goo blog サービス終了のお知らせ 

伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

【緊急拡散】パブコメ締切明日2/12(火)「原子力災害対策指針」(新「安全基準」締切2/28)

2013-02-11 14:39:50 | 原発問題
「避難の権利ブログ」より
【パブリック・コメントを出そう】 締切明日2/12(火)
原子力災害対策指針 パブコメ
~避難基準は事故後数時間は500μSv/時、その後20μSv/時 … この被ばくを受け入れることができますか?~

 1月30日の原子力規制委で、避難基準(事故後最初の数時間は毎時500μSv、その後は毎時20μSv)を含む原子力災害対策指針案が了解され、1月30日から2週間、2月12日(火)まで、パブリック・コメントに付されることになりました。
傍聴席から
「パブコメ2週間なんて短すぎます」
「各地で説明会開いてください」
「被災者のヒアリングをしてください」
「避難基準高すぎます!20マイクロシーベルトなんて受け入れられません!」
「国民が当事者です。国民の声をきいてください」
などの声があがっていました。(が退場を命じられてしまいました)

原子力規制委員会のパブコメページはこちらです。
      ↓
http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu130130.html

みなさん、ぜひパブコメを出しましょう。
パブコメは行政手続き法で定められた正式な手続き。
原則30日以上とされています。
今回は、こんな重要なことなのにたった2週間しかなく、それ自体けしからん話ではありますが、政府側には出されたパブコメに検討し、その対応を公開する義務があります。
多くの国民が、「20μSvなんてとんでもない!」と声をあげれば、無視はできません。

原子力災害対策指針についての解説はこちら(PDF

「パブコメ、私も出しました!」のコーナー⇒ こちら  →(素晴らしい力作ぞろいです)

パブコメのサンプル 
○パブリックコメントの期間が短すぎます!
2週間のパブリック・コメントの期間はあまりに短すぎます。
国民の命や安全に関する問題です。
当事者は国民です。
各地で説明会を開催するべきです。

○緊急防護準備区域(UPZ)30kmでは狭すぎます!
福島原発事故後、3月15日、60kmの福島市も24μSv/時を観測しました。
避難指示がだされた飯館村は30~45kmでした。
規制委員会が行ったシミュレーションで、7日間100mSvでも30km以遠に及びました。
自治体は、UPZ=避難範囲ととらえてしまっています。

○500μSv/時、20μSv/時という基準が高すぎます。
放射線管理区域の基準(実効線量が3月あたり1.3mSv)が年換算5.2mSv、毎時換算0.6μSvであること、チェルノブイリ事故後生じたさまざまな疾患を考えれば、避難基準としての20μSv/時はあまりに高い値です。
子ども・妊婦への配慮は行われていないのは問題です。
福島原発事故後、国が示した「年20mSv」という基準による避難区域の外側では、多くの人々が自主的判断のもとでの避難を強いられました。
それが再現されていいのでしょうか?

○今回の原子力規制委員会の検討はあまりに拙速です。
原発事故によって、最も被害を受けるのは近隣の住民であり、被害の範囲は全国民に及びます。
原子力規制委員会は、福島原発事故の実態をふまえるため、被災住民からの聴き取りを行うとともに、広く懸念を有する市民の声をきくべきです。
各原発立地およびその周辺地域で、説明会を開催するべきです

************************

というわけで、締切は明日です。

新「安全基準」(締切2/28)についてはこちら

まずは「原子力災害対策指針」のパブコメを出しましょう。

【拡散歓迎】1/19「放射線対策と原発の明日」小出裕章さん×小林康彦さん@柏文化会館

2013-01-10 17:40:21 | 原発問題
学習会、講演会の目白押しだが、これは行かねば。


「ついに実現!! 対談 東葛から問う 放射線対策と原発の明日」

原発推進派と原発反対派の意見を聞いて、自らでその是非を決めましょう。

■出演:小出裕章氏、小林泰彦氏、
■開催日:1月19日土19:00~21:30
■入場料:前売り500 円(当日800 円)18 歳以下無料
■会場:柏市民文化会館 大ホールtel/04-7164-9141

