準備

日本への帰国の日程が決定しました！
９月２９日～１０月２３日まで。最後の４日は京都に滞在します。
飛行機のチケットも取れたし（今回は８００ユーロでちょっと高かったけど）よかったよかった

そうなると、にわかにウキウキしてきます。
嬉しい、何しよう。何食べよう。何買おう
１日１度は日本のことを思い、楽しいことばかり想像して身悶えするワタシ。
でも、その楽しい空想中にいつも同じ問題に突き当たり、ハッとする。


・・・・お金、ない・・・・

そう。日本で働いて全お給料が自分の小遣いだったバブル期ははじけ飛び、
今や日々の暮らしにも困る超貧乏学生。
だって、昨日なんてオペラの授業の後の電車でお腹がすき、一緒だったリーに
パンと水わけてもらったんだよ！？
パンと水って！！
御馳走様でした。リー様


・・というわけで、日本に緊急電話しました。

「お母さん、ワタシ日本に帰っても家から出ない・・。お金ないか
　ら。。ウウゥ」
「大丈夫よ。日本でのお金の心配はせんでいいけー、早く帰ってきなさい。」

・・・・・・


その事をフロに伝えると、超不安そうな顔になって
「・・・僕は・・・？」

あ、忘れてた。もう１人の貧乏学生の事。
まぁ、大丈夫なんじゃん？
そんな継子いじめみたいな事しないよ。

さ、これで心配もなくなったし、思う存分楽しい空想にひたろう
ウッシッシ

フロもお金の心配が少し軽減されたので何か調子に乗ってきたらしく、いそいそと
洋服の準備を始めた。（イヤイヤ、それはまだ早いだろう・・）

「ね、スーツいるよね。挨拶とかするもんね」

ま、どっちでも。お好きなように・・・・・って、ネクタイ全部持っていくの！？
イランッッ。そんなにイランよ、フロキチ

どんな状況を考えているのか、アホほど着るモノを持っていこうとするフロを押し
とどめながら、フロに持たせる（ワタシの）荷物リストを早く作らなければ、と
焦るキョンなのです

朝

意外にも朝はきょんがフロより先に目覚めます。
大体目が覚めた瞬間は、静かーにお行儀良く寝ているフロの上にのし掛かっているワタシ。
確実に身体の３分の２くらいはかぶさってるのに、フロちゃんは特に苦しそうな様子もない。
もちろん領域としてはフロの陣地なので、
（またはみ出てしまった・・・）
とボケーッと考えながら、フロを踏みつけつつヨロヨロとお風呂に向かう。
（ちなみにフロは自分の陣地を絶対出ません。）

それにしても、毎朝自分の上で誰かが目覚め（ワタシか。）、更に踏まれながら移動されるフロ。
結構な衝撃を受けてるハズなのに、ヒヨコのような寝顔を崩さず、スピースピーと眠り続けてる。

ワタシも、わざとやってるわけではないけど、以前一応
「迷惑？」
と聞いてみた時は
「大丈夫。好きなように寝ていいよ」
と言われたので、それ以後全く気にしてなかったんだけど・・・。


昨晩、またもや自分の陣地を軽く飛び越え、フロの上に乗っかかりそうになっていたその時、

「大変すみませんが、僕の寝る場所を少し空けてもらえませんか？」

と目を閉じたままバカ丁寧なドイツ語で訴えてきた。
ワタシも寝ぼけ気味ながら

「うん、わかった。なんか寒いから。（？）」

返事の意味はわからんなりにも、なんとか答え、自分の陣地にイモムシのようにモソモソ戻った。
そう、戻った・・・なのに！

「お願いですから、自分の場所に行ってもらえませんか？（行っとるわい！！）
　僕はゆっくり寝たいんです。・・・ムニャムニャ・・キョンはいじわるです
　ねぇ・・（←これは日本語！！）」

