三芳野神社の参道には、すでにイチョウの葉が落ちていた。

木を見上げると、それほど黄葉が濃いようには見えない。

しかし、地面には一面に落葉が散り敷いていた。

木の下から見上げると、陽に透けた葉はまぶしいほどに輝いていた。

参道の奥にも葉が落ち、踏まずに通ることはむずかしい。

参道の脇に白い説明板がある。
中途半端な場所で、うっかりすると見逃してしまいそうである。

この写真は、少し前に撮ったので周囲の雰囲気は多少違う。
三芳野神社
(市指定・史跡)
三芳野神社は、平安時代の初期に成立し
たと伝えられ、川越城内の天神曲輪に建て
られている。この為、「お城の天神さま」と
して親しまれている。この天神さまにお参(まい)
りするには、川越城の南大手門より入り、
田郭門をとおり、富士見櫓を左に見、さ
らに天神門をくぐり、東に向う小道を進み、
三芳野神社に直進する道をとおってお参り
していた。
この細い参道が、童唄「通りゃんせ」の
歌詞の発生地のであるといわれ、現在でも
静かな環境を保持しており、伝説の豊かな地
である。
なお、参道は、江戸時代より若干変化し
ている。
平成十一年三月
川越市教育委員会
城内の地図がないと分かりにくいが、南大手門、田郭門跡には石碑が建てられている。
境内の端には、「わらべ唄発祥の所」と深く刻まれた石碑がある。
その大きな文字の右には、「ここはどこの細道ぢゃ 天神さまのほそみちぢゃ」と彫られている。

「通りゃんせ」の発祥については所説あるが、この石碑は誇らしげに、ここがそうだと主張している。
→通りゃんせ