暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

分け合う

2020年09月15日 | 古民家
 みんなで分け合う・・・みんなで同じものを使う・・・地域で大切にして、みんなで守る・・・
井戸やお風呂・・・電話にTV・・・お味噌にお米の貸し借りもあったり・・・
まだまだ裕福では無い頃・・・みんながお互いさまでいられました・・・。

近くにあるお寺や神社・・・道の端で微笑むお地蔵さんも、みんなで大切に守って・・・
季節変わるごとに集まり、祭りごとや祝い事・・・継がれて来た伝統を次の世代に残し・・・
互いに暮らしている心を大切にしていました・・・。

分け合わなくても生活が出来るようになると・・・暮らしは一変し・・・
何もかも自分で何とかなってしまう・・・
人と関わらない方が楽だ・・・そんな考え方が先に立って、少しさみしい心の暮しに変わってしまいました・・・。
古民家の暮らしは・・・モノの豊かさでは無く、暮らしの中で心の豊かさを感じるもの・・・
1人では出来ない事を・・・地域のみんなで分け合い紡いでゆく暮し・・・。
人の心に触れる暮らしを教えてくれる世代は少なく・・・次の世代に想いを残し繋いでいく暮らしを大切にしたいと思います。








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あらがう

2020年09月14日 | 古民家
 気配がないのに誰かが見ているようで・・・
静かなようで・・・コチョコチョと話し声が聞こえて来るようで・・・
目には見えないのに・・・何かに守られているようで・・・。

人の手が入らない自然の中に入いり込むと・・・心地よい違和感を感じて・・・
恐怖や不安で、お腹いっぱいになりがらも・・・居心地が良い・・・。
人が造った古民家も・・・暗い部屋の奥に何事かを感じ・・・
屋根裏には得体のしれない何かがフワフワと・・・
床下からは、怪しげな感情がユラユラ沸いていても・・・
縁側に座って外を眺めれば・・・これまで感じた事は嘘のようにはじけ・・・
暖かなモノに包まれているようになってしまう・・・。

気まぐれな自然と折り合いをつけての暮らしが不安定なのは・・・
今も昔も変わらず・・・
怒られる頻度が多いこの頃の方が・・・何故だかもっと不安で・・・
恐れを感じてしまう・・・。
自然任せが危ういなら・・・自然にあらがうのはもっと危険な感じもしてしまい・・・
もう少し寄り添う心で、安心して暮らせる手段は無いモノかと・・・考えてしまう。

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リアル

2020年09月13日 | 古民家
 見上げる視線の先に・・・自分の顔ほどもあるだろう、蔵の鬼瓦がぶつかると・・・
年々低くなるその頂に・・・自分の成長を感じながら、他愛もない町の暮らしにほとほと嫌気がさした自分がいて・・・
暮しに迷い・・・仕事に追われて町を後にするのは今でも変わらず・・・
背丈が変わらない年になると・・・また町に舞い戻りたくなる・・・

職人のにない手が年々減り始める代わりに・・・働き方改革と言われながら、地方に人が舞い戻りはしても・・・
もの造りに求めるリアルな関わり合いは・・・そんなに変わりが無く・・・
これからも求められながら・・・増える事は無いもかも知れない・・・。

プラモデルのような住まいが組み立てられ続ければ・・・
伝統の技術は必要なく・・・古民家が見直されることなど無いはずだったのに・・・
建築物の省エネ法として・・・断熱や節電ばかりを大切にするが考え方が重要視されるなら・・・
自然との関り合いはとりあえず置いといて・・・数字だけで解決するようになり・・・
伝統工法と在来工法の関係と良く似ている道のりを・・・また同じように繰り返しているように思う・・・。
良いお手本が、先人から繋がれて来ていても・・・その時間を経験しないと気付かないのが、人なのかも知れません。






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材料として

2020年09月12日 | 古民家
 手と足を互い違いに・・・器用に動かして・・・
ムッと足先に力を入れて・・・両の手は強くも弱くも無い、いい塩梅で揉み手は動いて・・・
シャリシャリと、手の平から生まれる荒縄は・・・暮らしのあちこちに使われ
て・・・
農作業にも・・・身に着けるモノにも・・・住まいを造る材料としても・・・
土壁の土には、細かく切った藁が入る時もあれば・・・麻を入れる時もあ
り・・・
屋根を葺く材料は、茅だけでは無く・・・稲藁や麦藁が使われたりもして・・・
近くで取れて、安価で大量に手に入る物を工夫して、大切に使っていました・・・。

地産地消で暮らせるなんて贅沢な暮らし・・・だと言われそうですが・・・
近くにあるモノでしか生活出来なかった場所は、決して裕福では無く質素でつつましい暮らしな訳で・・・
でも、それがどんなに幸せで貴重な時間だと気付くには・・・とても長い年月を必要としました・・・。

水に洗われたり、乾いたりを何度も繰り返すと・・・木や藁などは腐敗してしまい、白蟻もいそいそと訪れて来ます・・・。
住いは、水や湿気を嫌うので・・・風通し良い住環境が、快適で長持ちする空間造りになって・・・
人も心地よい暮らしが手に入るのを知っていても・・・
自然の素材の姿も見えない・・・風の姿も見れない住まいでは・・・
住いが喜ぶ住環境が解りにくくなってしまいました・・・。
使い続けられた道具や素材が見せる美しい姿は・・・時間と共に暮らした証として、やさしい姿をのぞかせてくれています。








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無いモノねだり

2020年09月11日 | 古民家
 アメンボみたいに水の上をポポンッと歩いて・・・
鳥のように、クルリと空に弧を描いてみたい・・・
自然がより分けた、それぞれの役割をうらやむのは人ばかり・・・。

頭の中で思い描く空想に妄想・・・夢や目標・・・
願い続け・・・努力し続けると、大抵は叶うと言います・・・たぶん・・・。
さすがに生身で空を舞うことは叶わなくても・・・地球の裏側まで冒険出来る力を手に入れました・・・。
日本一大きなお城を築き権力を誇示したり・・・神の住む天上界まで届く塔を建てようとしたり・・・。
自然にあらがう力を手に入れたいと思うのも・・・空を飛びたいと思うように、わがままな無い物ねだりなのかも知れません・・・。

身の丈の暮らしがあって・・・お互いさまや感謝の心があって・・・
だからこそ、自然に寄り添う暮らしが穏やかで・・・幸せなのかも知れない・・・。
古民家に飛び込んで・・・なんだか時間が止まったような気持ちになったのなら・・・
1枚透明な幕が開いたような感覚になったのなら・・・
それはもう・・・無い物ねだりの心が消えてしまっているのかも知れません。




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