
今、あれこれ手を出し過ぎて、なかなか本一冊を読み切るということがないのですが、やっと半分まで来た本があります。
三重県から国道166号線を西に走り、高見山トンネルを抜けると、東吉野村というところがあります。何が有名って、温泉としだれ桜と、それくらいかな。それで、関西からそちらに移住した若い夫婦の方がいて、そんな山奥で私設図書館を開いたそうです。
これからどんなふうにお二人や、まわりの人たちが新たな世界を作っていくのかわからないですけど、二人をバックアップする先生で、内田樹さんという方がおられて、その方との対談が入ってたり、他の人との話し合いがあったり、山奥でどんなコミュニテイ、どんな人間関係が作っていけるか、そういうのの紹介の本があるんです。
「彼岸の図書館 ぼくたちの「移住」のかたち」(青木真兵・海青子)夕書房 2019 という本です。前半しか読んでないけど、内田先生が、これからの社会はどうなるか、地方というのはどうなるのかを話しておられる。そこに青木さんはあれこれからんでいく対談のところがあって、こんなふうに話しておられた。

資源配分は、弱者から優先的に配分していかないと、流動性がなくなって社会はもたない。そういう危機感が、今イギリスでもフランスでも強くなっているんだ。イギリスのジェレミー・コービンの労働党も、アメリカ民主党のサンダース派も、スペインのポデモスも、新自由主義的な「選択と集中」に反対して、できるだけ多くの労働者に再配分することを求めている。
今の世の中の流れではいけないと言っている人たちがいるのは知ってます。ここ何年か、いや十年くらいか、とにかく持っている人たちの力を出させ、企業を世界に展開させ、その余沢を人々にふるまうけれども、富は持っている人たちに集中し、持たない人、非正規の人、持たない人はどんどん貧しくなる。それらは基本は自己責任、というカタチですね。もう聞き飽きたけど、そういう流れでずっと来ていました(これが新自由主義というんでしょうか、最大限の企業の力を出させる。落ちこぼれたものたちは適当に保護する。けれども、基本は自己責任で、個々の企業家を存分にやらせる、という形ですね! ボクは落ちこぼれ者です!)。
日本では、七年ほど前にAさんが政権を奪い、その流れで突き進み、財界・企業の力で下々もたくさん給料がもらえて、お金も動いて、物価も上がるし、経済が好転するという話がありました。
でも、それは、低賃金で働き、簡単に首を切られる人たちや外国人労働者たちを踏みにじって、仮想の経済発展だったのかもしれません。
大半の人が貧しくて、生活が不安定で、やがてはいなくなる年金生活者への支給を減らし、この人たちがはやくいなくなって欲しいし、この人たちはお金さえ消費すればいいという考えで、国の中にいさせてもいい、そういう方針でやってたんでしょうね。
でも、若い人や、搾取され低賃金で働く人たちをたくさん養い、しかも、この人たちの仕事は何年かしたら、すべて機械がやってくれるとしたら、この人たちの行くところはないのです。機械やAIはどんどん進んでいるから、やがては人間が労働の場から必要なくなる時代がやがてくるのかもしれないのです。
だったら、どうしたらいいの?
皮肉な話だけれど、社会民主主義的な方向に舵を切らなくては市場経済そのものが立ちゆかないことがだんだんわかってきた。
利益を個々に追求するのが目的の企業というものをなくす。物事を運営するいろんな組織を共有化する。すべてを平等に分配し、グータラなヤツも、勤勉な人も、クリエイティブな人も、みんな同格にして、社会を回していく。いろんな社会的な資産を公有のものにし、すべての人々が最低限の生活できていくようにしていく、という考え方でした。
だつたら、みんなサボるし、やる気ないし、社会は停滞するし、お金持ちはいなくなるだろうけど、公務員の汚職が広がり、政治も停滞し、独裁者も出たり、いろいろな問題が起こるじゃないですか!
でも、労働そのものに人間が必要がなくなる社会が、あと30年後までに来たら、どうなるんだろう。人間は何もしないで、ロボットにゴハンを食べさせてもらうようになるのか? それこそ、未来都市にあるように小さな空間でバーチャルなものを見て、大したこともしないけど、とりあえず生活しているようになるんだろうか。
未来が見えないね。このまま格差を広げ、奴隷ではないけど、まったくすることがない、お金もない、仕事もない、でも死なないでボンヤリ小さな画面を見て暮らす人たちばかりが、都市でブラブラする未来が来るんだろうか。
★ 酔っぱらってるので、ここらで止めといて、明日書き直します。続きも書きます。また、酔ってるかもしれないけど……。

ということで、何日か過ぎました。これからの未来、私には先が見えません。とりあえず、自分の世界で完結できる、自分の食うものだけでも確保できる、そんな生活をしてみたいけど、それはどうなるのか、先が見通せません。
本はなかなか読み切れません。そして、浮気っぽいので、つい他の本に手を出してしまいます。どうして一つに集中できないかなぁ。情けないです。根性もないです。努力も足りない。でも、ボチボチ読んでいきます!