
18キップの最後の旅は、名古屋市博物館に行くことにしました。
ここで古書市をやっているということで、私は中にも入って見たかったけれど、それはやめておいて、古書市だけをのぞきました。

外観はこんな感じで、なかなか立派でした。もう少し時間があれば、中にも入ったのに、ゆとりがありませんでしたね。残念です。

中では、知多の海、ということで、海の歴史・文化などの展示があったそうです。でも、諦めました。たぶん、写真も撮れなかっただろうし、野次馬の私としては、それが残念でした。
さて、古本市では、300円の浮世絵とか、500円の古い地図とか、欲しいものが見つかりましたが、それらには手を出しませんでした。もう少し研究と、それらをまとめる何かが必要です。せっかく買い込んでも、ただの未整理資料になってしまう。それは避けたかったんです。
そして、ただ一冊。
宮本輝編「魂がふるえるとき 心に残る物語 日本文学秀作選」(2004 文春文庫)が180円でした。さあ、ちゃんと読むかなあ。私の心がふるえるのか、あまり自信はないですね。ボンクラの私にはわからないことの方が多いかも……。
とにかく、読もうと思います。電車賃使って、わざわざ名古屋まで出てきたんですから。

博物館前の古書店二軒も寄ってみましたが、もうなかなか見つけることができなかった。十分時間を使ってたので、気力がなかったんでしょう。とりあえず、本の世界は広大です。そのほんの一部しか知らない私は、それだけですべてを知っている気になっているけれど、あらためて自分の知らない、いろいろな世界があれこれあるのを知ります。
でも、あえて自分の世界を広げることはできないから、ただぼんやり見て、刺激にするくらいでした。

帰りは、名古屋駅の三省堂本店で、気になっていた梨木果歩さんの「丹生都比売(におつひめ)」(2014 新潮社)の単行本を買いました。珍しいことです。帰りの電車で、なんと半分くらい読みました。立ってても読めるくらい、吸引力がすごいです。私は、こういうのが好きなんですね。なんだ、そういうことか……。
また、ちゃんと書きます。とにかく、半分だけなのにおもしろい。「魂ふるえる」本はどうなることか……。