1500人の大ホールです。
前売りチケットは、まだ残っておりますので、前売りをご希望の方は、下記までメールで申し込めるという事です。

千葉県国民投票メルアド:chiba.kokumintohyo@gmail.com


「世界地震震央分布と世界原発マップを重ねてみた」ブログより

2012-12-09 18:06:38 | 原発問題
久々の地震にびっくり。
ちょうど信号待ちの車の中で、ゆらゆら揺れながら「福島第一原発4号炉は大丈夫か?!!」と焦りました。
二度と原発事故はごめんです。
あらためて、こんな地震の多い日本に原発はいりません!!
 
という訳で、昨年の3.11の復習です。

下記のブログを教えてもらいました。

「日本列島が見えない~世界地震震央分布と世界原発マップを重ねてみた」*********

世界の地震の分布図では、日本列島が見えません。

 太平洋プレートがせり上がってくる南北アメリカ大陸側よりも、プレートが沈み込む日本側のほうが地震の発生頻度がより多いことが見て取れます。

その上、
環太平洋火山帯上に50基もの原発があるのはもちろん日本だけです。

 アメリカに注目すると103基のほとんどが安定している東部に立地しています。

        ↓

 世界地震震央分布と世界原発マップを重ねてみた
 http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20120507/1336372179

「エコキュートで電気料金6割引き!!?」

2012-11-29 17:27:36 | 原発問題
家にいると営業の電話がくるが、「エコキュートを設置すると最大6割引きの電気料金になりますよ」ときた。

なんと!!
東電は電気代を9月から値上げしておきながら、こんな営業をしていたとは・・・。

2度も掛かってきたので、今回はいろいろと教えていただいた。

給湯器を電気のエコキュートにすると、4人家族のスタンダードタイプの場合、30~40%電気代が安くなるだけでなく、他の電気代も最大6割引きにする、というおいしい話。

エコキュートそのものは空気を圧縮する時に発する高熱を使ってお湯を作る方式とか。
電気はコンプレッサーを稼働させる時のもので、4人家族で1300円から1400円で済むという。

それだけでなく、エコキュートを設置した時、デジタル式のメーターに代えるが、それが最大6割引きで電気料金を計算するとか。

「1万円以上光熱費にかかっているご家庭ならお得ですよ」

まだガスの給湯器を代えたばかりだから・・・とやんわりお断りを入れたら、

「3年以内のガス給湯器だったら下取りします」と食い下がる。

電気の使用料金に特典をつけていたなんて、許せない!!
なりふり構わない東電のやり口に、怒り心頭!!!

というわけで、東電のHPをのぞいてみる。

Q. オール電化って本当にエコなの?

A. 家庭で使用する電気は、発電所で使用する石油・天然ガスなどのエネルギーのうち約37%分しか届きません。
つまり約63%のエネルギーは排熱や送電でロスしています。
また、家庭で使用する電化製品でも、エコキュートやエアコンのような高効率な商品もありますが、IHクッキングヒーター、電気温水器、電気ヒーター暖房のような電気ヒーター加熱は実は効率が悪く省エネではありません

→結構正直ね。

Q. オール電化だと停電したときに不便ではないですか?

A. 残念ながら停電になれば電化機器は全て使えなくなります。
お湯を沸かせませんのでお風呂にも入れませんし、調理もできません。
限られた電気量を有効に活用するため、節電をしながら、大事な電気を使いましょう。

→そうです。節電だけでなく電気に頼らない生活にしていきたい。

Q. オール電化って電磁波がすごいって本当!?

A. オール電化でなくても、電磁波はあらゆる電化製品から放出されています。
特にIHクッキングヒーターでの電磁波が話題になり、分析をしている科学者の中でも様々な意見がありますが、現状では身体に影響があるほどではない、というのが現在の主流の考え方です。
ただし、家電製品自体はまだまだ歴史の浅い分野ですので、継続的な健康被害等については今後の研究が待たれるところです。
電磁波は距離によって減退しますので、気になる方は距離を十分に保って(IHクッキングヒーターの場合は50cmなど)使用している分には全く問題ないでしょう。

