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僕とマクベスのいちゃいちゃ日記っ

愛機――マクベスで綴る、日常系プログ。
小説、アニメ、遊戯王 他

女子高生探偵 霧島璃乃 第一稿完成

2011年11月12日 | 小説
最後だけめっちゃ長くなってしまった。


第一章 11P 偽・密室殺人

第二章 17P アリバイ多発

第三章 34P トロメーアの供物

合計 62P

第三章を二部構成にして(前編)(後編)にしたほうがいいかな?
とりあえずそれは視野にいれておこう。

もともとはパクロスとの共同連載みたいな体裁だったのですが、
結局管理人一人で仕上げることになってしまった。
そのせいで、ここ一週間、毎日朝五時に寝ています。
それから開放されると思うと、気が軽いですね。

次の文化祭では、前年の反省を生かし、ジャンル毎の部誌
作ることに成りました。つまり、
ミステリー・サスペンス・ホラー・恋愛・SF・ファンタジーetc
「ミステリーが読みたいんですけど……」と言うお客様のご要望に答えられるようになった、ということです。
我が高校の文芸部は、他の都立高校とは一線を画すクオリティになることは確定的に明らか。
ですが、そんなたくさんの量の作品を書き上げられるのか?と言われると、否。
だから文芸部の皆々様には執筆速度を上げて頂きたい。
月毎の批評会でも、得意なジャンルだけ書くのではなく、自分の苦手な分野にも挑戦していきましょう!

とりあえず、


文化祭・『ミステリー』枠 【女子高生探偵】

聖剣を抜きまして 第一原稿 完成

2011年10月31日 | 小説
さっき記事を書いてからそれほどたってないけど完成


エピローグは推敲を終えてからと言う事に成ります。
ちなみに、70Pまで書けて、さらにこれからシーンを追加していくので、最終的には80~90くらいになるのかな。
まずは今ある文を推敲をして、その後、付け足したいシーンを加えて推敲。さらに推敲。
と、どんどん叩いていきます。
クゥーガーが言ってましたね、二十年あれば誰でも大作が書ける、と。それを地で行く感じです。

とりあえず、今週中には人に見せられるレベルまでいけそうな感じがします。
意外に新作を待ってる人が多いので、そういう方々の期待を裏切らない

ユルコメディー

に仕上がってくれてたらいいな。

ラノベ読みはテンポの良い文章を読み慣れていますから、目が肥えているんですね。
そんな彼らをクスっとさせることができたら大勝利です。
そして最後にはうぉぉおぉぉぉおお!とさせる。これが鉄則b

なんだかんだ言って、長編を仕上げるのはcalling novi以来になるのかな。もう半年くらいブランクを開けてしまったよ。
これじゃあ専業作家としては駄目駄目です。いくら学校のことで忙しかったとしても……。

もっと書くペースを上げないとなぁ……。

聖剣を抜きまして 第一稿

2011年10月30日 | 小説
が完成しようとしています。

現在64P
主人公とラスボスの戦い寸前のシーンです。

今回はいわゆる勇者ものだったので、いかに他の作品との区別化を図れるかが問題となりました。
それと、プロットと大きく変わってしまったところが一つあって。
スマートにするため、三人目のヒロインを削ってダブルヒロインの構成にしたんですね。
それが吉と出るか凶と出るか……。

ちなみに三人目のヒロインの設定はこんなんでした↓

名前(未定)
魔術結社に属するヤンデレヒロイン
結社を抜けて主人公を頼ってくるが、実は二重スパイ
聖剣を持ち出して結社に戻るが裏切られる。そこに主人公登場で無双。
裏切ってばっかりの自分を、受け止めてくれる主人公に恋する。


でも、このキャラクターを出すとかなり長くなってしまう上、他のキャラクターとのイチャイチャにページが裂けない罠。
ダブルヒロインという構成で書くのも初めてなので、どういう配分でやるのかが難しいですね。
とりあえず、一度仕上げてから推敲を始めようと思います。第一原稿・完成予定日は11月10日までです。

