今年の夏は確かに暑かったのですが、8月に入ったら朝晩は涼しく
なり、前線による長雨があったりして、ひと足早く秋に入ったよう
な陽気です。
かれこれ1月以上涼しかったりすると、酷暑を忘れてしまいますが、
暑かったことも確かです。
その暑い夜に出掛けた先で試してみたのが、ラフロイグのノンエイ
ジ物でした。
ラフロイグ自体あまり飲まない方ですが、ノンエイジならなおさら
「ふ~ん」といって通り過ぎてしまうところ、あまりに暑くてバー
ボンの甘さが欲しかったのと、ハイボールとは違う「涼」を求めて
いたので、よい機会とばかりにクラッシュを作ってもらって、飲み
楽しみました。
いわゆる10年ほど前の全世界的シングルモルト・ブームあたり
から、その後の日本のハイボール・ブームによって、モルト・ウィ
スキーが注目を集めていることは素晴らしく良いことですが、この
ブームの特徴として甘い原酒が求められるようになります。モルト
ウィスキーで甘いといえば当然シェリー樽仕込みですが、只でさえ
シェリー樽の価格が高騰していることに加えて、熟成に長期間の
時間が必要ですから、簡単に「はい、増産します」というわけには
いかないでしょう。
そういう生産側の事情があって、最若年数物の下にエントリー商品を
ラインナップする動きが出てきました。このセレクトカスクもその
一端かと思われます。
味については、どうこう触れる必要もありませんが、ラフロイグ独特
のピーテド・モルトとバーボンバレルの甘さがハーモニーになって
いる約束は守られており、熟成年数の若さはクラッシュ・ミストの
氷の食感がフォローしてくれて、求めていた「涼」を提供してくれ
ました。
感謝!