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伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

第二次福島原発告訴〆切10/15 「両手に友達作戦で」目標1万人

2012-10-08 13:44:01 | 原発問題
10月6日、福島原発訴訟団・関東の説明会に出席。
亀戸で行われたが、100名近くの人たちが集まっていたようだった。
武藤類子さんから福島の現状が、安田行雄弁護士から訴訟後、検察は特捜体制で取り組んできたという状況が語られた。

福島県民1324人が6月11日福島第一原発発電所の事故責任を問う刑事告訴を行った。
対象は勝俣恒久東電会長、斑目春樹原子力安全委員会委員長、山下俊一福島県放射線健康リスク管理アドバイザー以下30名。

8月1日、福島地検が告訴状を受理して、現在捜査が始まっています。
詳細は福島原発訴訟団

そして第二次全国福島原発訴訟の運動が行っています(〆切が10/15)。
11月15日提訴予定だが、1万人目標までまだまだなので、10月末までに送ってほしいということでした。

「両手に友達作戦」で一人が2人の友達を。

告訴団への入会は、以下の①~③の3つの手続きが必要です。

詳細は福島原発告訴団・関東

① 会費(1口1000円以上)を納付する。
② 入会申込書と委任状、陳述書(任意)を書き、印かんを押す。(書類はHPからダウンロードできます)
③ 上記3点を事務局へ送付する。
以上ですべてです!

告訴人は、民事裁判の原告ではないので、実際の裁判手続きに関与したり、裁判所に赴くことはありません。
被告人を訴えるのは検察庁です。検察官が捜査し起訴するよう陳述書で働きかけ、起訴された後は公正な裁判がおこなわれるよう見守ってください。


具体的には健康被害もでていないし、と躊躇する声も聞こえますが、私たちも被害者です。
二度と原発事故を起こしてはならないし、原発ゼロへのロードマップを作らなければならないはずです。
きっちり責任を追及していかないと、事故等どこ吹く風と何もなかったかのような再稼働が始まり、新設も政権交代したらと狙っています。

陳述書はちょっとと躊躇する人、陳述書なしでもOKです。

以下告訴宣言********************
福島原発事故の責任をただす!告訴宣言

福島原発事故から1年を過ぎた今なお、事故は全く収束せず被害は拡大の一途をたどっています。
美しい自然と豊かな生命をたたえたふるさと、何ものにも代え難い共同体を失った私たちは、地域社会の分断という重荷を背負い、いつ終わるともしれない苦難の中にいます。


福島原発事故は、すでに日本の歴史上最大の企業犯罪となり、福島をはじめとする人々の生命・健康・財産に重大な被害を及ぼしました。
原発に近い浜通りでは、原発事故のため救出活動ができないまま津波で亡くなった人、病院や福祉施設から避難する途中で亡くなった人、農業が壊滅し、悲観してみずから命を絶った農民がいます。


このような事態を招いた責任は、「政・官・財・学・報」によって構成された腐敗と無責任の構造の中にあります。
とりわけ、原発の危険を訴える市民の声を黙殺し、安全対策を全くしないまま、未曾有の事故が起きてなお「想定外の津波」のせいにして責任を逃れようとする東京電力、形だけのおざなりな「安全」審査で電力会社の無責任体制に加担してきた政府、そして住民の苦悩にまともに向き合わずに健康被害を過小評価し、被害者の自己責任に転嫁しようと動いている学者たちの責任は重大です。
それにもかかわらず、政府も東京電力も、根拠なく「安全」を吹聴した学者たちも誰一人処罰されるどころか捜査すら始まる気配がありません。
日本が本当に法治国家かどうか、多くの人々が疑いを抱いています。


生命や財産、日常生活、そして「健康で文化的な最低限度の生活」さえ奪われた今、すべての人々がそれを奪った者への怒りを込めて、彼らの責任を追及し、その罪を認めさせなければなりません。
そのために、最も深刻な被害を受けている福島でまず私たちが立ち上がり、行動しなければなりません。
告訴団を結成した理由もここにあります。


私たちは、彼らに対する告訴を福島地検で行うことを決めました。
自分たちも放射能汚染の中で被曝を強要されながら存在しなければならない矛盾、逃れられない厳しい現実を背負う福島の検察官こそ、被害者のひとりとして、子どもを持つ親として、この事故に真摯に向き合うべきだと考えるからです。


私たちは、自分たちのためだけにこの闘いに踏み出すのではありません。
日本政府は、あらゆる戦争、あらゆる公害、あらゆる事故や企業犯罪で、ことごとく加害者・企業の側に立ち、最も苦しめられている被害者を切り捨てるための役割を果たしてきました。
私たちの目標は、政府が弱者を守らず切り捨てていくあり方そのものを根源から問うこと、住民を守らない政府や自治体は高い代償を支払わなければならないという前例を作り出すことにあります。
そのために私たちは、政府や企業の犯罪に苦しんでいるすべての人たちと連帯し、ともに闘っていきたいと思います。


この国に生きるひとりひとりが尊重され、大切にされる新しい価値観を若い人々や子どもたちに残せるように、手を取り合い、立ち向かっていきましょう。

2012.3.16
福島原発告訴団結成集会参加者一同

******************************************



田中優さんの傑作コラム (メルマガより)

2012-10-05 01:43:36 | 原発問題
田中優さんが脳幹出血で8月23日に入院したニュースが入り心配したが、もうすでにフル稼働していることにも驚き。

なんと
「10月の一般参加可能な講演会」」だけでも17回、非公開の講演会や大学の授業を入れると何と「31回」です。
その他に打ち合わせや会議、原稿書きなど・・。

体調に十分気を付けながらがんばりたいと思います。
お近くの際はぜひご参加くださいませ★」
ですって。
詳細は田中優の’持続する志’
千葉市でも講演会が10/6(土)にあります。


『ノダくんのホラとカンデンくんの超能力 
  - せんせ~、ノダくんが  - 』



「私の責任で大飯原発の再稼動を」

「せんせ~、ノダくんが福島を散らかして片づけないまんまで、次の大飯を散らかそうとしてます。せんせ~、ちゃんと注意してくださ~い」


「豊かで人間らしい暮らしを送るため、安価で安定した電気の存在は欠かせない」

「せんせ~、ノダくんが、電気について何も学んでませ~ん。
福島原発事故の被災者は貧しくされたままで、人間らしい暮らしができないままで、電気料金は世界一高いままなのに、ぜんぜん理解してませ~ん」


「福島を襲ったような地震、津波が起こっても、事故を防止できる対策は整っている」

「せんせ~、ノダくんがデマ言ってます。
大飯は海抜四メートルしかないし、事故の時に必要な免震棟はないし、オフサイトセンターは海抜二メートルしかないから原発より先に津波に呑まれるのに、事故を防止できる体制は整ってます、なんて言ってま~す」


「すべての電源が失われるような事態においても、炉心損傷に至らないことが確認されている」

「せんせ~、ノダくんがホラ吹いてますよ~。
全然確認なんてされてないのに勝手に話を作っちゃってます。原子力安全委員長のマダラメくんだって『第一次ストレステストだけでは確認したとは言えない』と言ってるのに、なんだか勝手に決めつけてま~す」