→IHクッキングヒーターはちょうど大人の腹部が台の高さだから、50cm離れるってどうするの?
及び腰??書くのは簡単だけど、実際には不可能。
子どもだったら頭の高さだし、とんでもない電磁波を浴びながら毎日調理するって、放射能以上に危険なことです。

→この割引電気料金も代理店手数料もすべて総括原価方式の経費に入っていて、私たちが払う電気料金にしっかり入っている訳ですね。



【拡散歓迎】明日11/7(水)朝6時まで「大飯原発の即時停止を求める緊急署名」

2012-11-06 07:51:29 | 原発問題
「避難の権利」ブログより

明日朝の6時まで★緊急55時間署名★大飯原発の即時停止を求める緊急署名

11月4日、大飯原発破砕帯に関する評価委員会が開催されました。
渡辺満久・東洋大教授は、大飯原発の重要施設を横切る活断層が存在すると明言しました。
<渡辺先生の資料(必見です)↓>
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_hasaitai/data/0002_14.pdf
一方で、岡田氏などは地すべりを主張しましたが、論拠は不明でした。
いずれにしてももはや、のんきに学術論争をしている場合ではありません。
グレーであっても黒なのです。
美浜の会などの活動がきっかけてはじめた、この「大飯の破砕帯を調査しろ!」という運動。
今年の夏には渡辺教授と国会議員を現地までつれていき、敷地内視察をし、何度も署名や政府交渉もしました。
国会議員署名も集めました。多くの市民の力でここまでこぎつけたと思います。
あと一歩!いまが瀬戸際です。大飯原発の停止を求めていきましょう!
ぜひ署名&拡散をお願いします!
★緊急55時間署名★大飯原発の即時停止を求める緊急署名
オンライン署名フォーム→https://fs222.formasp.jp/k282/form2/補助フォーム→https://pro.form-mailer.jp/fms/45b5497a35338
原子力規制委員会 委員長 田中俊一 様
原子力規制委員会 委員長代理 島崎邦彦 様
経済産業大臣 枝野幸男 様
関西電力株式会社 取締役社長 八木  誠 様
11月4日の大飯断層調査団の評価会合において、渡辺満久・東洋大教授は、大飯原発の重要施設を横切る活断層が存在すると明言しました。
規制委員会の島崎邦彦委員は、「12万~13万年前以降に動いたことが確認さた。
ズレの原因は、活断層によると考えても矛盾はないが、地滑りの可能性もある」と議論をまとめました。
今日の議論のまとめによって、これまで関電と国が繰り返してきた「12~13万年前以降に動いていない」ため活断層ではないという主張は、根底から覆りました。
関電と国の責任が厳しく問われなければなりません。
「断層活動によると否定できない限り」活断層と認めるべきという国の「手引き」に従えば、F-6及び指摘された破砕帯は活断層だと判断すべきです。
さらに、その直上には、大飯原発の重要施設(非常用取水路)があるため、原発の運転は認められません。
福井県民をはじめ多くの人々の命がかかっています。結論を引き延ばすのではなく、大飯原発を直ちに停止することを要求します。
要求項目
一.大飯原発3・4号の運転を直ちに止めること
★締切 11月7日(水)朝6:00★
呼びかけ団体:
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
国際環境NGO FoE Japan

★問い合わせ先:
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
阪上 武
携帯:090-8116-7155

