安倍首相が又“軽率”な発言をした(と思う)。
「テロリストたちを絶対に許さない。その罪を償わせる」と2月1日表明したが、そのニュースを聞いた時ずいぶん感情が先だった発言だと感じ、世界はどう受け止めるか少々不安に思った。
エジプトでの首相演説が、もしかして拘束された日本人が殺害される危険を拡げるかもしれないということへの配慮をしたうえでの発言だったのかが問題視されているが、今回の発言もまた国内外でどのように受け止められるのかに十分な配慮のもとに行われたのか心配だった。
案の定、エジプトでの演説が直後に訪問したイスラエルで言い直したと同じく、今回も「『罪を償わせる』ということは、彼らが行った残虐非道な行為に対して、法によって裁かれるべきと考える」と間もなく言い換えて、軽率な発言だったことを事実上認めることになった。
国会論戦でも、指摘に対して「質問はまるでISILを批判してはならなぬような印象だ。・・テロリストに屈することになる」とテロには屈しない一本やりの姿勢だ。
産経新聞などは、首相を擁護する立場に立った発信を続けているが、アメリカのニューヨークタイムズは、「安倍首相は日本の平和主義から逸脱し復讐を誓う」という見出しの記事で、「首相の復讐の誓いは、軍事関係者さえも驚かせた」「安倍首相は戦後の平和主義を捨てて、世界でより積極的な役割を日本に担わせようとしている」と述べた。ワシントンポストは識者の声として「日本の国家主義者らは人質事件を軍事力強化の口実に使うかもしれない」と伝えた。(しんぶん「赤旗」)
“日本の同盟国”・アメリカの有力なメディアもこのように受け止めていることをよくよく考えるべきだ。ましてやテロリスト集団は全く単純に解釈して日本を見るのではないのか。
紛争地域で難民救援などにあたっているボランティアが「『日本人である』ことで身を守ることができたがこれからは『日本人である』ことによって危険にさらされることになりそう」というようなことを語っていた。(テレビ朝日「報道ステーション」)
「テロに屈しない」と叫ぶだけが外交ではないだろう。首相が前のめりになればなるほど「国民は危険にさらされる」皮肉な現実を謙虚に受け止めて、落ち着いた物言いで「国民を守る義務」を果たしてほしい。
とはいっても首相の本音が「自衛隊による邦人救出ができる国づくり」のようだから、どうしてもそれが滲み出てくるのだろうが。
「テロリストたちを絶対に許さない。その罪を償わせる」と2月1日表明したが、そのニュースを聞いた時ずいぶん感情が先だった発言だと感じ、世界はどう受け止めるか少々不安に思った。
エジプトでの首相演説が、もしかして拘束された日本人が殺害される危険を拡げるかもしれないということへの配慮をしたうえでの発言だったのかが問題視されているが、今回の発言もまた国内外でどのように受け止められるのかに十分な配慮のもとに行われたのか心配だった。
案の定、エジプトでの演説が直後に訪問したイスラエルで言い直したと同じく、今回も「『罪を償わせる』ということは、彼らが行った残虐非道な行為に対して、法によって裁かれるべきと考える」と間もなく言い換えて、軽率な発言だったことを事実上認めることになった。
国会論戦でも、指摘に対して「質問はまるでISILを批判してはならなぬような印象だ。・・テロリストに屈することになる」とテロには屈しない一本やりの姿勢だ。
産経新聞などは、首相を擁護する立場に立った発信を続けているが、アメリカのニューヨークタイムズは、「安倍首相は日本の平和主義から逸脱し復讐を誓う」という見出しの記事で、「首相の復讐の誓いは、軍事関係者さえも驚かせた」「安倍首相は戦後の平和主義を捨てて、世界でより積極的な役割を日本に担わせようとしている」と述べた。ワシントンポストは識者の声として「日本の国家主義者らは人質事件を軍事力強化の口実に使うかもしれない」と伝えた。(しんぶん「赤旗」)
“日本の同盟国”・アメリカの有力なメディアもこのように受け止めていることをよくよく考えるべきだ。ましてやテロリスト集団は全く単純に解釈して日本を見るのではないのか。
紛争地域で難民救援などにあたっているボランティアが「『日本人である』ことで身を守ることができたがこれからは『日本人である』ことによって危険にさらされることになりそう」というようなことを語っていた。(テレビ朝日「報道ステーション」)
「テロに屈しない」と叫ぶだけが外交ではないだろう。首相が前のめりになればなるほど「国民は危険にさらされる」皮肉な現実を謙虚に受け止めて、落ち着いた物言いで「国民を守る義務」を果たしてほしい。
とはいっても首相の本音が「自衛隊による邦人救出ができる国づくり」のようだから、どうしてもそれが滲み出てくるのだろうが。