夕陽丘

時事問題とロースクールの日常など

◆書評:前田雅英 刑法総論講義 第4版

2006年03月24日 20時41分04秒 | 企業法務学習日記
ついに前田先生の総論4版がでましたねえ。

前田か大谷か,はたまた大塚か,いやいや山口だ,などと議論していたことがちょっと懐かしい今日この頃であります。

裁判規範としての解釈論を第一とする実質的刑法学といえば前田先生以外にはいないわけです。先生の講義は生では何回かしか聞いたことがなかったけれど,講義の仕方も含めてとても感銘を受けたことをよく覚えています。

いや、まだ買っていないので早速買いに行きます。

刑法総論講義

東京大学出版会

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◆4月8日追記

総論4版読了。全体の論旨はもちろん変化していないが,細かい点に相当の変化が見られた。1つは,3版までは意図的に(と思う)明確な記述を避けていたとも思える箇所について,前田先生の理論を明確化されている点。いま1つは,行間に隠されていたものや初学者が理解しにくい箇所が明示的に記述され,一回読んだだけでも全体を正確に理解できるようになっている。

こうした変化は,やはり法科大学院教育を視野に入れたものだろうか。


◆状況の変化

2006年03月23日 21時55分46秒 | 新司法試験日記
今日は突然の状況の変化に戸惑った一日だった。

この変化が何を意味するのか,事実関係がはっきりするまでうかつな動きはできないと思い,ディフェンシブな対応に終始してしまう。

そのことが良いか悪いか判断できないが,変化にすぐに乗っかるよりは妥当でしょう。きっと。おそらく。

で,夜。変化の原因と考えられる唯一の可能性を確かめるべく調査。案の定,そういうことだった。やはりねえ。


◆政治家の資質&山本一太参議院議員

2006年03月20日 22時40分12秒 | 新司法試験日記
最近,政治家の資質についてよく考える。もちろん,政治家とはこうあるべきだ,といった「政治家の条件」を云々しても意味はない。しかし,そうはいっても多額の税金を使い,私たちの代表として日本の将来を託すのだから,最低限備えていて欲しい資質というのは考える意味があると思う。

最も備えていて欲しい資質は,何かをするために政治家として活動しているということ。つまりは志だ。願わくば,日本を良くしたいという漠然とした志ではなく,より具体的な,リアルな目的を掲げられる程度の志を持っていて欲しい。

こう思うのは,単なる職業としての政治家が多いように思うからだ。

特段の政治的目標を持たないが支持する組織が出来上がっていて安易に当選する二世・三世の政治家。

市議・県議として長年政治を業として地元の支持を固め,最後の上がりとして国政に出てくる地方の実力者。

そんな政治家が与野党問わずかなり存在するように思う。そういう政治家は全国民の代表として国政を運営する資格があるのかな,などとつい考えてしまう。

もちろん,二世・三世だから,県議出身だから悪いと思っているわけではない。政治家として信頼できる二世政治家や県議出身の政治家も多くいる。

例えば,テレビでおなじみの山本一太参議院議員。

参議院議員だった父の死去を受けての政界入りだが,日本全体にとり何をなすべきかを自分の言葉で明確に語る。地位に恋々とすることがないように見えるし,そもそも政治家を業として考えていないと思える。

どんなに清廉で人格的に優れた人物であっても,長く公職にあると腐敗する可能性が出てくる。権力の魔力といってしまえばそれまでだが,その魔力に打ち勝つ素養がない政治家にはできれば退場して欲しいと思ったりする。

公職は一期,長くても三期というのが一般論としては妥当な期限だろう。志すものを実現したら,次に譲る。そういう気概を政治家は持っていて欲しい。

そういえば,この間,議員会館から党本部へ歩いていた山本一太議員と議員会館近くですれ違った。大した距離でもなく,雨も降っていないのに黒塗りの高級車で移動する国会議員の先生方が多い中,一太先生みたいな政治家はやはりポイントが高いと思う。



◆母校訪問

2006年03月19日 20時03分06秒 | 新司法試験日記
昨日,久しぶりに母校の大学を訪ねた。さすがに土曜日ということもあり,ほとんどの先生方はいらっしゃらなかったが,それでも4人の先生と個別にお話しする時間を得ることができた。

お世話になっていたある先生とは,懐かしさも手伝って様々な話をし,最近の研究論文を頂く事ができた。

ある先生からは,法科大学院の現状について教えていただいた。開校初年度の盛り上がりも収束し,大学にとっても学生にとってもなかなかにシビアな現実が出てきているようだ。

当初の法科大学院構想から二転三転,現在の制度も見切り発車の部分がかなりあることが露わになってきたということだろうか。

まあ,当初からいわれてきたことではあったけれど。

◆見える化

2006年03月17日 23時42分19秒 | 企業法務学習日記
何週間か前の号だったと思うが,週刊東洋経済で「見える化」の特集をしていた。

巷で大流行のトヨタ式知的整理術「見える化」。要するに,客観化・可視化・全体構造把握をワンパッケージでやるということと理解しているが,それが超勝ち組企業トヨタにおいて試行錯誤の上実践されている手法であるところに最大の価値があるのだと思う。

記事の中でとくに興味を引かれたのが,トヨタ式A3文書というもの。問題の所在から解決策までをA3用紙一枚に集約するという文書作成法なのだが,問題の全体構造を一気に把握できる点に「見える化」の思想が見て取れる。



◆すし匠まさ

2006年03月10日 23時19分30秒 | 新司法試験日記
先日,西麻布にある「すし匠まさ」にて食事をした。四谷にある知る人ぞ知る名店「すし匠」で修行をした岡正勝氏が昨年10月にオープンした店だ。

カウンター7席オンリーの小さな店であるうえ,味も雰囲気も抜群ということで予約がなかなか取りにくいと評判の店。当初は土曜日に行く予定でいたが,案の定予約が取れず,日曜日の開店直後に何とか予約を確保した。

基本的にコースで1万5千円からという感じで,貧乏人としては,おいそれとは行けない店なのだが,一部でとても評判の店,チャレンジしてみた。

…つまみと握り,すべてが旨い。

満足。

30種から40種くらいが出されたが,一つ一つ,簡単に解説してくれた。別に自慢するでもなく,義務的にするでもなく。素材の良さ,腕の巧みさを通して味わうだけではなく,脳を刺激して知的にも味わえた。


◆草津ちょいなエアーカップ

2006年03月05日 18時15分36秒 | 新司法試験日記
さっきニュースで今日行われた「草津ちょいなエアーカップ」というイベントが紹介されていた。

草津スノーボード倶楽部というところが主催しているイベントで,面白いのが仮装部門があるところ。

とにかく目立てばよいらしく,レイザーラモンHGの格好をして滑ってジャンプしてる人がいたりする。

最近はスキー人口の減少が地域経済を冷え込ませているといわれているが,こういうイベントの存在を目にすると,消費者に提供する内容を大胆に変化させれば,スキー人口は増加に転じるんじゃないかなどと思ってしまう。

バブルの頃は,毎年道具やウエアーを買い換えたり,豪華なホテルに泊まったりするのがステータスで,そうでなくても,冬にスキーをすること自体が当たり前の年中行事になっていた。

でもバブルは崩壊,他人と違う自分の発見という個性・嗜好の多様化,生活のダウンサイズで高い金を払ってスキー場へ行く人は減って来た。

確かにスキーは高い。スキーだけをするにしては高い。

だったら,付加価値を加えて提供すれば,高いという印象は薄れるかも,などと考えてしまう。