聖剣を抜きまして 晒してみたよー

2011年10月11日 | 小説
>102 ←管理人の作品
全部読んだ。

1 この後を読みたいと思えるか。
あんまり長いと諦めるかも知れない。それくらい。

2 キャラ立ちは出来ているか。
主人公もヒロインも、なんだかブレてるように見えてしまう。
ギャグの場面とシリアスの場面がシームレスに繋がりすぎてて、
同時にギャグとシリアスで価値観が一緒の人間にはあんまり思えない。

3 ストーリーは他のものと差別化できているか。
読んだあとで即座に「○○と××を足した感じね」って具体名が出てこないくらいには。
ただ、どっかで見た感はある。

取り敢えずシリアス部分が違和感ありすぎる。
逃げ込んで同情引いといて、傘渡すくらいでキレるヒロインとか、
それを俺は手切れ金代わりに~って納得する主人公とか、
何言ってんだこいつらって感じ。
言ってることが思いっきり変わるなら、シーンそのものを変えておかないと
読んでて不自然さが際立つと思う。
そもそも、なるべくなら言ってることは変わらない方がいいんだけど。

あと、ところどころ言葉の使い方が変かな。
一度読めば気になると思うから、自分でも意識して読んでみるといいかも。

あちこちで、このキャラはどんな顔してこれを言ってるんだろう、というのが
想像つかない場面がある。
これも、ギャグなのか真面目なのかハッキリしない要因かも。
自由間接話法も使う分には構わないと思うけど、一人称で頻出すると
読み手はどっちが喋ってるのか、それとも独白なのか分かんなくなる。
読んでて混乱する。

それと取り敢えず、町の往来で「むしゃくしゃして来た、見つけたら容赦なく殺せ」とか言う
極道の人はいないでしょ。そっちの方が先に警察呼ばれるよ。

ストーリーは完成してみないとなんとも言えないかなぁ。
今の所は、ギャグかシリアスかどっちか抜いた方が読みやすいかなと思う雰囲気。
キャラがハッキリして来れば変わるのかも知れないけど。

頑張ってね。

>>102
・自分の思い浮かべたイメージを一言で伝えても正しく伝わらない
中国の斬馬刀→鉄塊から入り組んだ形状のものまで想像でき、それに長い柄が付くと想像できない
モンゴルの牧羊民族のような格好→他の描写を見ると低緯度の砂漠の遊牧民みたいな印象だけど……

ここで挙げたのは本になると間違いなく口絵で描かれる部分だから問題ないといえばないが、
絵にならない部分でイメージの齟齬をきたすと読めない
細かい描写で正しく伝える方がいい

・言葉間違ってる
プライバシー→デリカシー
長年の敬虔→経験だとしても意味が通じない

・盛り上げ不足
セリフで落として次の場面という形を多用してるがすぱっとオチてなくて途中で放り出された感じがする
だいたいにおいて平板で、緩急や落差による印象づけがシリアスからギャグに落とす部分でしか機能してない
一言で切れ味よく落とすには、そのただ一言に向けて盛り上げていく演出が必要

1 △
読みたいが、勇者=生贄が明かされる通信の場面以外は全編ナンセンスコメディとして楽しんだ
これは、おそらくは不本意な読まれ方だろう

2 ○
シュールなやり取りがよくできてるし、その上っ面だけの掛け合いキャラでないのも示唆されている

3 ○
最初からTUEEEEでちやほやされるのが最近の流行だし今のところ○
ストーリー全体となると勇者=生贄の意味合いによって多少評価が変わってくるだろうが、少なくとも今の時代にありきたりではないだろう

だがこの先次々と襲いかかる刺客をちぎってはハーレム要員に加えてドタバタするありきたりなテンプレ展開でも私は一向に構わん!