★オンライン署名集約先:
国際環境NGO FoE Japan
東京都豊島区池袋3-30-22-203 TEL 03-6907-7217 FAX 03-6907-7219
E-mail: finance@foejapan.org
☆参考情報☆
【映像】11月4日の大飯断層評価会合の動画アーカイブ。1時間2分~17分ぐらいまで→ 渡辺満久さんが活断層の存在を断言! http://www.youtube.com/watch?v=D3lSO4r2fK8&feature=youtu.be
【映像と記事】後半30分だけでも必見⇒大飯原発活断層 専門家で見解わかれ、7日に再会合 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1462
【資料】渡辺満久さんの大飯断層調査評価会合(11/4)でのプレゼン資料。赤字で「活断層」と明記。最後2枚の「まとめ」も必読。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_hasaitai/data/0002_14.pdf
【記事】大飯原発調査 活断層見方強まる 結論は持ち越し
東京新聞 2012年11月5日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012110502000158.html
【記事】大飯原発の断層 7日に再度評価へ
NHK 11月5日 7時15分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121105/k10013244231000.html
【記事】破砕帯動くのか 信頼性占う試金石
中日新聞(11月3日)
http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2012110302000167.html

【拡散歓迎】11/11市民学習会「東海第二原発」大事故に備えて

2012-11-05 23:47:44 | 原発問題
昨年の3.11震災時、やはり東海原発でもあわやという状況だった。

今年4月、東海第二原発を見学した時、事故の詳細について説明を受けた。

3月11日に原子炉が自動停止した。
常用の外部電源も停止したことから、非常用ディーゼル発電機3台を起動して、運転に必要な電源を確保したが、津波によってディーゼル発電機用海水ポンプが故障したため、残るディーゼル発電機2台で原子炉冷却に必要な電源を確保した。
その後、外部予備電源が回復し、3月15日0時40分に原子炉水温度が100℃未満の温冷停止状態となったことを確認。
その間は注水と、水蒸気を逃すための弁操作の綱渡り的な繰り返しで、冷温停止までにかかった時間も通常の2倍以上かかった。
しかし高さ6.1m(想定津波5.7m)の防波壁に到達した津波の高さは5.4mで、工事中のため防波壁には穴が開いていた。
その穴から入った海水によって全3台の海水ポンプが水没(内2台は水深が浅かったため稼働)。
非常用ディーゼル発電機1台も停止した。
あと少し波が高かったら、すべての電源が壊滅し、福島第一原発と同じ状態になっていたという。
日本原電は「冷却機能がすべて失われた福島第一原発の事態になった可能性は否定できない」と言っている。

これにはも一つ、綱渡りの事実が隠れていた。
別の壁面も工事用の穴が開いてあったが、地震の2日前にふさいでいたという。
この工事が遅れていたら、と考えるとぞっとする。
しかし2系統の電源のうち1系統を失ったため、冷温停止まで4日間もかかった。
その間高まる圧力の調整のため蒸気野逃し安全弁の間欠操作が始まり、逃し弁を開いて、原子炉で発生する蒸気をサブプレッションプールに送り、圧力を下げる操作をした。
原子炉が安定するまでに170回もの間欠操作が3月11日に集中して行われた。
この弁が壊れていたらどうなったか。
実際に点検で18台の弁のうち一台は内部部品に損傷があったことが分かっている。



海側から




火事も多いという事で、「火の用心」の旗が構内にあった。



えー!「ダストサンプラーに穴が開いていたって」



というわけで、成田で学習会があります。
「東海第二原発」大事故に備えて

11月11日(日) 14時~16時30分
成田国際文化会館小ホールにて
主催:東海第二原発を考える市民学習会

説明をしていただいた東海村村議 相沢一正さん
東海第二原発差し止め訴訟団世話人 大石光伸さん(常総生協副理事長)

福島原発第二次告訴 10000人突破!!

