マックいのまたのMalt Whisky Distillery

モルト好きで株式公開/上場(IPO)の経営戦略,マーケティング,M&Aを支援する経営コンサルタントのプライベートブログ

マッカランが美味しい理由

2008-11-28 09:59:08 | グルメ

モルト・ウィスキーロールズ・ロイスと言われるマッカ
ラン
。シングル・モルトの販売では世界第3位だそうで世
界中で愛され、日本にも強いファンがたくさんいます。


MACALLAN around 1897

誰もが愛するマッカランの特徴は、シェリー樽仕込みに
よるシェリー風味でしょう。何十年も熟成したドン・ペ
リニヨンのロゼのような(本当かどうかは知りませんが、笑)
リッチで華やかで高バランスなテイストが、飲む者を魅
了します。

普段ウィスキーを飲まない人でも、たった一口でこのウィ
スキーの虜になるだけの魅力をもっていると言っても過言
ではありません。例えて言うなら、稀代の女優さんが1世
紀を超えて魅力的なのとよく似ています。

さて、その飲むロールズ・ロイスですが、私個人は基本
的にシェリー樽のウィスキーを飲まないので、まったく
ご縁がないところ、その理由をもって興味を抱いていた
のがファイン・オークのラインです。


マッカラン ファインオーク

シェリー仕込みが売りのマッカランにおいて、オーク樽
仕込みを"売り"にするのはどんなものか判断が難しいと
誰もが思いますけれど、それと同時に野趣をそそられる
に十分なラインですので一本導入してみました。

さっそく試してみると、すべてがオーク樽というわけで
はないようで、30~40%程度はシェリー樽のものを
バッティングしているようです。

肝心の味の方は、オークのクリーミーな風味がモルトの
甘味に乗っていて、シェリー風味の顔が出たり入ったり
してテイスト全体を下支えしている、キャラクターの違
う味が多層構造を構築しているハーモニーが素晴らしい
です。

食べ物でも飲み物でもそうですが、本当に美味しいもの
というのは、複数の味がハーモニーを奏でて響きあうも
のです。このウィスキーはそういうレベルのものでした。

この本当に美味しいものを作っているのは、やはり良質
の水でしょう。最近とはいわず、マッカランの成功に肖っ
てシェリー樽仕込みがウィスキーだけでなく他の蒸留酒
にも広がっていますが、この「水の美味しさ」という他
所では決して真似できない点において、マッカランは独
自の存在であることを主張しています。

スペイサイドのウィスキーは、良質のものが多くて有名
ですけれど、その良質の本質は水の良さによるものが大
きく、モルトの味、アルコールに溶込む香味、シェリー
の華やかさ、オークの風味などを自立させつつも相互に
調和させています。

大きなポイントは、味の構造をオフィシャルボトルでは
なかなか味わえず、このファイン・オークのラインが分
かりやすく提示してくれているところです。そこにこの
ラインを世に問うた意義があるように思います。

蕎麦や豆腐の美味しさを理解する日本人ならば、マッカ
ランの本当の素晴らしさの理由に近づけるのではないか
と思っています。

感謝!


My Whisky No.2

2008-11-19 09:52:51 | グルメ

晩秋の長い夜。小説などを読んでみる。文字から景色が
立ち上がり、空気の温度が変わっていく・・・

というのは冗談で(笑)、本当なら小説を読む教養がない
といけない年齢なのだろうと思いますが、当方は教養の
きの字のかけらもない生活で、猛省する日々を過ごして
おります。

さて、その晩秋の猛省の日々にピッタリなウィスキーを
ブレンドしてみました。私にとっては2つめのマイ・ブ
レンド・ウィスキーです。

レシピはとてもシンプルで以下のとおり。

ダルモア・シガーモルト(43°proof) 50%
ニッカ・余市蒸留所限定Soft&Dry   50%

ダルモアは43度指定にしましたが、お好みで40度でもよい
かと思います(バランスは40度の方が良いかもしれません)。

両ウィスキーはとても美味しいのですが、何分個性が強く、
なかなか飲む機会がありませんでしたので、何か新しい
味が作れないかな、と思って試してみたらシンプルな組み
合わせが良い相性となりました。

私の中での味のポジショニングマップでは、マイ・ウィス
キー
の後の位置。市販品を例にたとえると、ラフロイグ
対するアードベッグのような位置関係。味でいうと、グレン
フィディック
に対するバルヴィニーの方が近い
と思いますが(笑)。

もともとダルモアのシガーモルトは、シガー用のウィス
キーですので樽香がはっきりしたカラメル味の強いウィ
スキーですので、今の季節にぴったり。

ニッカの方は余市まで行かないといけませんが、モルト・
ウィスキーファンの方には、ぜひ一度試してみていただ
きたいものですので北海道までお出掛けください(笑)。

それでは、皆さま小説とともにどうぞ♪


ダルモアシガーモルト 43°proof

感謝!