「新たな断層が見つかったことは一応確認を」

「せんせ~、ノダくんがマダラメ委員長が『新たな活断層が見つかったなら調査しなければいけない』と言ってるのに聞かないんですぅ。
怒ってください」


関西電力「大飯原発の再稼働の準備を政府の閣僚会議から指示された」

「せんせ~、カンデンくんはまだ閣僚会議が終わってないのに、なんで『再稼働の準備を指示された』ってわかるんでしょうか。超能力者なんですか?
それとも先に答えが決まってるんですか。
だったらノダくんたちの閣僚会議って、必要ない気がするんですけど」



福島第一原発4号機が危ない!!村田光平「新たな一大汚染の危機と国・東電の無策ぶり」

2012-09-20 00:41:45 | 原発問題
9月2日の日弁連主催シンポジウム「福島原発事故の真実」アーニー・ガンダーセン氏の講演の要録をブログに書き留めたが、
米国の原子力安全委員会が事故直後、いち早く自国民の避難を呼びかけたのは、やはり4号機の燃料プールの爆発が現実問題だったからだった。
その時、私も外国の動きを聞いて、大変なことが起こっていると実感したのだが、これほどとは想像できなかった。

アーニー・ガンダーセンさんのustreamの中で、核燃料が冷却されないと発火する実験が映っている。
 
9/2「福島原発事故の真実」アーニー・ガンダーセン氏
47分50秒あたりから

これについて『現代ビジネス』9月14日の記事がある。

脱原発を訴える「反骨の外交官」が緊急寄稿!********************

村田光平「新たな一大汚染の危機と国・東電の無策ぶり」

福島第一原発の事故から1年半。
実は今、同原発の「4号機」が、さらなる放射性物質を地上に撒き散らし、人類を未曾有の危険にさらそうとしている。
それなのに国と東電にはまるで危機感がない---。
外交官時代から脱原発の志を貫いてきた信念の人・村田光平さん(元駐スイス大使)が、その空恐ろしい実情を語る。

■驚くべき杜撰さが明らかになった

 去る8月31日、「福島原発4号機の核燃料問題を考える議員と市民の院内集会」が衆議院第一議員会館で行われました。
私も特別スピーカーとして出席しましたが、この集会で驚くべきことが判明しましたので、急ぎご報告したいと思います。

 一言で言うと、ここで明らかになったのは、呆れ果てるしかない原発事故処理体制の実態です。
事態は放置できないレベルに達しており、世界的な一大事になりつつあります。
少なくとも、今の事故処理体制の信じがたい杜撰さが、国内外から根本的に厳しく問われることは必至です。

 こういうと、多くの人は「福島第一原発の事故処理は一段落したんじゃないのか?」といぶかしく思うかもしれません。
しかし、実態はまったく違います。
一段落どころか、これまでの量をはるかに上回る放射性物質による汚染が、明日にでも起こる可能性があるのです。
まずはこのことから説明しましょう。

■「福島4号機」の崩壊が招くメルトダウンと世界の破局

 今、世界を脅かしている大問題があります。
それは福島第一原発の「4号機問題」です。
4号機には使用済み核燃料プールがあり、そこに残っている1,535本の核燃料棒がさらなる惨事を引き起こす可能性があるのです。

 昨年3月11日の東日本大震災で福島第一原発が大事故を起こしたのは周知の通りですが、4号機の建屋は、このときの水素爆発で大変傷んでいます。
しかも地盤に不等沈下があって、倒壊する危険もあります。

 現在、4号機のプールにある1,535本の核燃料棒はかろうじて冷却されていますが、もし4号機が倒壊すれば、冷やす術はありません。
そうなると、最悪の事態---核燃料棒が溶け、メルトダウンが起き、膨大な放射性物質が撒き散らされるという、いまだ人類が経験したことがない悲劇が起こります。

 そうなれば、これまで放出された分の数倍、数十倍の放射性物質が拡散し、福島第一原発の一帯には誰も近寄ることができなくなります。
すべての人員が原発から撤退しなければならなくなるのは言うまでもありません。
その結果、4号機のみならず、1号機から6号機までの事故後処置も難しくなり、全機がメルトダウンを起こす可能性もあります。

 今、4号機も含めて、福島第一原発に残されている核燃料棒の総数は1万4,225本にのぼります。
米国の核科学者ロバート・アルバレス氏によれば、チェルノブイリの85倍のセシウム137が福島第一原発に存在するそうです。
4号機に限っても、セシウム137の量はチェルノブイリの10倍になるのだとか。

 したがって4号機の崩壊は、日本のみならず、世界的な広範囲の汚染を招くでしょう。
「究極の破局に繋がることは確実」と多くの科学者は見ています。

 政府と東電は「4号機は震度6強の地震に耐えられる」としていますが、逆に見ると、この震度を超える地震が発生したらきわめて危険ということです。
しかも、傷んでいる建屋が本当に震度6強までの地震に耐えられるかについては、何の保証もありません。

 今年3月、私は参議院予算委員会の公聴会に公述人として出席し、この4号機問題には世界の安全保障問題として最大限の対応が必要であることを訴えました。
8月24日から3日間、広島市で開催された核戦争防止世界大会でも、世界に向けて4号機危機への注意を喚起するスピーチを行いました。

 私たちの訴えは各国で少しずつ聞き入れられていき、今や4号機問題は世界の安全保障上、最も重大な関心事になっているのです。

■「水では消火できない」ことを知らなかった国と東電

 冒頭に述べた「福島原発4号機の核燃料問題を考える議員と市民の院内集会」は、このような背景で開催されるに至りました。13人の国会議員が呼びかけ人となり、脱原発政策実現全国ネットワークの主催で行われました。

 第1部では、アメリカの原子力技術者アーニー・ガンダーセンさんが講演を行い、私は特別スピーカーとしてコメントを述べました。
第2部では、経産省から資源エネルギー庁の課長と、東電から課長クラス7名が出席し、彼らに対するヒヤリングが行われました。

 あらかじめ、東電に対しては、飛散防止剤の影響や鉄筋の腐食、燃料棒取り出しの計画などについて、質問書を提出してありました。
また原子力安全・保安院(資源エネルギー庁の特別機関)に対しては、企業任せの事故処理を改めて国が前面に出て迅速に対応する必要があることや、国際技術協力チームが必要であることなどにつき、やはり質問書を提出していました。

 第1部でガンダーセンさんは、以下のような重要な指摘をしました。
これが後に、処理体制の驚くべき実態が明らかになることにつながります。

①4号機の燃料プールの水が地震で抜け、燃料棒がむき出しになると、1,535本の燃料棒に火がつく。
このことはアメリカで、すでに実験によって確認されている。

②その火がついたときの破壊力は、核兵器程度ではすまない。
東北、関東圏は壊滅し、放射能で人がいなくなれば、福島第一原発の1、2、3、5、6号機も管理不能となり、核の暴走が勃発する。