2012-11-02 01:07:15 | 原発問題
すごい!!
ついに10000人を突破した福島原発第二次告訴団

「福島原発事故の責任をただす」として福島県民を対象に始まった第一次告訴。
そして続く全国の被害者、私たちを対象に第二次告訴が10月31日締め切られ、その速報が流れてきた。

恐れていた原発事故。それも4基も一度に爆発し、メルトダウンを起こしている現実。
しかし、東電をはじめ原発を推進してきた国、健康被害は心配ないと安全神話をふりまき無用な被曝をさせた御用学者。
私たち一人ひとりがが被害者だということを自覚し、責任を取ってもらうために、告訴をしました。

私の陳述書です。

昨年3月12日、福島第一原発事故を自宅にて、テレビの映像で見ていました。
原発事故が起これば、私たち人類に多大な被害をもたらすことは想像がつき、メールで連絡のつく限り、ヨウ素分を含んだ食物を食べることを勧め、放射能ブルームが来ることを発信し続けました。

テレビでは「ただちに問題がない」と発言が繰り返されていました。
きちんとした情報が提供されないばかりか、「ヨウ素分の多い昆布、わかめなどをなるべく食べて」というアドバイスに対して「風評被害を起こすデマ」扱いされました。

放射能被害は、目に見えないからこそ、外出してはいけない、雨に濡れてはいけない、マスクをしなければいけないなど、一番放射能雲が流れて来た時に取るべき手段がありました。
しかし、それをさせないような「風評被害という言葉の暴力」で、住民同士を対立させようとしていたのです。

私の住んでいる佐倉市北西部は高い放射能の値が測定されました。
小学校体育館の屋根の雨水の落下地点からは時間当たり1マイクロシーベルトも検出されました。
放射能ブルームは文科省の放射能マップから3/23~25頃に来たということで、爆発後10日以上も経っており、日常生活に戻り生活していたことを思い出します。

孫たちには、佐倉にはなるべく来ないようにと言ってあります。
5月の連休に遊びに来たとき、知らずにわざわざ、高い値の出ていた公園に遊びに行き、クローバの花を摘んだり、草原で走ったり、遊具で遊ばせてしまいました。
後になってから、そこは時間当たり1マイクロシーベルトも検出されたので、大変悔やみました。

これから日本を担っていく子どもたち世代へ大変なツケを負わしてしまいました。
チェルノブイリ、ウクライナの被害者は3世代たった現在、時間当たり0.15マイクロシーベルトと今の佐倉市の放射線量より低い所に住んでいても、8割の子どもが何かの症状があるという事です。
ガンにならなくても放射能の影響は大なり小なり受けることは、検証されているのです。

原発事故の原因を究明しない限り、再度同じあやまちを繰り返します。
再び事故が起これば、日本はおしまいです。
子どもたちにツケを回し、健康被害を押し付ける責任を糾さなければなりません。
東京電力、それにつながり原子力行政を推進してきた関係者の責任を明確化し、責任をとるという当たり前のことを求めます。

田中優さんコラムより「もう一つの未来」

2012-10-22 21:08:31 | 原発問題
今書いている本の内容だそうです。
田中優「持続する志」より

エネルギーの選択が、どれほど未来を変える可能性があるのか。
「もうひとつの未来(仮)」**********************


▼ 脱原発シナリオ1.節電

 政府は三つの「2030年のエネルギーシナリオ」を提示し、パブコメを国民に求めた。
彼らの目論見と違って、9万人近くが反応してコメントを寄せ、うち78%が原発の即時ゼロを求め、2030年時点のゼロを含めると脱原発が87%に達した。

 あわてた政府は姑息にも関係ない新聞の世論調査を並べて全体のトーンを下げ、「2030年代に原発ゼロ」というシナリオを提示した。
ところが政権はこれを閣議決定せず、あいまいな扱いにしてしまっている。
 
 では本当に即座に脱原発することはできないのか、考えてみよう。

 電気は発電の問題だけではない。節電した分だけ発電所が不要になるので、新たな発電所を造ったのと同じ効果がある。
「節電所」と呼ばれるゆえんだ。
 この節電で発電所は半分にできる。

 2011年、人々の節電は2010年に対して22%も電気消費を下げた。
しかしそれでも上を見上げれば、蛍光灯は反射板つきの省エネ型にはなっていない。
エアコンも電気消費が20分の1になるガスのヒートポンプにはなっていない。

