政府批判を続けているそうだが【日本政府は嫌露キャンペーンを先導=駐日ロシア代理大使、「鋭い対抗措置」を警告 2023年6月9日, 22:24】、その意図は、日本国民に、ここで述べられているような政府の動きを支持させることにある、と言えそうだ。
 
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【解説】日本をウクライナ紛争に引き込み、日本を軍事化させようとする米国

2023年6月17日, 17:24
 
 
タチヤナ フロニ
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日本はウクライナ軍が宣言している反転攻勢を支持するため、戦争当事国への防衛装備品の供与に対する憲法上の禁止事項を回避する方法を模索している。これを目的として、日本政府は同盟国である米国に対し、155ミリ榴弾砲を供与する可能性について検討している。その榴弾砲を米国からウクライナに直接供与するのである。日本がこうした「狡猾な手」を使うのはこれが初めてではない。すでに米国は日本から、日本が供与する榴弾砲に使用するトリニトロトルエン(TNT)を「産業品」だとして調達した。
米国はウクライナ紛争に日本を引き込むためにどのような手段を用いているのか、またなぜ日本がこれを必要としているのか、「スプートニク」が、雑誌「祖国の兵器」の編集長を務める軍事アナリスト、アレクセイ・レオンコフ氏にお話を伺った。
「ウクライナ支援を格好の口実とした米国への榴弾砲の供与は、日本にとって攻撃兵器の輸出に対する厳しい制限を回避するための絶好のチャンスです。日本政府はまず、自衛隊が世界各地の平和維持活動に参加することを可能にするような憲法改正を行いましたが、今度は紛争地帯に榴弾砲を供与するという話にまで進展しています。これはすべて日本をNATOという軍事ブロックに引き入れるためのものだと思います。そして今、わたしたちは、それに向けた具体的な行動がとられているのを目の当たりにしているのです」
 
 
(戦車「レオパルト」他、ウクライナへの武器供与状況
【視点】日本によるウクライナへのTNT調達は参戦である
6月8日, 15:20)
 
日本の米国への榴弾砲供与について言えば、米国は実際にこの榴弾砲の必要に迫られている。供与されるのは数十万、あるいは数百万規模の榴弾砲で、これについてレオンコフ氏は、これはウクライナ軍を支援するためキエフに早急に送る必要があるものだと指摘する。
「しかし、米国の工場がいかに努力しても、年間20万門以上の榴弾砲を生産することはできないのです。欧州諸国も複数の理由からこの課題を遂行することはできません。ですから米国にとって日本の協力は重要なのです。また数百万の榴弾砲が、世界中に配置されている米国の弾薬庫に保管されています。依然として米国の管理下にある日本国内にもあります。米国が日本の島々に基地だけでなく、弾薬庫も設置しているのはこのためです。予想される軍事行動の地点に比較的近く、便利だからです」
 
レオンコフ氏はさらに、米国の管轄下にあるこのような弾薬庫はイスラエルにもあると付け加え、そこからもウクライナへの供給が行われていると指摘している。
「つまり、日本もイスラエルも、これらの弾薬庫に保管されている砲弾の使用については何も言えない立場なわけです。ですから、日本もイスラエルも、ウクライナへの殺傷兵器の供与に対するあらゆる非難に対し、米国が自国の弾薬庫から砲弾を移動させただけだと答えることができます。日本社会がこの供与について、状況を理解し、冷静に受け止めることができるとしたら、これは政府にとっては重要なサインとなります。つまり、日本は更なる軍事化に向けて動くということです」
 
 
(【視点】アジア太平洋地域での米国の存在が強まる中、フィリピンとの軍事外交を活発化する日本
6月15日, 16:37)
 
最後にレオンコフ氏は、とはいえ、日本の自衛隊はすでに、防衛だけでなく、完全な攻撃を行うことができる本物の軍事組織であると締めくくっている。