③燃料棒に一度火がつくと、燃料棒を包むジルコニウムが水を分解し、そのときに生じる酸素で発火が起こり、水素爆発に至る危険がある。
したがって、消火に水を使用することは許されない。

④消火のための化学製品はアメリカで開発されているので、これを用意しておくことが望まれる。

 集会が第2部に入ると、ガンダーセン氏は東電の7名に対し、

「最悪の事態に備えて、(第1部で説明した)化学製品の活用を考えていますか」

 と質問しました。

 これに対し、東電側からの答えは以下のような趣旨のものでした。

「4号機は十分に補強しているので崩壊はあり得ない」

「燃えるようなものはなく、消防体制も強化している」

 これを聞いて、会場に集まった人々は一様に愕然としました。
東電の面々は、水による消火が問題外であることなど、まったく理解していない様子だったのです。
世界中が固唾を呑んで見守っている4号機問題という重大問題について、当事者である東電の認識があまりにもお寒いものであることが暴露された瞬間でした。

■会場から「全然わかってない!」と罵声

 会場からはたちまち罵声や怒号、叱声が次々と起こりました。

「何をバカなことを言ってるの?」「燃えるものがあるだろう!」「想定外じゃすまないんだよ!」

 騒然とした雰囲気の中、資源エネルギー庁の課長が話を引き取って、次のような趣旨の発言をしました。

「万が一、プールが損壊して水が漏れた場合、コンクリートポンプ車を用意して水を・・・」

 課長はこの発言を最後まで続けることができませんでした。
会場から遮るように、「ガンダーセンさんの話を聞いていたの?」「水はダメだって言ってるじゃないか」「全然わかってないだろう!」といった罵声が次々と上がったからです。

 そう、東電だけでなく、国の実務責任者も「燃料棒の消火に水を使うことが許されない」という重要な事実を知らなかったのです。

 注目を集めたのは、菅直人前首相の政策秘書・松田光世氏の発言でした。
松田氏は、ガンダーセン氏が述べた消火のための化学薬剤に関して、こんな趣旨のことを述べました。

「福島第一原発の事故の直後、日本政府はアメリカ軍にこの消火薬剤を送ってもらっている。
だが、東電にはまだ渡していない。
東電には管理能力がないと判断しているので、消火薬剤の到着を知らせてもいない。
 
 もし、4号機の燃料棒に火がつくような事態が起きたら、米軍機が山形空港から飛び立って、4号機の燃料プールに消火薬剤を投げ入れることができるようになっている。
だが、そのことにさえ反対する国会議員の勢力がある」

■活断層の上にある核燃料プール

 思わぬ情報に身を乗り出して聞く会場に向かって、松田氏は続けました。

「4号機の建屋の下の、南側3分の1くらいのところに活断層がある。
核燃料プールはその上にある。
大震災のとき、4号機は80cmも右に傾いた。
そこに東電は40本の棒を打ちこんで補強した。

 しかし、60cm沈んだところや40cm沈んだところもあって、地面はあちこちが凸凹になっている。
それを東電の報告書では『平均58cmの地盤沈下』と言っているが、いったい何のことやら、実態を反映していない。

 コンクリートもひびが入ったので、底が割れないようにさらに厚くしたが、鉄筋も入れず、ただ厚くしただけ。
だから横揺れには弱い。
そういうことを、国と東電は正直にすべて言うべきではないか。
データを公開すべきだ。

 現行の国の基準では、活断層の上に原子炉を建ててはならないことになっている。
しかし、その建てられないところに4号機の建屋がある。
原子力安全・保安院ですら、『4号機の建屋が震度6強に耐えられるかどうかは言えない』と言っている。
情報をもっと世の中に真面目に公表してほしい」

 この松田氏の発言にショックを受けた議場からは、さまざまな発言が飛び出しました。中でも、

「燃料棒に火がついたら、私たちが受ける被害は広島の原爆の数千倍になる」

「震度6強を上回る地震が起こる可能性は十分にある。スマトラでは、マグニチュード9の地震の起きた18ヵ月後に、マグニチュード8.4の余震があった」

といった発言が印象に残りました。

■なぜ、今すぐ燃料棒を取り出さないのか

 そんな中、ガンダーセン氏から次のような提言がありました。

「国は来年12月から核燃料棒を運び出すと言っているが、それでは遅すぎる。
実は、もう、燃料棒の3分の2が十分に冷えているのだから、今から1年半ほどかけて、冷えているものから順に取り出せばいい。
それが終わる頃には、残りの3分の1も冷えているだろう。
そうやって一刻も早く、効率的に取り出すことを考えるべきだ。地震は待ってはくれない。

 また現状のプランでは、水中から取り出した燃料棒を100トンのキャニスター(核物質を入れる容器)で運ぼうとしているが、これは40トンから50トンくらいに小さく分けて回数を多く運ぶ方がよい」

 この提言に対しても、東電側は冷淡でした。
彼らの言い分は、

「放射能の拡散の問題があるから、現状の屋根がない状態では、燃料棒を取り出す作業はできない。
屋根をつける作業を先にする。
今は、100トンの重量の燃料棒をクレーンで上げられる機械を企業に発注し、作ってもらっているところだ」

 というもので、早急な問題解決への積極的な意欲が全然と言っていいほど感じられませんでした。
燃料棒の取り出しがいかに急を要するものであるか、その認識がまったく欠けた回答ぶりでした。
私はこの件について、東電に強い不満を表明しました。

■米国の専門家も東電の言い分に「戦慄した」と

 今回の集会で判明した二つの重要な事実を整理しておきます。

 第一に、世界が安全保障問題として注目している4号機問題につき、経産省と東電が、事故から1年半を経てもその重大さを理解しておらず、最悪の場合の想定も対策も一切考えていなかったことが明らかになりました。
会場が罵声と怒号で包まれたのは当然です。
この体たらくにつき、私のもとにもすでに全国から怒りと失望の反響が伝わっています。

 第二に、原子力の現場を熟知した専門家アーニー・ガンダーセン氏は、「今すぐ4号機からの燃料棒の取り出しが可能だ」と指摘しました。
来年末まで待つことなく作業を始められる。
との見解が示されたのです。

 実は、現場で事故処理に携わる会社の責任者も、私にこう語ったことがあります。

「処理の予算を東電が半分に削ったりするような現状を改め、国が全責任を担う体制にすれば、ガンダーセンさんの提言に沿うことは、困難が伴うかもしれませんが実行が可能です」

 集会の後、ガンダーセン氏は私宛のメールの中で、次のような意見を述べてきました。

①東電は最悪の事態が発生しうることを想像できていない。
そのため、対策の必要も感じていないことが今回の集会により証明された。

②「4号機の冷却プールに燃えるものは何もない」という東電側の言い分に戦慄を覚えた。
原発事故が起こった後も、東電の世界観は事故の前と一切変わっていない。

③「独立した専門家が必要」とのご意見には賛成するが、IAEA(国際原子力機関)の専門家は排除すべきである。

 4号機について、フランスの有力誌『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』は8月、「最悪の事故はこれから起きる」とするショッキングな記事を掲載しました。
この記事では、北澤宏一元JST理事長など、4号機の施設のデータを分析した専門家を取材し、「北半球全体が長期にわたって深刻な汚染にさらされ、現代日本は滅亡する」と指摘する声を伝えています。