>>102
1 この後を読みたいと思えるか。
ノリが好みだったというのと「勇者が生贄って」所で引かれたんで結構興味はある。
しかしその後の展開が遅くて不安。もう手紙読み終えたすぐあとに家に吸血鬼がきてキャータイヘーンみたいにとっとと話を転がして欲しかった。
さくっと吸血鬼に噛まれる危険性でも煽っておいて、さっさと章題通りに現われた吸血鬼娘に噛まれろ。

2 キャラ立ちは出来ているか。
それなりにキャラは立っていると思う。
ヒロインはもう少し毒舌にしてもいいかも。それが売りになりそうなキャラだ。
「生贄と馴れ合いたくない」って部分の強調にもなるし、彼女のリアクションが主人公の「ワルになりきれないいいヤツ」なキャラを引き立てるはず。
悪態がキツイ方が漫才も転がりやすいだろうしね。

3 ストーリーは他のものと差別化できているか。
「オチモノ」ってジャンルに括られるような話ではあると思うけど、そのジャンル内での必要十分な個性はあったと思う。


・ギャグパートを絡ませつつシリアスにしていきたい
概ね出来ていると思う。シリアスパートとギャグパートがきっちり分かれてるから違和感は覚えない。


※こっから下は評価基準以外の事なんで見たくないなら読み飛ばしてね。
シナリオはよさげなのに、全体的に文章が残念で盛り上がりに欠けるのがマイナス。そもそもその場の情景を思い浮かべるのに苦労するレベル。
「文章は読めればいい」派の俺でこんななんだから、この辺りはちょっと頑張った方がいいかも。
例えば冒頭。視点主の状況が分かるより先にヤクザの描写が入っているので、情景を想像しにくい。
隠すところは隠しつつ、身近な所からだんだん世界を広げていくような語り口で情報を提示していかないと想像しにくいと思うよ?
(狭い、息苦しい、臭い。→ここはゴミ箱の中→ヤクザの声→彼らに追われているという状況→少女の声→隣りにいる少女について→聖剣、とか)

演出や構成も分かりにくく、足を引っ張っている。
なんかしばらく話が進んでからどうしてヤクザに追われていたかの説明で差し込まれたり、場面転換が上手くいってなかったり。


なんかちゃんと書けば面白くなりそうな予感がしている。本文の続きよりむしろプロットが見たい。


あ、相変わらず厳しい世界です。。。
でも、前よりは高評価って感じかな(テレテレ)
ここの感想はとてもレベルが高く、多分、ネット界でも感想の正確さではかなり上を行くと管理人は勝手に思っていますので、ここで褒められると「うおー! もっとかいてやるぞー!」って気になります。
でもケチョンケチョンにやられることが殆どなので、いつも「っく、負けるもんか……」とある種の反骨精神で書いています。
ここの人を全員唸らせるくらいの作品が出来たら、きっと受賞できると管理人は思っています。

パロネタ

2011年10月10日 | 小説
コメディ小説を書くとき、パロディネタの扱いがとても難しいですね。
というか、最近の市販小説にはかなりの割合でパロネタが入っています。
これって安易なギャグなんでしょうね。
管理人はそういうネタを極力使わず笑わそうと思います。

ちなみに、「聖剣」で使おうかなーって思ったパロネタ(没)が下の奴です。
主人公がヒロインに必殺技を教えてもらおうとしているシーンです。




「瞬獄殺」
 ズガガガガ。KO!
 いつの間にか、パイロンはボコボコになっておりもう工事現場で活躍することは出来ない状態になっていた。もはやこれに選べる道は粗大ごみか資源ごみのどちらかである。
 木の棒でこの威力とは、恐ろしきかな瞬獄殺……。ムジナは遠い眼をして河原の向こうのコンビニの看板を見ていた。俺は彼女の肩を叩いて振り向かせると「今何が……」と、尋ねる。
「え? 見てなかったんですか?」
「いや、しっかり見ていたつもりだったんだが、突然目の前が真っ暗になって」
というか、最後の『KO!』は誰が言ったんだよ。擬音じゃねぇだろこれは。
「全く、しょうがないですね。もう一度やってあげましょう」


批評会 文化祭!

