マックいのまたのMalt Whisky Distillery

モルト好きで株式公開/上場(IPO)の経営戦略,マーケティング,M&Aを支援する経営コンサルタントのプライベートブログ

ARDMORE - TRADITIONAL CASK

2012-07-25 12:04:28 | グルメ

アイランズのオールラウンダーがハイランド・パークなら、ハイ
ランドのオールラウンダーは、このアードモアか。


アードモア トラディショナル カスク

と思いました。とてもリッチかつ複雑かつバランスよい味。

最近、もっぱらこればかりという厳選の1本。

「愛好」とか「好ましい」といった表現がピッタリくるウィスキー
と言っていいと思います。

多くのモルトファンの皆さまのお話を伺うと、皆さんそれぞれ
基本の1本という、味の基準になるお好きなボトルをお持ちの
ことが多くて、マッカランとか、ボウモアとか、グレンフィディッ
クとか、割と容易に手に入るものをいつも持ちながら、あちこち
珍しいウィスキーを求める旅に出ていらっしゃるようなのです
けれども、私は今後はこれを基準にしようかというくらい素晴
らしく充実していて嬉しくなります。

さて、その蒸溜所ですけれども、ハイランドでも北の方にある
ようで、ということはグレートブリテン島の最北に近い蒸溜所
でもあります。

そこで、ピート焚きのモルトを使い、ホッグズヘッドで寝かせ、
クォーターカスクでマリッジして、46度のノンフィルタードで
瓶詰めする。

ある意味では、今市場で「本格派シングルモルト」として、最も
人気が出そうな作り方をしています。

それは、ピーティなウィスキーが人気がある、というようなキャッ
チーな話ではなく、基本の樽を押さえ、手間はかかるがボディが
でるマリッジをして、他では経営上の問題で行っていない直接
瓶詰めを行っているからです。

これはモルトファンのための1本でしょう。派手な広告や珍しい
テイスティングノートで気を引く種類の商品ではなく、ボトルに
印字されている46度の文字だけで「じゃ、それを」という人の
ためにある種類のものだと思います。

そういう人々にとって、まだまだ良心を信じるに足るボトルがオ
フィシャル・リリースされていることは、まだまだウィスキーも
捨てたもんじゃないと愛好してもらえると思います。

97点。

にほんブログ村 酒ブログ 洋酒へ
にほんブログ村


感謝!