 それだけで照明は10%以上の節電になり、エアコンは40%以上の節電になる。
しかもどちらも従来のランニングコストよりもずっと安くなるので、設備に要した費用は8年以内に元が取れる。
都会で最も消費を伸ばしてきたオフィスも半分以下に節電できるのだ。

 それ以外の工場なども「節電困難」と言っているが、これもまた料金でコントロールできる。
この夏、北九州市の八幡東区で実験が行われた。
そこは九州電力から独立して電気を供給し、一割以上安い電気を届けている。

 面白いのは最大の電気消費になるピーク時に対する対策だ。
電気料金が五段階になっていて、逼迫度に応じて最大10倍高くなる仕組みになっているのだ。
電気料金は前日と当日の朝に通知される。

 その結果、ピークの消費量は16%も節電された。
同じことを事業所にも進めたい。
といっても損する話ではない。

 今の家庭の電気料金は、使えば使うほど単価が上がるようになっているが、事業向けは逆だ。
使うほど安くなるようになっている。
これを家庭と同じように節電すればするほど得するように変えれば、事業所もまた簡単に半分に下げてしまうだろう。

 2011年は装置を変えていないのに22%も節電できた。
さらに装置の節電を進めたら、電気消費は半分にできるだろう。
 原発の発電量は全体の30%程度、半分に下がれば当然不要になる。

▼ 脱原発シナリオ2.発電

 ここで自然エネルギーの導入と言いたいところだが、その前にもっと安くて便利なものがある。
「未利用エネルギー」だ。
工場などの廃熱は、その70%が200℃前後の熱となっている。
私たちからすると高温だが、事業所では低温なのだ。
この熱から発電できる装置が相次いで作られている。

 ひとつはバイナリー発電。
別名「温泉発電」で、70℃以上の熱なら発電できる。

 もうひとつは「ダ・ビンチ」という会社が作っているロータリーエンジン発電だ。
こちらは50℃から発電できるという。
どちらも気化温度の低いアンモニアや代替フロンを使うことで、低い温度から発電するのだ。

 すると、今まで捨てていた廃熱が電気になる。
そのポテンシャルはものすごく、今の熱すぎて水を足している温泉熱だけで、日本全体の電気の6割を生み出せる。
それに工場の廃熱発電を加えたら、それだけで電気は足りてしまうことになるだろう。

 もちろん温泉熱も自然エネルギーだが、それ以外の自然エネルギーの出番がなくなってしまいそうだ。
それらはエネルギー自給のために進めていくのがいい。
 太陽光発電は自宅の電気を自給するためのものとして利用する。
日産の「リーフトゥホーム」のような仕組みでその電気で自動車を走らせ、貯めた電気で自宅の電気をまかなえる。

 もし屋根が狭ければ、熱効率や価格から言って太陽熱温水器の方がずっといい。
いまや20万円もしないのだから。
家庭内の熱利用はエネルギーの半分以上だ。
お湯に太陽温水器を、暖房にペレットストーブを使ったら、石油に頼らない暮らしができる。

▼もうひとつの未来

 それらを実現したら社会はどう変わるだろうか。
まず雇用が増える。
ドイツではいまや38万人の雇用を生み出している。
それはトヨタ自動車グループ全体の雇用者数325,905人を超えている。

 なにも就職できないからといって「就活自殺」なんて考えなくていい。
どこかにぶら下がって生きるのではなく、自分で仕事を作り出せばいいのだ。

 そしてこの日本もついに、あと3年で電力の自由化されることになった。
これまで悪の温床だった「総括原価方式」も廃止、「発送電の分離」も実現、家庭は携帯電話を選ぶみたいに電力会社を選ぶことができることになる。

 自然エネルギーになればもちろん地球温暖化は解決する。
原発は不要になり、しかも電気は安く自給できるようになる。
石油を奪い合わなくていいのだから、戦争すら必要ないものになっていく。