2011年10月01日 | 小説
文芸部での批評会(文化祭)についての話をまとめておこうと思います。


『個人部門』

パクロス:
環境問題について語った作品。なかなか高評価。ヒロインのエレピョンが可愛いかった。
ただ、あとがきでのネタばらしは蛇足であったと評価を受けていた。
主人公が能動的(自分から)働きかけることが少なく、たまたま助かりました感があった。
難しい問題に真っ向からぶつかる姿勢は大事だから、そこも評価したいと思う。

∮:
全体的に冗長であり、読者を飽きさせてしまった。
異世界での話だったが、「異世界らしさ」と「現実らしさ」が同時に存在していたので
読者は「ここはどんな世界なんだ?」と常に頭の上に疑問符を浮かべていた。
異世界であったヒロインが、主人公に好意を寄せる原因が分からず、
それに、そのヒロインもツンデレなのか分からぬ煮え切らないキャラクターだった。
初めての一人称と言う事で難しいことも多かったと思う。無理に自分のスタイルを変えず「三人称」を極めることも重要。

ヘンリー:
キャラクターが多すぎてよく分からなくなった。
中編小説なのに、名前のあるキャラクターが6人。それに「人格」の差別化が出来ていなかった。
キャラクターは色が濃かったため食痛気味な読者もいたが、ラノベ読みからは(キャラが)弱いと言われてしまった。
文、一文、一文までこだわっていた従来の作品と違い、勢いのまま書いてしまったことが敗因と思われる。
お話はどんなにライトでも、貫通するテーマがなければ、それは小説ではなく飴に過ぎない。
高校生を唸らせてこその受賞なので、投稿用の作品ばかりに力を注がず、こういう小さな発表の機会にも全力をつくすべき。

眠猫昼寝:
連載のフィナーレと言う事で、なかなか力の入った力作。今まで読んでいた側としては納得の行く最後。
ただ文化祭号で最終回を書くのは無謀だったのではという声もある。
それに記号が多すぎて本当に強調すべき言葉が分からなかった。
管理人が意見できなかったので、それをまとめようと思う。以下管理人の雑感。
割と綺麗にまとまっていたと思うが、戦闘描写が稚拙であり興が削がれてしまった。
それに、ぽっとでのキャラクターが主役面するのもムムムとなる。シリアスパートでありながら、それを崩す問答があった。
それが良い緩和剤になっているのなら結構だが、主人公が追い詰められていた所だったので正直いらなかったと思う。
一番の問題点は、「甘甘のシーン」。
台詞が多く、主人公の今までの葛藤などを読者として共感することができなかった。あそこの場面は主人公が今まで言いたくても言えなかったことを内心で吐露したり。彼女に触れていいのか悪いのか。今は彼女の心が変わってしまっているかも知れない。無理やり起こして恨まれないだろうか。など、様々な思索を巡らせるべき。
台詞でまとめてしまうと「あれ? もう終わり? 躊躇もなにもなくハッピーエンド?」と拍子抜けする。


緑沢悠:
前回の批評会よりも前に書いたものらしいので、深くは言及すまい。
ただ、小説ならではの葛藤が弱く、「これなら漫画でもおkじゃね?」と思ってしまうのは事実である。
これからどんどん上手くなっていくだろうから、心配しなくても良い。
緑沢はよく「他人の意見」を聞ける人間だから、あとは伸びる一方だと思う。
ちなみに次からガツガツと酷評させてもらうぜ。

西村緋優真:
連載ものの方→管理人は不覚にもおっ、やっときたかとワクワクしてしまった。
今まで駄目駄目だった幼馴染をフォローする立場の主人公だったが、とうとうガタが来て自失してしまう。
ここから幼馴染がどう恩を返し、どう主人公が立ち直っていくかがとても興味深い。次が最終回と言うことで期待してしまっている。
ゆえに、いい加減文法を正そうよ。これじゃあもったいないよ。
三点リーダーなど、やろうとすればすぎに直るような間違いであり、これを改めるだけで一気に読みやすくなるとおもう。
最終回では治っていることを期待して待っている。
短編の方→「むー」と言うのが感想。
パロネタを出すのはダメとは言わないが、作品の根底である「先輩の消失」をネタにするのは明らかに間違い。
それだけで読むのを辞めたくなった。なぜなら、「だったら涼宮ハルヒの消失読めばいいや」と思ってしまうから。
わざわざ似たような題材で力の劣る作品を読もうとは思わないだろう。
主人公の必死さも伝わってこず、最後まで「なんだかなー」って思いを捨てきれなかった。