 また同誌は、この事態の危険性を日本の政府やマスコミはいっさい伝えていないが、欧米諸国では早くから危惧されてきており、米上院エネルギー委員会の有力メンバーであるロン・ワイデン議員が昨年6月、ヒラリー・クリントン国務長官に深刻な状況を報告した---と指摘しています。

■「原発ゼロ政策を確立せよ」と野田首相に手紙

 前述したように、私は8月下旬、広島で開催された核戦争防止世界大会に出席しスピーチをしましたが、海外の出席者が4号機問題に寄せる関心は高まる一方でした。
特に、日本政府が世界を脅かすこの大問題への対応を東電に委ねたままで最大限の対応をしていないことや、放射能汚染による加害国としての罪悪感に欠けることについて、海外から厳しい批判の目が向けられています。

 以上のことを踏まえ、私はこのたび野田首相宛に手紙を出し、広島、長崎、そして福島を経験した日本が当然打ち出すべき脱原発政策の確立と、日本の名誉挽回のため、次の諸点を要望する旨を申し入れました。

①原発ゼロ政策を確立すること

②事故収拾については国が全責任を負い、4号機からの燃料棒取り出しの作業を早急に開始すること

③4号機問題の解決に人類の叡智を動員するため、中立評価委員会及び国際技術協力委員会を設置すること

④福島事故は、原発事故が人類の受容できない惨禍であることを立証するものであるから、そのような事態が起こる可能性を完全にゼロにする必要があると世界に発信すること

 今、「原発の存在自体が、倫理と責任の欠如に深く結びついたものである」という認識が、急速に国際的に広がりつつあります。
それなのに日本では、福島第一原発事故の後も原発推進体制が改められることなく、原発輸出や再稼働などによって国は「不道徳」の烙印を押されたも同然で、名誉は大きく傷つけられています。

 先の集会でわかったように、原発事故の収拾体制に驚くべき欠陥があると露呈したことで、上記4項目は、一刻も早く実現しなければならない最優先の国民的ミッションとなったのです。

おわり******************************

ガンダーセンさんの危機感がより鮮明にわかる、村田光平さんの記事でした。
そして、この深刻な状況を国会内ではどれだけ共有されているのだろうか。

「原発ゼロ」はどうなったのか。
国民の民意をないがしろにするのか。民主党政権。
ここは踏ん張り時でしょう。





9/2 「福島原発事故の真実~国会事故調報告書を受けて」Part2

2012-09-13 17:10:24 | 原発問題
9月2日 日弁連主催 パネルディスカッション「福島原発事故の真実~国会事故調報告書を受けて」では



パネルディスカッション
アーニー・ガンダーセン氏、田中三彦氏(国会事故調査委員会委員)、田原牧氏(東京新聞特別報道部デスク)と、コーディネーター 海渡雄一弁護士

20120902 UPLAN 「福島原発事故の真実-国会事故調報告書を受けて」
1時間26分ごろからスタート

田中三彦さんより

津波だけが原因ではなく、地震によって重要な施設は損傷していなかっただろうかという点で調査をした。
そうであれば、他の原発に今後の対応につなげていかなければならない。

1号機は津波到達前に、すでに止まっていた。

ディーゼル発電も喪失して全電源喪失状態になった原発内は、真っ暗闇でたいへん静かな中、SR弁作動の音だけがズドーンズドーンと聞こえていた。
SR弁とは格納容器の圧力が上がるとSR弁が開き、下がると閉じる弁で、2号機、3号機では、爆発まで数十回聞こえていたが、1号機では一度もしなかった。
たぶん、地震でひび割れが拡大して、圧力が上がり、どこからかガスが抜けていったのだろう。

女川原発も同じマークⅠだが、同様の音が聞こえていた。

1号機4階では作業員が大きな出水があり、一斉に逃げた。
東電も認めて、5階の燃料プールの水が揺れて換気口に入り出たのだろうと言っているが、ほかの原因かもしれない。
しかし、東電はこの水について報告書に一切触れていない。

田原牧さん

国会事故調の提言、電気事業者の監視、規制当局への国会の監視等画期的だった。
しかし7項目の提言が宙ぶらりんのまま、大飯原発を再稼働させた国会の機能不全をあきらめず、国会事故調の積み上げた精神を生かしていかなければならない。

ガンダーセンさん

1号機は津波の到達する前に、地震で何かが起こっていたと思う。
放射能レベルが上がっていた。

国会事故調の報告書の中に日本の文化の特異性と書かれていた。
米国メディアはそこに注目して、アメリカでは起こらないと言っているが、それは正しくない。
米国も日本同様、事業者と規制当局は近しい関係にある。

4号機について、なるべく早く使用済み燃料プールから核燃料を取り出すべきである。
東電は2013年から燃料の取り出しを行うとしている。
完了は数年後と言っている。
4年も待てない。
もっと早く対応できる代替手段を用いるべきである。
小さく軽いキャスクを作ればいいと提案したが、東電からは無視された。
想像力に欠けている。

田中三彦さん

2号機の爆発は圧力を下げることで注水することで、爆発から回避できたと考えている。
作業員は圧力を保つことを考えていたが、早く下げて注水すべきだった。

2号機はベントできないことと、圧力容器の損傷具合から横方向に核物質が抜けていったのではないだろうか。
上昇管を経て横方向に噴出したのでは。

田原牧さん

国会事故調では人災であると明確にしている。

しかし、事故でバタバタしている5月連休のころすでに東電をつぶさないことを決めてしまった。
東電は反省なく、去年の夏計画停電恫喝をやった。

事故当事者の刑事責任を取らせなければならない。
原子力をどうするかを決めることは人間が決めること。

海渡弁護士

日弁連は告訴団を作って活動を始めている。

ガンダーセンさん

大きな問題があることを認識しなければならないが、日本政府はまだ認識していない。
第一原発施設の除染、福島の除染費用は0.5兆ドルを超える。
全体像をキチンを見ている人は誰もいないし、どれだけコストがかかるか認識されていない。
政府はPRと健康の問題を混同している。

福島県の人から掃除機で吸い取ったほこりを送ってもらったら1kgあたり3万ベクレルも10万ベクレルもあった。
家の中の清掃、拭き掃除を奨励すべきである。
除染は難しいが家の中から放射能を取り除くことは可能である。









9/2 「福島原発事故の真実」アーニー・ガンダーセン氏

2012-09-09 19:58:36 | 原発問題
9月2日に日弁連主催シンポジウム「福島原発事故の真実」
アーニー・ガンダーセン氏の講演から



20120902 UPLAN 「福島原発事故の真実-国会事故調報告書を受けて」

ガンダーセンさんがこの事故を知ったのは6時間後。
しかしすぐにメルトダウンが進行中であると考えた。
アメリカ政府はスリーマイル島事故を米国人に対して隠ぺいしてきた。
と同様に日本政府も、福島第一原発事故がどれほど深刻かということを過小評価すると考えた。

