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◆企業法務 公益通報者保護法

2006年04月12日 19時08分02秒 | 企業法務学習日記
平成18年4月1日,公益通報者保護法が施行されました。公益通報者保護法とは,労働者や公務員が公益通報をしたことにより解雇等の不利益を受けないようにするとともに,公益通報に対して事業者や行政機関が適切な措置をとることを要求することで公益通報者の保護を図り,それにより事業者や行政機関の法令違反行為の予防を目的とする法律です。

公益通報者保護法が施行されたことにより,企業は,従来以上にコンプライアンスのための対策を図る必要が出てきました。内部の不正を告発することに対する明確なインセンティブがこの法律により生まれることとなったからです。

1 公益通報をした労働者等の保護

公益通報者保護法により,公益通報者に対してした解雇・派遣契約解除は無効とされ,また,降格・減給・配置転換等不利益な行為が禁止されています。従って,企業がそのような行為をした場合,解雇等は当然に無効とされると同時に不法行為として損害賠償請求の対象となり得ます。

2 公益通報に対して行うべき企業の措置

企業等は,公益通報者から公益通報をされた場合,通報事実の有無を調査し,通報事実がないと認めるときはその旨を,通報事実があると認めるときはその中止その他是正措置を行った旨を通報者に対して遅滞なく通知する必要があります。

3 詳細情報についてのリンク

【公益通報者保護制度ウェブサイト】
【公益通報者保護法】
【公益通報者保護法別表第八号の法律を定める政令】



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