ほった(兄):
文化祭号優秀賞
と言うことで、なかなかクオリティの高い作品。だが「これを見て読者がどう愉しめばいいの?」感は半端ない。
この作品のクオリティ高い所以はリーダビリティである。
リーダビリティとは読みやすさを示す。この作品には必要最低限の描写しかなく、めまぐるしくシーンが変化していくので飽きない。
読者はそれに絆されて最後まで読むのだが、テーマ不在感は否めない。ふ菓子を食った後のような感覚。
この読みやすさを残しつつ、テーマを組み込めたら大したものだと思う。
あと、長編を書く場合、短編とは違った筆力が必要になってくるので、投稿を視野に入れるならそれも考慮すべし。


総評
今回は文化祭配布を目標に作られた本でしたが、
内輪ネタ的面白さが散見され、いちげんさんには分かりづらくなっていたかなという印象。
来年の文化祭についてはケンでの話し合いで決まりましたが、
これからはより大衆受けする文学作品の執筆が必要になると思います。


シュールボケ

2011年09月28日 | 小説
って面白いと思うんです!

最近のラノベの風潮として、
やたらと大きな声でツッコむ気がするのです。でもそれって
小説では不利ですよね。

カンニング竹山がオチが分かりづらい時はとりあえず大きな声を出す
と話していたのですが、これはつまり、大きな声を出すことによって勢いを味方につけることが出来るのが利点です。
ですが小説ではいかに「なんじゃこりゃぁぁあぁぁ!」と大きく書いたって、伝わりにくいです。
だから、シュールボケ×シュールツッコミ、次は必ずこれが流行る。


先日聖剣を抜きまして より抜粋。ヒロインが初めて主人公の部屋に来るシーン。

 彼女はピンクのスカートの裾を片手で折ながら女の子らしく座り、背負っていた大剣は畳に突き刺さった。
「狭いながらもいい部屋ですね」
「ああ。さっきまではどこも壊れていない、いい部屋だったよ。しばらくは湿気との戦いになりそうだ」
 彼女は立ち上がり部屋の全容を見回す。
「ん? 穴があいてますよ。危ないですね」
「そうだね。おれもまさか剣を下ろさずに正座するとは思わなかったからね」
「まあ非常用の逃げ道だと思えば……」
 ズブ、彼女が再び腰を下ろすと、二個目の非常用通路が完成した。
 その音に驚いた彼女が、自称・聖剣の床に突き刺したまま、コンパスのように剣の先を移動させて振り向いた。
「曲者!?」
「いるね。おれの目の前に」


小説ではこういう書き方の方がクスクス読めると思います。

聖剣を抜きまして 『新作』

2011年09月23日 | 小説
新作聖剣を抜きましての執筆を開始しました。

今回の作品のキーアイテムは聖剣エクスカリバーです。
正直、ラノベでは「勇者」と言う単語は腹痛気味です。
なので不安ではあります。
ですが、別に勇者が主軸になって進むお話ではないので、あくまでも「勇者」は主人公のキャラ付けだけ
にとどめているって所ですね。

今回は久しぶりの一人称です
管理人は基本的に三人称で書いているのですが、この前ギャグタッチの話を書いたら「硬い」と言われてしまい、
今回は一人称にして柔らかいストーリーにしようと思います。
あと、今回はコメディが主軸のおはなしです。
以前にも「ミッションインこんぽた~じゅ」と言う作品でコメディにチャレンジしたのですが、こちらはMF三次落ち。
管理人は意外にコメディに向いているのでは? と思い始めて今回のお話のプロットにとりかかりました。


