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地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

マルチン・ベハイムの地球儀

2008-04-08 12:37:22 | Weblog
マルチン・ベハイム(1459?~1507)はコロンブスのアメリカ大陸発見と同じ年の1492年に地球儀を作成しました。
現存する最古の地球儀です。(ニュールンベルク国民博物館 蔵)

主に、プトレマイオスの世界地図とマルコ・ポーロの「東方見聞録」を参考にして作られたそうです。

2世紀にプトレマイオスが天動説を唱えて以来、コペルニクスの地動説が登場する16世紀まで、この天動説が支持されていて、カトリック教会も公認していた世界観です。
太陽も星も、静止した地球の周りを廻っているとされていました。
だから、空を飛んでいる鳥達も地球から取り残されることはないと理解されていたとか・・・

大航海時代の到来と共に、プトレマイオスの地理の本も広まり、地球が丸いことが常識化するにつれ、地球儀が作られるようになりました。

ベハイムの地球儀は直径50cmの金属製で、書き込まれた地名は1100カ所以上もあります。そして、赤道や黄道、南北回帰線、北極圏や南極圏も記されているそうです。
既にアフリカは大陸として、ほぼ正しい形で描かれています。
ただ、一番知りたい、この写真の裏側の画像=太平洋もオーストラリアも北アメリカもない地球儀の写真が見たいですね。
アジアは経度で50度ほど東に広がってズレていたそうです。
マルコ・ポーロの「東方見聞録」によって伝えられた中国(カタイ)や日本(チパング)も、想像のみで描かれたためか、アジアはアメリカ大陸の位置まで伸びているそうです(見た~い)。

ただ、この地球儀も北極と南極を軸にして、回転させることができるように作られているが、どうにも解せない。
天動説で地球は静止しているのではなかったのですか?

また、垂直方向に23.4度傾くように軸受がつけられているそうですが(写真もそのように見えます)、当時、既にそのことは解明されていたのですか?

どうにも理解しがたい・・・?






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