まず、地震、津波が真夜中に起こっていたら、メルトダウンが3基では済まなかった。
福島第一、第二の作業員2000人の懸命な努力のおかげで、10基のメルトダウンは避けられた。
感謝しています、という言葉から始まった。

冷却機能の喪失で、緊急時の冷却ができない状態になった。
津波がディーゼルを破壊したのが原因とされているが、たとえディーゼルが30メートルの高さにあったとしてもメルトダウンは起こっただろう。
ディーゼルエンジンは常に冷却させなければならないが、ディーゼルの冷却機能を津波が破壊した。
女川原発の2台、東海原発は1台のディーゼル発電機も破壊された。
海岸沿いにあった冷却ポンプが破壊されたため機能しなかった。

津波が大飯原発を襲っても同じことが起こるし、冷却ポンプが濡れても同じことが起こる。

福島原発のマークⅠ型原発の問題点からもっと悪くなる可能性があった。
1972年には格納容器が小さすぎる、また、水素の発生もわかっていた。
爆発につながることもわかっていた。
それで使用中止を考えず、あろうことか、格納容器に穴をあけてベントを行おうと決めた。
ということは放射能を拡散することが前提となっていた。

福島原発事故は1号機から3号機はベントの不全で起こった。

1号機 3号機はガスがひび割れから漏れ出して、建屋に充満して爆発が起こった。
2号機は爆発は格納容器の中で起こりひび割れを起こした。

ガンダーセンさんは、次にもし原発事故が起こるとしたらマークⅠで起こるだろうということは予測していた。
残念ながらそれが現実となってしまったのだが。

原子炉の炉心は4m×4mという小さなスペースで300万馬力が働いている。
少量のウランから力を得られるが、一度事故が起こると小さな空間に大きな力が働きそれをコントロールしなければならない。
40年間安全に運用しても一日事故が起こればそれでおしまいになるのが過酷な原発事故。

マークⅠの設計には欠格があることを35年間技術者は知っていた。

また、使用済み核燃料が格納容器の中にないことも問題。
ウラン原子の放出される熱は95%。
残り5%の熱を持ち続け5年間冷やし続けなければならない。
その間、蒸気を出し続けている。
もし使用済み核燃料のプールの水が抜けてしまったらどうなるか?

事故直後、米国政府は米国人に避難を呼びかけたが、それは使用済み核燃料の発火の可能性があったからである。
米国では事故3週間前にちょうど発火の実験を行ったところだった。

1500本以上の使用済み核燃料が4号機核燃料プールにある。

8月31日東京電力に核燃料から発火したらどうするのかとガンダーセンさんが質問したが、
「核燃料プールには燃えるものはない」という答えだった。

今でも地震が起こったら同じ状況になる。
4号機はただ眠っているだけ。

また、3号機の爆発は、だれにもどうして起こったかわからない。
音速よりも速かった、ということが分かっており大きな破壊力があった。

これに耐えうる格納容器はないし、なぜ起こったかわからない。
しかし、中国では新しい原発が作られようとしているし、日本国内でも既存の原発も稼働させようとしている。

35年の間に原発事故は5件起った。
メルトダウンの起こる確率は実際は7年に一度。

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3基のメルトダウンと1基の使用済み核燃料の爆発で済んだことが、幸運だったとは。
映像を見てもらうと、実際にディーゼルエンジンの冷却ポンプが破損して止まった状況の図が出てくる。
薄氷を踏む状況とは、こういうことだろう。

また、3号機の爆発の状況も。
ぜひ映像をご覧ください。

 

ドイツが脱原発を決めた本当の理由

2012-09-03 23:03:59 | 原発問題
議会質問でまちづくりから考えるエネルギー政策について質問したが、この記事は大変参考になった。
国の法整備はもちろん必要だが、地方自治体もいち早くこのグリーンエネルギーの価値に気が付いて、積極的に取り入れるべき。
なかなか理解されなかったが、めげずに発信していきます。

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環境NGO「グリーンピース」トーマス・ブリュアー気候変動エネルギー部門長に聞く
2011/11/11
山根小雪[日経ビジネス編集]
 東京電力福島第1原子力発電所の事故は、世界の原発に多大な影響を及ぼした。
なかでも、ドイツの動きは世界に驚きを与えた。
メルケル首相は事故発生からわずか3日後、老朽化した原発7基を3カ月停止し、全原発の安全検査を徹底するように命じた。
さらにドイツ政府は、2020年の脱原発を決めたのだ。

 ただし、ドイツが事故を受けて脱原発を決めたのかといえば、そうではない。
緑の党と社会民主党との連立政権は2000年に脱原発を決め、2022~23年を脱原発の期限に定めた。
だが、2009年秋にキリスト教民主・社会同盟と自由民主党政権の連立政権が発足し、脱原発ムードが減退。
2010年には、脱原発の期限を12年延長した経緯がある。

 こうしたなか、福島第1原発事故が発生。ドイツ政府は高まる世論をくみとって、再び脱原発の期限を早めたわけだ。
ドイツの脱原発をめぐる国民議論の蓄積は、既に10年を超える。

 なぜ、ドイツ政府は脱原発を選択したのか。脱原発が産業界に、どのような影響を及ぼしているのか。
ドイツ銀行で金融アナリストとしての経験を積んだ後、環境NGO「グリーンピース」に移ったトーマス・ブリュアー気候変動エネルギー部門長に聞いた。

――結局のところ、なぜドイツは脱原発を決めたのですか。

ブリュアー 
原発がリスクの高い技術だからです。
ドイツ政府は原発をどうするべきか、倫理委員会に諮りました。
そこで委員会が出した結論は、「原発の賛否は別にして、原発はリスクの高い技術。
一方の再生可能エネルギーはリスクが低い。
ならば原発は廃止すべきだ」と政府に勧告したのです。
後述しますが、産業政策の側面も大きかった。

ドイツの脱原発議論の特徴は、「原発に賛成か反対か」という話とは別なのです。

――欧州の電力網はつながっており、電力市場は自由化されています。
国境をまたいだ電力の売買も当たり前です。
ドイツが脱原発しても、不足した電力を原発大国のフランスから輸入することになり、結果的に原発による電力は減らないという指摘もあります。


ブリュアー 
それは間違った認識です。
確かに、ドイツとフランスの間では電力の輸出入が行われています。
原発は発電量を変動させずに運転するのが最も効率が良い。
このため、原発比率が8割弱と非常に高いフランスは、電力需要の変動に対応するために、原発による電力を安価で他国に売っているのです。
脱原発いかんにかかわらず、ドイツはフランスから電力を購入してきたわけです。