【あらすじ】
非日常に憧れる青年・二宮は、学校からの帰り道、胸に剣が刺さった女の子を発見する。
気が動転していた二宮は、その剣を抜くことになるのだが、それこそが聖剣エクスカリバー。
エクスカリバーとは言っても、特に不思議な能力は無い。勇者になったと言われた二宮だが、
魔王は存在しないため、勇者としての仕事が無い。
憧れていた非日常とは違うじゃないか。二宮はエクスカリバーの守護者を名乗る女の子と同居し始めるのだが、
何故かポンコツエクスカリバーを狙って次々に刺客が現れ……。


とにかく軽く。
というのが今回のテーマです。
よってストーリーは単純なものが望ましい。
今回のおはなしを一言で纏めると
使えないエクスセイバーを狙って魔法少女や吸血鬼が主人公を狙うお話。

文化祭広告用 超短編

2011年09月11日 | 小説
屋上で君を待つ幽霊
 ウォッカ・オン・ザ・ロックを片手に、アパートの屋上に上がる。周りには天を衝くほど高いビルが乱立しているので、眺めはよくない。高層ビルに縁どられた小さな空には、作り物のような月が浮かんでいる。まるで神様が垂らした疑似餌だ。
 屋上には家庭菜園の名残である植木鉢が何個か放置されており、洗濯竿は、それらと一緒に端に置かれていた。ペンキの剥げた鉄柵に、背中を預ける一人の女。彼女は今にもここから落ちてしまいそうだ。もっとも、ここから落ちたって骨を何本か折る程度。
「よう。幽霊」
 僕も彼女と同じように鉄柵にもたれかかり、ガラスの中で乱反射する氷の塊に視線を送る。氷は彼女と同じように、透き通っている。
彼女は触ろうとすると消えてしまう。ここから落ちても骨が折れない不思議な存在。儚い存在。不確かな存在。
 幽霊をおどろおどろしい物だと思っていた僕は、初めて彼女を目の当たりにしたとき、そのギャップに心惹かれ、思わず喋りかけてしまった。祟られるとか、そういう考えは全く頭に浮かばなかった。彼女はその残酷なまでの孤独を伴って、ただそこに存在し続ける。完成された一体の彫刻のように。それは僕を強く惹きつける。
 友人はその幽霊についてこう言っていた。幽霊は必ずしも恨みから出来上がるものじゃない、強い思いがその人の心を土地に縛り付けるのだと。僕は、ははぁ、そういう事があるのかと納得した。
 明くる日も明くる日も、僕は仕事を終えるとこの屋上に上り、彼女の横で酒を飲み続ける。十年、二十年と時を越え、結婚もせず、変化したのは自分の年齢と、持ってくるアルコール度数くらい。
 そしてある日、水のような日本酒を飲みながら、僕はこの屋上で息絶える。自分の亡骸の上に立った僕は、初めて彼女と視線を交わすのだ。ウォッカ・オン・ザ・ロックのように刺激的な火花を散らせて。