オイコラ、最後に何言った！？
はっきり聞こえたぞ。日本語だったし！！

イモムシ・キョンははっきり目を覚まし、
「コイツ実は起きてるんじゃないか疑惑」で足の裏をくすぐった。
そして蹴り飛ばされた

・・・・ムゥゥゥゥゥ！！！！

スピースピー（←ヒヨコ・フロキチ）

・・・すっごい腹立ちながら無理矢理寝た。自分の陣地で！！

で、朝その話を早速すると、全く覚えてないフロキチ。
覚えてないのでそれ以上の追求も出来ず、さわやかにお風呂に向かうフロを
見つめながら（睨みながら？）、本当は迷惑なのかなぁ・・とフロの心の叫びに
触れてしまったような気がした、８月の朝。曇り。

帰宅

演奏旅行から帰ってきました。
夕方６時にはハンブルクに到着出来るのかと思ってたのに、実際たどり着いたのは
夜９時過ぎ。
たった２日間なのに、もうヘトヘト
観光（街とか有名な図書館とか）も、もうどうでも良くなって、とにかくゆっくり
休憩したい私達。
もしくは早くハンブルクに帰りたい。
更に、切れ目なく出てくる食事に、もれなく食いついてしまい、
お腹は常にはち切れんばかりで苦しい。（←完全に自分の責任）

旅行中、予想通りフロちゃんからはメール、電話とひっきりなし。
何度も言いますが２日です。たった。
密にコンタクトをとり続け、旅の様子もその都度報告してたから（写真付きで）
帰ってからはもう話すことなどないだろう、と思ってたのに、、、、。

荷物を運びに迎えに来たフロちゃんからは質問の嵐。
途中までは他のみんなと同じ電車に乗ってたので我慢してたらしいんだけど
２人になってからは、シツコイしつこい。

うんうん、そんなにきょんの事が好きなのね。
何でも知りたいのね。
それなら仕方ない、満足させてあげましょう
聞いてごらん。コンサートのこととか知りたいんでしょ？


「夜はみんなで寝たって言ってたけど、男の子も一緒だったの？」
・・・？ううん、女子だけだよ。

「さっき、オガタン（一緒に演奏旅行に行った男子です）のこと悪い男って言った
　けど、２人で何かしたの？」
・・・いや、意地悪とかイタズラされただけ。見りゃぁワカルじゃん。。

「昨日の夜、１回電話でなかった時は何をしてたの？誰と一緒だったの？」
・・・・・・・・・・・・

・・・・何を疑っている、フロキチよ。


ほんで、フロのこの２日間を聞いてみると
「今日はミラ（フロの仲良しの超可愛いドイツ人の女の子）と会ってたよ。」

・・（ピクッ）ふーん。どこで？

「え？ミラの家だよ。ミラも１人で退屈してたから」

・・・アナタ、普通ですね
疑いようがないですね。今日も。
（でも本人は焼き餅やいて欲しくて、ムズムズしながらワタシの反応待ってる）

これでワタシが疑ったりとか、怒ったりするとすっごい喜ぶのでこれ以上は
聞かない。（注：喜ばせたい時はあえて疑うフリをする）


あーーーーー、ネムッ
大した反応のないワタシにちょっとガッカリしているフロを無視して早速ベットへ。

さ、寝ようぜ。（←もう話す気なし）

・・・・（←なんか消化不良らしい）
フロの淋しそうな背中を見つつ、気持ちよく眠りにつきました。

みんな、お疲れ様

お留守番

明日から２日間、演奏旅行でハンブルクを離れます。
たった２日間、一泊しかしないのでなんて事はないんだけど、予想通り何ともある人が約一名。
頼むぜ、フロちゃん。そんなに不安にならないで。