 こんな時代に生きている巡り会わせに感謝したいぐらいだ。
もうひとつの未来を選べる時代に生きているのだから。

 問題は、多くの人が「もうひとつの未来」という選択肢を知らないことだ。
もうひとつの未来を知った上で選択しよう。
 「原発がありかゼロか」というのは選択肢になっていない。どっちを選択してもらってもかまわない。
しかし一方しか提示しないのはアンフェアだ。
 私たちには大きく広がる未来もあるのだ。


(※ 川崎市職員労働組合様へ寄稿したものを、好意を得て転載しています。)

田中優さんコラムより「これからの生き方は?」

2012-10-17 19:33:32 | 原発問題
原発、放射能の問題は息の長い取り組みをしていかなければならないし、それが子どもたちを救う方法と信じている。
しかし、米国追従の日本政府の原発政策を見ていると、どこまで続くのかといやになる。

そんな時、メールに入ってくる田中優さんのメルマガに救われる。田中優「持続する志」
元気になります、田中優さんの一言。

田中優さんのメルマガから****************************

Q1. 3.11以降、意識して行い始めた事や、物事の捉え方などに変化はありましたか。

 食べ物ですね、特に外食のときは気にしています。
ただ25年前から脱原発の運動をしていますから、捉え方に変化はありません。
むしろ、このタイミングで知らせなければ聞いてもらえなくなってしまうから、必死に伝える努力をしていました。

 そして今気にしていることは、運動の息の長い継続性です。
チェルノブイリのときには一過性の問題意識になってしまいました。
今度こそ、ずっと続く問題意識にしていかなければなりません。

 そこで、運動によって得た成果を否定するのではなく、一歩ずつ確実な足場にして市民の自信にしていかなければならないと思います。

 不十分な政府の「脱原発シナリオ」でも、否定する前にここまでは獲得したという足場にすべきだと思います。
そこからさらに進展させるための足場に。
 市民みんなで提出したパブコメ、抗議行動が政府をして「脱原発」と言わしめました。

「本気でそう言ったのなら核燃サイクルは直ちに廃止しろ」

「地震の多い日本では、直ちに原発は止めなければ事故を防げない」

「現に北九州では電気料金をピークの時だけ10倍にすることで、ピークを下げられているじゃないか」

「今や太陽光発電の方が電気料金が安くなるのに、原発ゼロなら料金が倍になるって、やれるんならやってみろ。
みんな自給してしまうぞ」

と進めていければいいと思います。

 自分にとっては中途半端な案を「足場」として捉えるようになったのは、捉え方の変化かもしれません。


Q2. 被災地の復興、エネルギー問題など様々な課題を抱えていますが、これからの「生き方」はどうあるべきだと思いますか。

 これまでのように「どこかにぶら下がれば安心」という生き方、「寄らば会社の陰」という生き方が成立しなくなったと思います。
それでも希望は「安定的な就職ができること」になっていると感じます。

 「昨日と明日が同じになる時代」は終わってしまったのです。
そんな時代の中を生きていく自立心が必要になりました。

 幸い、技術はかつてよりはるかに進展しているおかげで、自給して生きられる可能性が高まってきました。
電気でも電気自動車でも。
農業でも林業でも、インターネットが情報流通を変えたので、最終商品を生産者が販売できるようになりつつあります。

 条件は整いつつあるのに追いついていないのが人々の意識です。

 自分で何もかもするのではなく、仲間でそれぞれの得意分野を生かして、ネットワークすることでそれぞれが生計を立てられるようになる可能性が生まれています。
これを生かしましょう。

 オールマイティーにならなくていい、それぞれが自分の好きなことを生かして生計を立てていく。
そんな生き方になっていくのがいいと思います。

 そのためには意識を変える必要があります。
子どもを優秀な学校に行かせて就職させるのではなく、その子の持つ可能性を最大限伸ばさせることが大事です。

**************************************

そうだ!!
その通り!!