 なんてね。

不思議な三行広告
「記憶を売ってください。お金上げます」と言う不思議な三行広告が掲載されていたので、私はどういう心の変化あってか、その広告主の元を尋ねることになった。金に窮していたのか、はたまた、そんな奇天烈な広告に望みをかけてしまうほど、売りたい記憶があったのか、それは今となっては分からないが、私は記憶と引換に莫大な金を得た。
 記憶を失っても、喪失感だとかそういう物はなかった。記憶を持っていたことすら忘れているからだ。ただ、金を持っているという余裕だけは余るほどあり、――もっとも、余るほどあると言ったって、金は十分だから売る気はない。
 私は出来る限りの贅沢をしてやろうと思った。高い酒と高級な肉を喰らい、知る限り最高の車を集めた。いい女とも寝たし、あらゆるところに旅行へ行った。旅先では金をばら蒔くように使い、クローゼット代わりにアパートを一室借りるほど、服も買った。
 最初こそ楽しかった。皆が私を歓迎してくれた。でも、段々と、彼らは私を迎えているのではなく、私の金を目当てに群がってきているだけと言う事に気付き始めた。
 記憶を売って間もなく、私は何をするのも嫌になってしまい、ひきこもりがちになった。買った別荘の奥でほそぼそと暮らした。缶詰のカリフラワーをフォークの先に刺して、ミネラルウォーターを舐めるように飲んだ。
 どうして私は満たされないのだろう。その明確な答えは出なかったが、記憶を失って以来、私は「金を使う」ために生きていた気がする。
 別段、高級な外国車だって欲しくはなかったのだ。高い酒も、高級な肉も、金がある者は、こう生きなければいけないという使命感のもと食べてきた。この別荘だって、独り身の癖にこんな大きくする必要はなかったのだ。これじゃあ、ただ、寂しいだけじゃないか。頭の中のみならず、家の中まで空虚な空間を作ってしまうなんて、私は全くどうかしていた。
 あらゆる探偵社を使い、私がもともと住んでいたという家を探しだした。するとどうだろう。そこは、今の私が住んでいる家となんら変りない豪邸だったのだ。そして、そこは、とても寂しい空間だった。
 私は、もう一度記憶を売りに行くことにした。


喋れる猫(1)
 猫を飼っている人ならば、きっと皆経験があると思う。大切に育てられた猫は、ある日突然喋り出すのだ。私の膝の中で丸まった猫は、パソコンをまぶしそうな目で見つめると、その小さな前足を持ち上げて「ここ、レイアウトが妙だよ」。
これが猫の第一声だった。私はさして驚かず
「どこが変かな?」
「周りを黒で囲うのは縁起が悪いと思われるよ。緑のほうが目に優しいし、好印象を与えられると思う。それにフォントも少し小さくした方がいいよ」
 なるほど、彼女は私よりも人間の心が分かっている。
 以来、猫はお構いなしに様々な事を話し始めた。きっと、私が、『猫が喋る』と言う事に対して一切混乱せず、すっと受け入れたからだと思う。大切に育てた猫が喋るというのは、驚きよりも喜びが優っていた。
「君、仕事は辛い? 恋をすると良いよ。心が楽になるよ」
「そういう君は恋をするのかい?」
「動物は恋をしないよ。発情期に生殖活動をするだけだよ」
 なるほど、正論である。
 猫に言われたとおり、私は以前から少し気になっていた会社の同僚に喋りかけるよう努めた。彼女とはすぐに打ち解けることができ、今では二人で夕食を食べるくらいには仲良くなっていた。お互い告白をしたわけではないのだけど、いつの間にか付き合っていると言う事になっていた。
 確かに、恋と言うのはなかなか良いものである。
 しかし、ある日から、私はぴしゃりと彼女に会うことをやめてしまった。それに対して猫は「どうして会わないの。いい人だよ」と首を傾げる。
「彼女、猫が嫌いなんだってさ。同棲の話が出たんだけど、猫と一緒にはいられないって」
「恋は猫よりも大切なモノだよ。私は直ぐ死んでしまうけど、彼女は永く生きられるよ。それは孤独を遠ざけるよ」
「今は孤独じゃないから大丈夫さ」
 猫は今日もよくしゃべる。


