会計業界戦線 異常アリ

インターネットの登場によって、顧客の流動化が進む会計業界。このブログでは、会計業界の変化を綴っていければと思います。

デイトレーダー「運命の4分間」/10

2009-05-21 15:37:27 | 世界事情
引き続き、COURRIER JAPONから。


乱高下する市場で売り抜けろ!
デイトレーダー「運命の4分間」10

“普通”の投資家なら、混乱する市場から逃げ出してもおかしくはない。恥ずかしくもない。だが、ミルマンは違う。「波に乗る」ほど、痛快なことはないのだ。/FROM ニューヨーク・マガジン


部屋の誰も午前の反転を予想していなかった。

これからさらに続伸するのかどうか誰にもわからない。だが、モメンタムが浸透し始めた感触はある。そう、まさに今この瞬間にも。部屋の中でもそれを感じることができる。

ひとりずつ、トレーダーたちは市場が上向きつつあることに気が付き始める。もっと安値の時に買っておかなかったことを悔やんでいる。市場が上伸するなか、彼らは大量に売るべく、ほかの安い銘柄を探す。上昇気流に乗りたいのだ。

「反転こそ市場で最も強力な動きだ。特に僕らのようなトレーダーにとってはね」

ミルマンがそう解説してくれる。

「下落傾向があったと思うと、一気にすべての銘柄が上げ始める。そうなると、目を閉じてどの株を選んでも、上伸するとわかる」

長い一日の終わりが近づき、市場ニュースのレポートも、反転の確かな理由を探ろうとしているようだ。一人のトレーダーがAP通信に対して説明をしている。

「単なる群衆心理です。市場が上げ始めたときは、誰もボートに乗り遅れたくなんかないですから」

青色のローソク足は今やどんどん上昇している。

「うわ、すごい勢いで伸びている」と、ミルマン。「ムカツクほどにね」

彼は言葉も呼吸も速くなり、全身が緊張している。市場はさらなる上げに備え、態勢を整えているが、それは彼も同じだ。市場が上げ始める。彼はキーボードをたたき、数秒のうちに数千ドルの利益を確定した。下げ始める前に売り終えた彼は、思わず安堵のため息を漏らす。

「今のはお見事だったけど、かなりリスキーだった」

イスに深く座りなおして、気持ちを引き締める。今の勝ちで顔を紅潮させたミルマンは別のトレードの用意を整える。

「ムチャはしない、って。本当に。ムチャは、ね」

彼はそう言って、体を前後にゆする。


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