 ただ、フランスから購入している量は、ドイツ全体の需要のごく一部に過ぎません。
むしろ10年以上前から、ドイツは電力輸出国なのです。
原発停止後は他国へ輸出する余裕は減ってしまいます。
ですが、原発以外の発電設備に余裕があるため、輸入が大幅に増えることはないでしょう。

 ちなみに、2010年のドイツの総発電量に占める原子力の割合は24%。
福島第1原発事故後に7基停止してからは、14%まで落ち込みました。
電力の輸出量は減少していますが、輸入量は変わっていません。

 ドイツ政府は再生可能エネルギーの導入量を増やすことによって、エネルギー自給率を高める目標を掲げています。
2020年を目途に原発を全基停止してどうなるのかは不透明な部分も残りますが、大きく輸入が増えることはないと見ています。

――脱原発によって原子力産業の雇用が減少する懸念はないのですか。

ブリュワー 
現在、原子力産業は約3万5000人を雇用しています。
2020年に原発を止めても、この雇用が減るのはもっと先の話です。
というのも、廃炉を完了させるには、膨大なプロセスを経る必要があります。
長期間にわたり、相当の人員が必要です。

 一方で、再生可能エネルギーの導入促進は、原子力を上回る雇用を生みだします。
ドイツ政府によると、2004年に16万人だった再生可能エネルギーによる雇用は、2010年に37万人へと急拡大しました。
原発の雇用は発電所の立地地域などに集中しがち。
ところが、分散電源である再生可能エネルギーは、ドイツ国内に分散して雇用を生み出す利点もあります。

 現在、ドイツ政府が掲げている再生可能エネルギーの導入目標は、2020年に35%というもの。
その先も、2030年に50%、2040年に65%、2050年には80%まで高めるとしています。
さらに、ドイツ議会の専門委員会は2010年、「2050年に100%再生可能エネルギーにすることも可能」だと表明しました。

 脱原発を実現して原子力産業での雇用が失われても、再生可能エネルギーの導入で大量の雇用が発生します。
雇用面の心配はしていません。

再生可能エネルギーには経済的なメリットも

――再生可能エネルギーの発電コストは、火力発電などと比較して高いと言われます。
また、日本では、原子力のコストが適正に評価されていないという指摘があります。


ブリュワー 
ドイツでは、再生可能エネルギーの導入は経済的なメリットが大きいという試算が広く知られています。
単なる発電コストの比較ではありません。
再生可能エネルギーの導入にまつわるコスト増よりも、石油や天然ガス、ウランなどの燃料を使わないで済んだことによるコスト削減や、酸性雨や健康被害などの対策コストの削減、新規に生まれる雇用や、企業の競争力工場などのメリットの方が大きいというわけです。

 原子力のコストの不透明さはドイツも同様です。
1950年から現在までに原子力産業に政府が投入した補助金などの総額は、24兆4200億円に上ります。
核廃棄物の処理費用などは部分的にしか含まれていませんので、国費の投入はさらに増えるでしょう。

 問題は、原子力産業のコスト削減努力が不十分であることです。
これだけの国費がなければ立ちゆかないのだから、原子力産業が自立しているとは言い難い。
今後もさらに原子力産業にカネを投じ続けることには、疑問符が付きます。

――再生可能エネルギーが本当に経済的なメリットがあるなら、なぜ産業界は脱原発に反対するのですか。

ブリュワー 
ドイツ産業界にも、様々なポジションの企業が存在します。
脱原発の声を発しているのは、電力や化学、重工業、自動車などの大企業。
これが産業界の総意であるとは考えていません。

 というのも、再生可能エネルギーの導入を、ビジネスチャンスと捉える企業が増え始めているためです。
象徴的なのが、アルミ精錬のトップ企業が政府の判断を歓迎していることです。

 アルミ精錬といえば、電力多消費産業の代表格。
電力料金の高い地域ではビジネスが立ちゆかなくなることもある業種です。
そのアルミ精錬企業の歓迎が意味していることは、「再生可能エネルギーは儲かる」ということに尽きます。

 これまで彼らの最大の顧客は自動車メーカーでした。
ですが、自動車メーカーは値下げ圧力が強い。
値下げばかり求めてくる自動車メーカーよりも、彼らにとっては、風車メーカーの方が優良顧客になったのです。

再生可能エネルギーは成長著しい産業

――再生可能エネルギーの導入が、新産業として確立しつつあるのですね。

ブリュワー 
その通りです。
雇用創出効果は数値となって現れています。
産業界の声の大きなプレイヤーの影で、ビジネスをシフトさせる動きが顕在化しています。

 再生可能エネルギー市場は、右肩上がりで目覚しい成長を続けています。
これほどの成長力を持った産業は、ほかに見当たりません。

 だからこそ、日本に言いたいことがあります。
原発に賛成か反対かという議論にとどまらず、将来の産業について議論すべきではないでしょうか。

 日本企業が再生可能エネルギー市場で存在感を発揮したいと考えるなら、日本政府は早急にエネルギー政策の方針転換をすべきです。
一刻も早く、国内市場を立ち上げなければ、手遅れになる。
もうギリギリのタイミングです。
既に日本は相当、遅れを取っているのです。

 ドイツに参考になる例があります。
かつてドイツの鉄道会社は、新幹線のような高速鉄道を新興国に売り込もうとして失敗しました。
その理由は、国内での導入実績がなかったためです。
新興国からしてみれば、「そんなに良い技術ならば、なぜ自国でやらないの?」と信頼を得られませんでした。

 日本の再生可能エネルギーの導入量は、世界的に見ても少なすぎます。
国内市場はあまりに脆弱です。
日本には、技術開発に長けた企業が多く存在します。
再生可能エネルギーに本気で取り組めば、世界で高い競争力を発揮できるはずです。

 政府が本気で国内市場を立ち上げることを決断するかどうか。
ここに、日本企業の将来が委ねられています。



【拡散歓迎】9/2 ガンダーセンさんシンポジウム「福島原発事故の真実ー国会事故調報告書を受けて」

2012-08-30 22:24:06 | 原発問題
日弁連主催の講演会です。

ガンダーセン氏といえば、事故当初から原発事故の深刻さに警告していた方ですね。

カレイドスコープ ガンダーセン氏の東京の土壌サンプリング調査結果2012.4.05

昨年6月には東京の車のフィルターが高濃度に汚染されていると言っていました。
現在やっと政府が発表したことを一年以上も前に発信していました。

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シンポジウム「福島原発事故の真実ー国会事故調報告書を受けて」

本年7月5日、国会 東京電力福島原子力発電所事故調査による報告書が公表され、東京電力と国による事前の津波対策とシビアアクシデント対策が不適切であり、本件事故が「人災」であると結論付けられました。
また、事故原因の未解明な点については調査の継続が求められており、今後、十分な検証がなされるか注視する必要があります。

この度、アメリカの原発技術者であり、退職後も独立の立場で原発の安全性について発言をしてきたアーニー・ガンターセン氏が来日されます。
同氏は福島原発事故後、CNNニュースなどでも事故の解説を担当し、専門的見地から厳しい見方を繰り返してきた方です。
今回、同氏から事故の全体像や事故の原因、再発防止策、今後の廃炉や除染の見通しなどについて講演をいただくことになりました。

