マックいのまたのMalt Whisky Distillery

モルト好きで株式公開/上場(IPO)の経営戦略,マーケティング,M&Aを支援する経営コンサルタントのプライベートブログ

ワイン会で他流試合をした結論

2015-06-12 10:25:01 | グルメ

プロのシニアソムリエの解説付きで、ワインを都合6~7本ほど
テイスティングさせていただく機会に恵まれたのですが、それは
素晴らしい体験で、もしまた機会があれば飛んで行って参加した
いほどの充実ぶりでしたが、それはそれとして私には他流試合を
したという目的がありましたので、総括をしておかなければなり
ません。

ワインとウィスキーを同列に扱うことにそもそもの違和感がある
のは承知のうえで、ブレンダーが原酒の特徴を掴んで美味しさを
作っていくというプロセスの観点からみて感じたことは、やはり
原酒のもつポテンシャルが最重要ということです。

例えば、ワインの場合、産地によっては初めから複数のブドウを
ブレンドして生産するのがスタンダードになっていることがあり、
その結果、その地域のワインの特徴を作り出しているという事実
です。それは、好き嫌いを別にして、生産者の方々がこれまで
積み上げてきた創意工夫と技術と伝統のたまものですから、尊重
すべきということです。もちろん、そのうえに新しい創作を行う
ことは許されるでしょう。

私のような門外漢が出掛けていって、もしお役に立てるのであれ
ば、その部分で従来とは異なった視点での付加価値が提供できる
かどうかということだろうと思いました。

さらにその上で言えることとしては、ワインの方がウィスキーに
比べて、(アルコール度が低いためか)香りも味わいも繊細である
ことが多く、プロの指摘を受けて初めてなるほどと感じられる
こともありました。

このあたりは、より多くのトレーニングを積む必要がある領域で、
言語外に感じているものを言語化する努力が求められると思い
ますし、さらに異分野の領域に出ていって学習することもアリ
かとも思いました。

一方、同じ酒に関する趣味嗜好という観点で言えば、結局のところ
「お酒が美味しい」というのは、ボディなどの熟成感をもって
「美味しい」と表現しているのであって、色や香りや簡単に言語
化できる味などは、美味しさを演出するひとつの要素に過ぎない
ということでもあります。

そういったこれらのことを統合すると、やはり素材の味わいを
きちんと伝える酒こそ、美味しいお酒ということになると感じ
ましたし、ただ酔うためだけでない飲み方がそこにあるとも
再認識しました。

ブレンダーの結論としては、調香師になる勉強でも始めようか
思ったところです。

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感謝!

 


GRAN CALETA 1995

2015-06-11 10:11:06 | グルメ
今回のワイン会の酉を務めた弩級のワインが、スペインのカレータ
1995年でした。20年ものです。

gran_caleta_1995.jpg

さすがにシニアソムリエが酉に出してくるだけあって、開栓直後は
まったく開いておらず、30~40分ほどしてから少しずつ開いて
くるフルボディのなかのフルボディでした。

とはいっても、ムートン・ロートシルトのようにコンクリートのように
ウルトラ重く動かないワインではなく、大きな真球がゆっくり転がる
ように少しずつ少しずつ色々な顔を見せるのです。いや、まったく
見事のひと言で驚きました。

私はあまりスペインのワインを飲んだことがないのですが、決して
甘すぎることなく渋すぎることなく、非常に高いバランスで全体の
骨格を構成しており、まるでワインを口に含んだこちらが抱かれて
いるかのような錯覚すら感じさせるものです。

プロの解説によれば、テンプラニーニョという種類のブドウ100%
とのことで、メジャーな品種ではない、野生種のような土臭さが
特徴とのことです。

インポーターが貼ったラベルを転記すると「深い照りのある魅惑的な
赤茶色。熟したチェリーやプルーンにトースト香が加わった複雑な
香り。凝縮した果実の甘みと酸、なめらかなタンニンが一体となって
口中を満たします。イベリコハム レバーパテ、ハンバーグやステー
キなどによく合います。」とあり、転記している間にも口の中に豊か
で深い味わいが蘇ってきました。

ぜひまた飲みたい一本でした(でも20年もの、笑)。

感謝!

BAROLO CALDIROLA

2015-06-10 10:02:54 | グルメ
私が参加するから、という理由で用意してくださったのが、この
素晴らしいバローロでした。もちろんイタリア・ピエモンテ産。

歯が浮くようなお世辞の社交辞令だとしても、こんなに嬉しい
ことはありません。感謝していただきました。

barolo_caldirola.jpg

メインラベルの下にサブラベルが貼られていますが、カルディ
ローラという作り手のワインです。

バローロとしては重すぎず軽すぎず、だからといってバローロの
風味を失っているわけでもなく、しっかりとバローロしながら、
すっと口の中を通っていく、いい意味で水のようなワイン。時間を
おいて後から味わいが立ち上がってくるとでも表現する方がいい
のでしょうか。

感謝!




SOLE VIVO

2015-06-09 10:05:42 | グルメ
今回のワイン会では、都合6種類くらいをテイスティングしたの
ですが、白にはあまり興味がなく、もっぱら赤ばかりが好みという
個人的な趣味嗜好を反映したのか、一部のボトルしか写真に記録
していないということに、後になって気づきました。

そういう訳で、数本あった他の白を飛ばして、いきなりイタリアの
赤ワインです。

sole_vivo.jpg

これは、トスカーナのサンジョベーゼ100%ワインで、特徴と
してはベリー香強く、桑の実のような甘い香り、しかしながら味は
あっさりというところでした。

感謝!




CHATEAU SABLE ROUGE

2015-06-08 10:35:55 | グルメ
私個人の趣味からは少々脱線いたしますが、昨今はもっぱらウィ
スキーのブレンドに興じておりますので、ブレンダーとしては、
様々な種類のお酒や香りを味わったうえで、さらに言葉で表現
する、というスキルを高めなければなりません。

というのは能書きで、友人でいつもお世話になっている、シニア
ソムリエの野崎さん主催のワイン会に出掛けました。

シニアソムリエというのはソムリエのなかのソムリエで、ソム
リエになりたいという方のためにソムリエ講座を開いてレクチャー
する、ソムリエの先生です。

そういう方ですので、畑違いとはいえ、香りや酒造りに関する
疑問や質問については、お互いに理解し合えるところがあるだろう
と思いまして、いつも漠然と感じている疑問なども抱えつつ、
テイスティングを楽しみにしていました。

開始時間に合わせて会場に出掛けると、ソムリエ仕込みのワインが
開栓されて乾杯を待っています。当然ですが、最初の一本はボル
ドーの白でした。

chateau_sable_rouge.jpg

もう最初から勉強になるのですが、プロの方というのは、シャトー
の名前(=ブランド)だとか、格付けだとかに左右されて飲んだりは
しません。

では何を基準に選ぶかといえば、ブドウの種類や作られた年の気候
です。

これは、最初の一本めということもあったと思いますが、シャルドネ
からスタートでした。

シャルドネのワインは有名ですが、プロの方によると特徴はあまり
なく、作り手によって変わるのだそうです。この作り手は樽熟成で
樽香がしっかりあるとのことでした。普段ウィスキーで樽香と言っ
てる者からすると「少し感じられる」という程度でしたが(笑)

あえての特徴としては、スラン醸造という製法だそうです。

感謝!