『ハリー・ポッターと魔法の歴史』展に行ってきました
夢中になって読んだ『ハリー・ポッター』シリーズの
背景にある史実や伝説について
大英図書館所蔵の資料が展示されるとのことで
予約をとって久し振りの遠出
J.K.ローリング女史の直筆原稿やメモに感嘆し
スケッチも上手なことに驚き
ホグワーツ内の簡略な地図を食い入るように眺め
ジム・ケイ氏の絵画に見入る一方
史料の数々が見ていて楽しい
ハリー・ポッターから始まって
歴史上の魔女や錬金術といった
悲劇や犯罪と紙一重の事実について
色々読んだりしたものですが
魔女の図としてよく見かけた
大鍋に雄鶏と蛇を入れる二人の魔女の絵
その図が刷り込まれた当時の本
そのものを見ることができたのは感激でした
薬草についての本やマンドラゴラ
天体を観測する美しい道具や
水晶に紅茶占いの手引書
物語で読んだ遠い出来事が目の前にある
不思議で楽しい展示でした
特に面白かったのは透明マントの展示
完璧な性能で、まったく見えませんでした
アジアから貸し出された資料もいくつか
特別心惹かれたのは
イギリスから遠く離れた東の島国
我等が日本で「製作」された
いかがわしい木乃伊
河童・人魚・小さな龍
継ぎ目もわからない見事な造りでした
『ハリー・ポッターと賢者の石』
日本で刊行されてすぐに手にしてから
夢中になって繰り返し読んで
映画化されたのは数年後のこと
それまでずっと
想像した世界に親しんでいたものですから
映画の情景には特段思い入れがないのです
テーマパークも所詮映画の再現なので
あまり心惹かれない
10歳にもならない子供の知識では到底足りず
実際にはありえないものだとしても
わたしが想像していたホグワーツ城の方が
ずっと素晴らしい
そう思ってしまうのです
同じくらいの年頃の男の子が
不思議で素晴らしい世界を冒険する
楽しくて少し怖い物語にわくわくし
11歳になったら梟が飛んでこないかと期待した
無邪気な少女だったのも今は昔
ファンタジーにしても暗い色合いのものを好み
ゴシック小説の血筋を愛して
ホラーやミステリーを読み耽る
今現在
そもそもの始まりは『ハリー・ポッター』だったのでは
と推測しています
古城に怪物に幽霊に地下室や墓地
ゴシック小説にお馴染みの舞台装置は揃ってますから
ふわふわのフラッフィーやバジリスク、アラゴグといった
怪物好きも当時からですね
もしかしたら怪獣映画の影響の方が先かもしれませんが
想像上の生き物への知識が急増したのは確か
ともかくも
わたしの趣味嗜好に大きな影響を与えた作品であることは確か
今もなお、楽しみ続けることができるのが嬉しいです