と、元気になってきたでしょう。

第二次福島原発告訴 武藤類子さんからのメッセージ

2012-10-09 21:42:47 | 原発問題
亀戸で行われた福島原発告訴説明会。
大勢の人が集まった。
武藤類子さんから、あまりにも人命が軽んじられている福島の現状が語られましたが、福島だけの問題ではなく、私たちの問題です。



武藤類子さんからのメッセージ*****************

本年6月11日、1324人の福島県民は「福島原発事故の責任を問う」告訴を行いました。
事故により日常を奪われ、人権を踏みにじられた者たちが力を一つに合わせ、怒りの声をあげました。

現在2号機の放射線量の高い所は1時間当たり73シーベルトもあります。
7シーベルトの所では20分で死ぬという値の10倍です。
また4号機には1500本以上の使用済み核燃料が、危ない状態で放置されています。

原発事故の関連死はないと言われていますが、自殺者がいることは知られていません。

そして情報隠しによる被害は深刻です。
事故後、SPEEDIの情報を出さず、県は安全キャンペーンを行っていました。
そして、放射線リスク安全委員会は年間100ミリシーベルトまで大丈夫として、いわき市から講演会を開始したのです。
専門家の言うことだからと人々は信じて、子どもたちは給水車や食品の配給の列に親と長時間並び、無用の被ばくをしてしまいました。
放射線の基準値を年間20ミリシーベルトに上げてしまい、反対運動で何とか年間1ミリシーベルトをめざすところまではいったが、まだ高い基準値のままです。

事故直後、70万人分の安定ヨウ素剤は県庁の廊下にまであふれていましたが、自治体は県の指示により飲むことになっているので、そのままになっていました。
3/14に3号機の爆発し、3/15には10ミリシーベルトのブルームがきました。
三春町では自治体独自の判断で安定ヨウ素剤を配布し、対応しました。

(三春町の取り組みがNHKの番組に取り上げられていましたが、その時県職員は「だれの指示で配布しているか」「即刻回収しろ」と指示し、町の職員と押し問答をしています)

現在、川内村では20kmに3000人の作業員を配置し除染活動をしています。
帰村宣言を出して全戸除染をしました。

人家から20m以内の木を伐採し、表土5cmを剥ぎ、土を入れ替えましたが、それでも家の玄関では1.4マイクロシーベルト。
除染土を入れたフレコンは4マイクロシーベルトもあります。
大熊町に中間保管として搬入予定です。

3000人の除染作業員のうち70%が被災者で、使い捨ての薄いマスクと軍手、ゴム手袋を支給されるだけです。
なんと不条理なことでしょうか。

事故から1年たち終息宣言後、復興という名のもと、子どもたちの鼓笛隊パレード、幼児のマラソン、子ども祭りが行われました。
また、大人はラーメン祭り、ビール祭りです。

4月から学校では子どもたちは外で活動できる3時間ルールが解除されてしまいました。

プールサイドで1マイクロシーベルトだったらプールが使えるということだが、清掃しても線量の高い所があるため、なんと、ゴムマットの上に鉄板を敷き、その上にまたゴムマットを引いて人工芝を置くという状況でプール授業をしたとか。

また伊達市へ大阪の子どもたちを呼んで桃の食べ放題のイベントがあり、それは止めたけど、代わりに大学生が来てイベントが行われたということです。

今福島では原発事故の放射能被害は風化させられています。

IAEAが福島に常駐し、新聞報道の通り甲状腺検査に秘密会議がありました。

しかし、市民同士の分断させられ対立するのではなく、同じ方向に向かいやっていきたいと思います。

使用済み核燃料の問題、食物による放射能汚染は広がっています。
原発はウラン採掘から発電まで、被曝は避けられないエネルギーです。
私たちは原発事故をきっかけに、日本の国の在り方、原子力行政の在り方を、それぞれ自分の問題として取り組んでもらいたいと思います。