さらに、同氏に加え、国会事故調査委員会の委員として事故原因の解明に携わってきた田中光彦氏と東京新聞特別報道部デスクとして原発問題を鋭く追及している田原牧氏をパネリストに迎えて、パネルディスカッションを開催しますので、皆様のご参加をお待ちしております。

日時 2012年9月2日(日)13時15分から16時15分
場所 日本教育会館一ツ橋ホール(東京都千代田区一ツ橋2-6-2)

参加費無料・申し込み不要

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9/5には別の主催者で<アーニー・ガンダーセン東京講演会 岐路に立つ日本――二つの未来>講演会があります。

日時:2012年9月5日(水)午後7時~9時半(6時半開場)
場所:国立オリンピック記念青少年センター センター棟416号室
  交通アクセスと地図:http://nyc.niye.go.jp/facilities/d7.html

要メール申込み:rawinfo@harmonicslife.net (先着160名様)
メールのタイトルを「アーニー・ガンダーセン東京講演会」として下さい。

参加費:千円~3千円**のスライディング・スケール*
振込先:郵便振替 ハーモニクスライフセンター:00110-1-144224
    *通信欄に「ガンダーセン講演会」と明記して下さい。

天下の公道、歩道を鉄パイプで分断し、規制するのはなぜ? 官邸前集会で

2012-08-29 08:09:36 | 原発問題
8/24の原発ゼロをめざす自治体議員 国会集会後、衆議院会館をでる。

大野さんが用意した団扇を持って、いざ首相官邸前へ。

ところが、すぐに、デモ参加者は右を通ってください。
そうじゃない人は左??????と警官が指図する。

誰もとおっていない歩道に鉄パイプで柵ができている。
素直に右と左に分かれて、進むと?????行き止まり???
動物園のサルじゃないノダ。



左を行くMさんは「私は駅に行くの」と言っても信用しない。
次から次へと警官が集まってくる。
誰もとおっていない歩道を規制するのっておかしいじゃないと抗議しても、ご協力をお願いしているので・・・
と慇懃無礼に言いながら、ズイと前に立ちはだかる。
国会側に渡る横断歩道も使わせず、信号の向こうにも行かせず。
警察車両は私たちが3時に衆議院会館に行ったときにはすでに隊列を組んで、路駐していた。



しょうがないので、ぐるっと回って国会正門へ。



分散して、元気に声を出しているグループがあちこちに。
グループによって運営方法違う。
パーカッションを打ち鳴らし、ノリのいいグループ。
ファミリーブースはさすがに若い子ども連れ。
国会正門前には私も一言といろんなメッセージを発信している。
もちろん官邸前もあったでしょう。経産省前でも。
そして全国各地で同時に行っているわけで、これはなかなか収まらないですよ。

私たちはアイドリング中の警察車両を見つけては、アイドリングストップをお願いした。
はじめは職務中とか言っていたが、レッカー車とかに運転手が乗って待っているわけだから、おかしいでしょう。
というと、素早く対応。
もっと早く気が付けばよかった。残念。
CO2削減にご協力くださいね。

天下の公道、善良な歩行者のための歩道を鉄パイプで占拠する、横暴なやり口は許しがたい。



8/24 原発ゼロをめざす自治体議員 国会集会

2012-08-28 22:10:43 | 原発問題
昨日(8/27)は議会開会日。
先週8/24、8月議会が始まるというのに、衆議院会館で行われた「原発ゼロをめざす自治体議員 国会集会」とその後は「官邸前集会」へ参加。
大野さんが事務局を務めているため、お手伝いもかねて。

呼びかけ人になった地方議員は8/24現在で146人。
ちょうどほかの大きな会合とバッティングしたため、こちらの参加者は50~60人ほど。

まずは郡山市議 駒崎由紀子さんから生々しい現地報告。

東電の議会説明によれば、原発事故そのものは収束していない。
現在、福島原発からは時間当たり0.1億ベクレルが放出されている。
4号機について、1535体の使用済み核燃料が雨ざらしになっている。
これから取り出す作業をすると言っているが、進んでいない。

現在は空間線量は0.5マイクロシーベルトだが、事故当時のデータが失われているが、福島市と同様と考えると24マイクロシーベルト。
50マイクロシーベルトを個人的に測定した情報もある。

水汲みのために子どもを連れて長時間並んだ。
浪江の人たちは線量の高いところ高い所と選んだように避難してしまった。
無用の被ばくをした子どもたちの健康被害を考えると親はやりきれなくなる。

事故後の検証ビデオでは、福島県知事は東電に対して「風向きもあるので放射能が高いことは言ってほしくない」と言っているとか。

今年度は、復興元年として復興と除染に多額の予算がついているが、
コンクリートの中にまで浸みこんでいるためなかなか除染効果がでていない。
今年度の郡山市の除染予算は336億円。(国から出るといっても、税金ですから)無駄なお金を使うものだ。

子どもの行事も昨年できなかったことを今せきを切ったように行っている。
外で過ごす時間もすでに制限を取り払っていて、安全性をアピールしているようだ。
しかし、風の向きで線量が高くなる。
特に市役所近辺が一番高い。
その線量の高い開成山公園で子ども祭りを行った。

ホールボディカウンターの検査は6月にやっと始まった。
福島県全部の甲状腺検査は福島医大のみとされ、巡回しているため10月にならないとできないと言われている。

今まで検査した38,000人の18歳以下の子どもから、甲状腺の嚢胞が38.1%見つかっている。

山下教授をはじめ福島医大の医者はAランクだが大丈夫というのみで、次の検査は2年半後で大丈夫といっている。
しかし、ほかで検査を受けたら、嚢胞だけでなく結節も見つかり、2年半もおいてはいけないという診断を受けた。
本当に医大だけの検査で大丈夫なのかとても心配だ。
しかし、心配すると、「心配するほうがよくない」と言われる。
子どもたちだけでも避難させてほしいと言っても、24年度事業で1日だけ線量の低い県内の移動教室が予算化された。

行政の心配事は人口減。
当初、自主避難者の数も把握せず、「勝手に出ていた人」と片づけられていた。



自民党の河野太郎衆議院議員。
使用済み核燃料の問題の歴史を面白おかしく、「プルサーマルも担当者は死ぬ気で頑張る」と言ってもその担当者は2年で代わることに言及。
原子力ムラの問題も太郎節で、バッサリ切るんだけど、河野太郎さんは自民党では希少種なのね。
2050年までに原発をゼロにしようと言ったら、昔はキ○ガ○扱い受けたが、今同じことを言うと、気が長いんだよと言われる・・って。
ほんと?