喋れた猫(2)
 猫を飼っている人ならば、きっと皆経験があると思う。大切に育てられた猫は、ある日突然喋り出すのだ。
「君、私がいなくなったら寂しい?」
「寂しいね。孤独に思うだろうね」
 猫は、そうだよね、そうだよね、とつぶやいた。
 彼女は大分年を取っている。近頃は抜け毛も酷くなり、目ヤニがよく溜まるようになった。一日に一回は、その目ヤニを取ってあげないと、彼女はつらそうだった。
 だけど、そのような事は一切喋らなかった。だから、私は敏感に彼女の気持ちを察してあげなければいけなかった。
 ある日、彼女はにゃーと鳴いた。彼女が本来の鳴き声を上げるときは、他の猫に向かって威嚇する時だけだった。だから、彼女が私に向かってそう鳴いた時は、私は自分が猫になってしまったかのような錯覚を覚えた。
「猫?」
 彼女はまるで私の言葉を分かっていないように、長い尾を優雅にたなびかせる。私の右足にまとわりつき、首で袋はぎをこする。そうして気ままに遊ぶと、彼女は半分開いていた窓から飛び出した。
 彼女は自分の抜け毛が酷くなってから、私の体には触れないよう心がけているようだった。それに、体が汚れるからという理由で、外にはめったに出なかった。今日の猫は変だな、と私は思った。
 猫は帰ってきてもにゃーと鳴くだけだった。私は泥だらけで帰ってきた彼女を見て、言いようのない寂しさを覚え、彼女を抱き抱えるとシャワーで体を洗った。
「猫。どうして喋らないんだい?」
 私にはどうして猫が普通に戻ってしまったのかわからなかった。彼女はついさっきまで人間の言葉をしっかりと解していたじゃないか。だが、これこそが本来の猫の姿であり、彼女は普通の猫に戻ったに過ぎない。
 今まで、私の喋る相手と言えば猫ばっかりだったから、私はこの寂しさを誰にも伝えることが出来なかった。


喋らない猫(3)
 曇った空から、埃のような雪が落ちてくる。猫が普通の猫になって、三ヶ月が経過していた。季節はもう冬だった。会社帰り、私は街灯の下でうずくまる猫を発見した。待っていてくれたのだろうか、いや、そんなことはないだろう。私はその天使のように白くて柔らかい君を抱き抱えると、在りし日の調子で「猫、今日は一段と寒いね」とつぶやいた。
 猫は私の手からぴょんと飛び降りると「君、服が汚れるよ」と言った。猫はまるで当然のように話し始めたのだ。私が絶句していると、彼女は
「長い間喋れなくてごめんね、君。規則で喋れなかったんだ」
「規則?」
「うん。……どうだろう、少し喋らないかい?」
 猫に導かれるまま、私たちは直ぐ近くの公園に入った。私がベンチに腰を下ろすと、彼女はしばらく私の前で右往左往していたので、「膝、乗りなよ」と進めた。猫は頷くと、私の膝で丸まった。彼女はとても暖かかった。項から背中にかけて撫でてやると、しっぽが上下した。
「猫は自由な生き物の象徴だけど、その実、たくさんの規則があるんだ。亡骸を主に見せないとか、年をとったら喋らないとか、それらは全部、君のためにあるんだよ」
「私のため?」
「猫が死んでしまうと、人間はとても悲しむだろ? 恩人を悲しませるのは、猫の望むところではないからね。本当は、こうして別れを言いに来るのもご法度なんだ」
 彼女は前足を舐める。その細い目を大きく見開き、琥珀色の瞳で私を仰いだ。私の反応を伺っているようだった。私は努めて平静を装う。が、どんなに頑張っても手の震えは収まらず、仕方ないので寒いふりをした。両手で口を多い、息を吹きかける。しかし、やがて両手の震えは全身に伝播して、私は嗚咽を抑えきれなかった。
「こうなることは分かっていたんだ。でも、それでも、私は君にお別れを言いたかった。泣いてくれて申し訳ないんだけど、でも、ごめんね。すごい嬉しい」
 猫は私の膝から飛び降りると、公園の真ん中まで歩いて行った。いつの間にか、公園の周りには何匹もの猫が集まっており、彼らは別れを惜しむように鳴き声を上げていた。公園には、何十もの猫の鳴き声が反響していた。
 彼女は振り返ることもなく、私に背を向けたまま、空を見上げた。いくつもの光の球が彼女の身体から立ち上ると、それは空に吸い込まれるように登っていき、最後には、猫の姿はどこにもなくなってしまった。私は両手で顔を覆ったまま、膝に残る彼女の温もりを抱きしめていた。

 街中で猫を見つけると、私はついつい喋りかけてしまう。「よう。調子はどうだい?」
 猫はもちろん返事をしてこない。目を細めてにゃーと鳴く。仕方ないので、最近は私も「にゃー」と返事することにしている。