「朝は何時に出て行っちゃうの？」
から始まり

「一緒に行くのは誰なの？」
学校の人たちと先生。

「僕の知らない人もいるの？」
いるよ。中国人とか韓国人とか。

「男もいるの？」
いますとも。心配ないけど。

「何かあった時のために宿泊先の住所を！」
・・・何があるっていうの？

ねぇ、落ち着いて。外国に行くんじゃないから。
車で二時間半の超近場だから。
フロは本当にバカチンですね。（コレを日本語で言ったら理解されてしまった・・・！）

そうは言ってもワタシはフロとは別の意味でフロが心配。

ご飯食べれるのかなぁ。
朝起きれるのかなぁ。
一人で淋しくて泣いちゃわないかなぁ。（←泣かないにしても落ち込む位は余裕であり得る）

聞いてみると、
「子供扱いしないでよ！」
とイッチョマエにプンプンしてる。
「・・・でも、淋しいのは我慢できない気がする・・。」

フッ。
ま、そんなこと言ってても、実際は意外に、久しぶりに一人になって満喫しちゃうんだろう。
そういうヤツだ、オマエは。

実は今度の水曜日にもきょんは演奏旅行で出かけるんだけど、それには
フロちゃん、同行します。
仕事の休みも勝手に変更し（いいの！？）、カメラの準備も万端でスタンバイ。
なので、この週末は我慢。（誰も連れて行ってやるなんて言ってないけど・・）

前回の学校の演奏会にもフロキチ同行してるから、もう慣れたモノで
「今回は誰がどの曲歌うの？誰の写真撮ろうか？」
など、すっかりマネージャー気分。
そしてワタシがプログ書いてる今も、明日のワタシのドレスに全神経を集中させてアイロン中の
敏腕マネージャー・フロキチ。

「下着もドレス用のにしなきゃね！」

・・・うん。そうね。
でも、そういうのはもう言わなくていいのよ？
自分で考えてるから。


さてさて、明日から二日間、フロちゃん何して過ごすんだろうか。
フロのママでは断じてないのに、子供を置いて出かけるママの気持ちが
ちょっと分かるような気がして、気分が悪い・・・が、やっぱり心配なのです。。

戦い

先日、フロがお弁当のパンを忘れ、ワタシが届けに行ったにもかかわらずフロが
受け取らなかった日のこと。
プリプリしながらプログを書いていたワタシでしたが、その日のミーティングに
ついて作戦を練りながら、完全戦闘態勢でフロの帰宅を待ってました。

その日に限っていつもの時間より遅く帰った来たフロ。
心なしか眉毛が八の字に下がり気味。


・・・・勝てる！！

今日のミーティングの議題
「何故フロはきょんの愛（だからパンだって。。）を受け取らなかったのか？」
について圧倒的勝利を確信したワタシ。
実は仕事場でぐずって、パンを無理矢理置いていこうと、ちょっと迷惑なことも
していたので引け目もあったの。

そして気持ちを引き締めプリプリ怒り直す。（すぐ怒りを忘れてしまうのです・・）
すると眉毛八の字フロがおもむろに背中の後ろから取り出したモノは・・・

薔薇！！それもピンク！！

ズルッッ。キタナッッ。
またもや花作戦
これはフロの必殺技で、謝らないといけないかなぁ、怒ってるだろうなぁ、と感じた時には必ず花を準備する。
身を守る本能のようなモノか・・・・？

くそぅ。負けるもんか。

「何、ソレ？」（出来るだけ冷たく）
「今日、きょんがわざわざ来てくれたのに、ごめんね。受け取れなかったけど、
　来てくれた事がすごく嬉しかったから、その後も仕事頑張れたよ。ありがとう。　感謝してるよ」


・・・・負け？

そうらしい。
じゃぁ、ご飯食べようか・・・。
今日は、イモとウインナーとブドウサラダですよ。
ほんで、マフィンも焼いてますよ。

ああ、ハイハイ。薔薇も一本飾るのね。
ほんで写真も撮るんか！？自分で！？
そうね、勝った人は何でもしていいもんね。。。


・・ということでフロが自分で撮影した、薔薇入り勝利記念食卓を載せます。
なんか敗北記念みたいで悔しいけど・・・・