8/26 朝日新聞によれば国会議員の42%が「原発ゼロ」、6割は新設・更新を「認めぬ」という記事が。
しかしゼロ案支持は自民党はたったの3人。
河野太郎さんとあと2人は誰?
ちなみに民主党は83人。

社民党 阿部知子衆議院議員
パブコメでも9割が原発ゼロ、即やめてという声が集まった。
脱原発首長会議が発足した日、超党派8党派の国会議員有志による「原発ゼロの会」を発足させた。
即廃炉を求めていく、使用済み核燃料も再処理もしない。(乾式処理で)

「国会にはエネルギーを論ずる委員会がない、議論をしない、させない」そうだが、知らなかった。
「原発ゼロの会」ブログ



菅前総理からは、事故当時の生々しい話が。
当時はどこまであの事故が拡大していくか読めなかった。
4号炉の使用済み燃料プールには使用中だった燃料、ホッカホカの燃料を移動中だった。
余震が来るたびにガチャンと落ちたら誰も手を出せない状況で、首都圏3000万人の人が避難しなければならない状況の事故だった。
現在福島県16万人が避難しているが。

民主党国会議員有志でエネルギー環境調査会を8/24(同じ日)にスタートさせ、遅くても2025年までに原発をゼロにする「脱原発ロードマップを考える会」を立ちあげた。
「脱原発基本法」を作って国会に法案を出したい。

法律は今の内閣どころか次の内閣も拘束するもの。
国民投票に匹敵するものになる。

チェルノブイリよりも被害が大きかった福島原発事故。
経済産業大臣、総理大臣の立場では、官僚から原発ゼロのシナリオが出されないと、動きが取れない状況、と現政府をかばっていらっしゃる。
しかし政治主導って、決断を下さないといけないわけでしょ。
ドイツのメルケル首相は原発事故後、すぐに原発を停止させ、倫理委員会を即立ち上げて(首相の諮問機関)原発廃止路線を打ち出した。
見習ってほしいなあ。

自民党 中曽根元総理は原発を推進してきたわけで、自民党に原発についてどう考えるかマスコミもきちんと問わなければならないはずだが、何にも取り上げないことっておかしいでしょ。
と菅さん。
そうだそうだ。

自民党の中の0.1%。河野太郎さん。
選挙の時は広告塔になって、何度も佐倉にいらしたが、もっと自民党の中で脱原発の仲間を増やしてほしいものだ。




民主党 大河原雅子参議院議員も駆けつけた。




【拡散歓迎】明日8/24「脱原発は8月が勝負!国会に集まろう!」

2012-08-21 08:13:42 | 原発問題
下記の呼びかけがあります。
緊急拡散をお願いします。
また当日出席できなくても、賛同される議員の方はぜひご連絡ください。
8/18現在113人になり、続々賛同の連絡が入っています。

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政府のエネルギー基本計画策定に向けてのパブコメに、大勢の方が応募なさったことと思います。
新聞報道では60~70%が「原発ゼロ」と回答したとのことですが、いまだ野田首相は「国論を二分している」つまり、脱原発は国民の50%と見ているようです。
さらに懸念されることは、政府は「エネルギー基本計画」を8月から9月初旬にかけて決定してしまうとされている点です。
国民へのパブコメ募集はアリバイ作り、初めから「原発15%」路線、つまり「再稼働あり、新設あり」という原発推進路線を取ることに決めているとの情報もあります。
こうした政府のやり方に歯止めをかけ、脱原発路線を突きつけるには、8月中をおいてほかありません。
そこで、私たち市民ネットワーク千葉県の議員も全員参加している「福島原発震災情報連絡センター」が音頭を取って、以下のような「原発ゼロをめざす自治体議員の会」を立ち上げ、緊急国会集会を開くことになりました。

議員以外の方もぜひご参加ください。

日 時  2012年 8月 24日(金) 午後4時~5時30分

当日プログラム
◎ 呼びかけ人あいさつ
◎ 国会議員より情勢報告
◎ 原発立地県より報告
◎ 原発ゼロに向けて集会決議

会 場  衆議院第2議員会館 第1会議室

連絡先 群馬県議会議員 角倉邦良事務所
     TEL:027-387-1432  FAX:027-387-1433
     E-mail: kadokura1433@sky.plala.or.jp


**************************************

呼びかけ文

全国の自治体議員のみなさまへ

脱原発は8月が勝負! 国会に集まろう!


呼びかけ人

群馬県議会議員 角倉 邦良
                    新潟市議会議員 中山 均
                    静岡市議会議員 まつや 清
                    佐倉市議会議員 大野ひろみ

(※ 呼びかけ人は拡大中です)


 福島原発事故は、人間と原発は共存できないことを私たちに突きつけました。
原発は、いったん事故が起きれば、壊滅的な被害を広範囲・長期間に及ぼします。
 ドイツのメルケル首相は原発推進派でしたが、福島原発事故以降脱原発へと舵を切り替え、再生可能エネルギー立国として確固たる道を歩み始めています。
 一方我が国は事故当事者であるにもかかわらず、大飯原発を再稼働させ、再び「原発のある社会」へと後戻りしつつあります。
その中で、政府による「エネルギー・環境会議」が、2030年までに原発比率を0%、15%、20~25%とする3つのシナリオを国民に提示し、パブリックコメントの募集を始めました。
併せて、7月14日から全国で「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」を開催、「エネルギー・環境戦略の選択肢に関する討論型世論調査」を8月上旬に実施し、8月中に「エネルギー・環境戦略」を決定するという急激な動きを見せています。
その後速やかに「エネルギー基本計画」を定めるということですから、8月中には、我が国が「脱原発」へと進むのか、あるいは「脱原発」への道を閉ざすのかが決まってしまうと言っても過言ではありません。
片や国民の間では、「脱原発」の声が燎原の火のように燃え広がっています。
首相官邸前では、毎週金曜日に大規模な「再稼働反対」の集まりがあり、7月16日の代々木公園では10万人以上が集まりました。
 こうした状況で、私たち自治体議員のやるべきことは、政府を「脱原発」への道に向かわせるべく力を結集することです。
今こそ「地方」の出番です。
 国が「エネルギー基本計画」を決定するまで1カ月。私たちに残された時間はあまりありません。
8月中にも決定される予定である「エネルギー・環境会議」で原発比率0%にし、エネルギー基本計画策定にあたり、日本の基幹エネルギーから原発を外すことを政府に強く求め実現するため、緊急に国会に集まって行動を起こす必要があると考え、以下の集会を企画しました。
地方から国に対して「道を誤るな!」と声をあげていきましょう。


日 時  2012年 8月 24日(金) 午後4時~5時30分

当日プログラム
◎ 呼びかけ人あいさつ
◎ 国会議員より情勢報告
◎ 原発立地県より報告
◎ 原発ゼロに向けて集会決議

会 場  衆議院第2議員会館 第1会議室

連絡先  群馬県議会議員 角倉邦良事務所
     TEL:027-387-1432  FAX:027-387-1433
     E-mail: kadokura1433@sky.plala.or.jp


◎ 呼びかけ人に賛同してください。

呼びかけ人に賛同  する ・ しない
 
 ◎ 24日の集会に
     
参加する ・ しない

(いずれかを○でお囲みください)


 議員名(所属議会):                 

 連絡先:TEL:               
     FAX:               
     E-mail等: