城壁の街で : At The Walled City Blog

カナダ・ケベックシティ在住、ラヴァル大学院生の生活雑記
Université Laval, Québec City

片頭痛のこと

2006-07-11 | 雑記
前回のMgという記事を直しただけなので、その記事を既に読んだ人は読まなくていいです。


最近、相次いで知っている人が糖尿病になった。一人は21歳の痩せ気味の若者なので、食いすぎで太っていることが全てではないようである(なんか、Ⅰ型、Ⅱ型とかいうらしいが)。

糖尿病(というか、多くの内科系、循環器系疾患)は一度なると完全には治らないもので、俗に言う不治の病という奴だ。 んで、21才での若さで不治の病を抱える・・・・ 本人は笑いながら「まぁ、しゃあねわな。ちゃんとケアしてたら死ぬことも無えし。だいじょぶ、だいじょぶ。つか、インシュリンを打ちだしてから、すっげっえ調子がいいんだよ、ハッハッハッ(英語で言っていたのを意訳しています)」と言っていたけれど、今後の生活が非常に面倒だろうと思う。自分だったら、結構本気で先の人生を悲観してしまうだろうなぁ。



さて、自分も糖尿病ほど深刻ではないが、面倒な慢性の疾病を持っている。

片頭痛である。

細かい説明は面倒なので省くけれど、これはかなり厄介な頭痛で、その辺りで、何も知らない奴が「あ、頭が痛い。片頭痛だ片頭痛!」なんて言っている偽の片頭痛とは違って、しゃれになっていない。

一度なると、あまりの痛さに立っていられないし、吐く。光にも音にも過敏になってしまうから、普通の場所にいられない。 とりあえず、暗くて静かな場所に行って寝るしかない。

そして、自分にとって一番の問題は、思考能力を完全に失うこと。脳内の血管に起こる異常だから、発作が起こっている最中の3-4時間は全く物が考えられないし(痛すぎて)、痛みが治まってからも約24時間は炎症が残っているためかずーっと頭がボーっとしている。なので、実質二日間は全く仕事(勉強)にならないのだ。まぁ、頭痛の頻度が週に2回とか、一度なると2日間は痛みが続くなんていう重症の人に比べれば自分の症状はまだ軽いほうだけれど、やっぱり痛いもんは痛いし、薬は常に持ち歩かないといけないしでかなり鬱陶しい。薬もびっくりするくらい高いし。


で、この片頭痛がケベックに来てから4回か5回発作が発生している。今までは2ヶ月に一回程度だったのに、こっちに来てから月に一回以上のペース。本格的に仕事にならない。そして、これだけ頻度が上がると、頭痛自体が起こす問題(痛みと、その後のボーっとする感じ)だけでなくて、「頭痛になるかも」という恐怖心までもが生活を蝕むことになる。「これ以上無理したら頭痛になるかもしれない」とか「今、発作が起こったらどうしよう」というような懸念から、積極的に物事を運ぶことが出来なくなってしまうのだ。


さて非常に問題の多い、片頭痛の原因だけれど、新しい土地に移ってきて、環境も、言語も何もかも変わってしまったストレスが一番大きいとは思う。が、実はもう一つ心当たりが無いわけではない。


ケベックに来てから、二年近く飲みつづけていたサプリメントをやめていたのだ。


片頭痛に効くといわれているサプリメントは色々ある
ビタミンB2(リボフラビン)、5HTP、CoQ10、マグネシウムなどなど。

基本的には「ミトコンドリアの代謝異常」が原因だといわれているので(だから母系遺伝している可能性が高いとおもう)、ミトコンドリア代謝系に関する物質が主で(ビタミンB2やらCoQ10はモロにそうだな)、あとはセロトニンの調整に関わるもの。

そのなかで、一番手軽そうだったのでビタミンB2をずっと飲んでいた。効果は結構あって、頭痛の頻度が下がっていたし、自分の脳の不安定さ(感覚を理解できる人は少ないと思いますが、視野が揺らいだり、欠けたり、変な光が入ったり、日によって考える速度が異様に違ったりします)が減っていた。だから、ずっと飲んでいたのだけれど、金がかかって仕方が無いのと、異様なほど黄色い尿を毎日見つづけることが嫌になったので、ケベック引越しを期に摂取を止めてみたのだ。が、どうもそれがいけなかったらしい。片頭痛の頻度が上がったのももちろんだけれど、自分の脳が常に不安定な状態になっていた自覚が非常に強くあった。

なので、とりあえず昨日からビタミンB2の摂取を再開しています。 あと、もう一つマグネシウムの摂取も開始してみました。

でもこれ、量が量だから結構金がかかるんだよなぁ・・・・・・・・・・






頭痛の詳細な情報に興味がある人は、以下のサイトを参照してください。
名前は馬鹿みたいですが、内容は非常に濃いです。

頭痛大学

あと、片頭痛発作がどれだけ鬱陶しいかは、芥川龍之介の中篇「歯車」を読むと良くわかります。 閃輝暗点と呼ばれる前兆症状から、頭痛発作に至るまでの過程が完璧に描写されています。罹患者じゃないと絶対に書けない「苛立ち」というか「恐怖心」の描写が読んでいるとつらいくらいです。

精神を病み、かつ頭痛の恐怖にも苛まれる・・・・ もう死ぬしかなかっただろうなと同情してしまいます。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
閃輝暗点って (totoroimo)
2006-07-11 04:04:51
言うんや… 知らんかった。

これ、私もなる~ なんか気持ち悪くなってきて、

手とかしびれたみたいになるんやけど…

私の場合は年に1,2度の頻度だしそれほどひどくもないけど…



お大事に。
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Unknown (H.K.M.)
2006-07-11 08:31:54
なるんかいな!



しかも、手もしびれるかぁ。僕はImitrexという片頭痛の薬を飲むと、痺れるような、感覚がなくなるような具合になるわ。



でもまぁ、年に1、2度なら寝るだけで大丈夫でしょう。
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