暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

手遅れ

2018年05月26日 | 古民家

 日本の山は緑豊かだと言われて・・・

数字で見ると・・・国土の67%(2/3)が森林で・・・

なるほど・・・世界でも有数の森林国だと思うのですが・・・

今まで何度も壊滅的な危機と、自然破壊が繰り返されてきた事は・・・

知らない人も多いと思います。

石油やガスがまだ無い時代・・・薪や炭・・・植物の油で生活していた頃・・・

里山の木が使われ続けて・・・炭の材料となって・・・

城など・・・権力の象徴の建物・・・・社寺仏閣の様な宗教上の威光を求めて・・・

大型建築の材料に使われ続け・・・数百年生の立派な材木が使い尽くされます・・・

醜い戦争の犠牲は人だけでなく・・・資源の少ない日本はあらゆる物を使い続け、森林は減り続け・・・

高度成長期には、今まで無かった人にも自然にも悪影響のある科学物質が、木の無い山をいくつも作って行きました。

植林の失敗や・・・間違った森の造り方・・・・

紆余曲折しながら森は生き返るかと思ったのもつかの間・・・

森を手入れする人材・予算・・・使う側の意識・・・・

伐採の時期に来ても・・・使われる先の見つからない木材・・・山になってしまいました・・・

家を1棟建てる材料を用意するまでに必要な時間は・・・・?

外国産材であれば、プレカット加工時間含めて1ヶ月あればOK!

国産材・・・しかも県産材で大工さんの手加工で・・・自然乾燥に近い乾燥をするなら・・・

4~6ヶ月必要です・・・

地産地消が何故良いのか・・?

自然農法の野菜が何故良いのか・・・・?

すぐには答えが出ない・・・とても大きな問題が目に見には入りにくいから・・・

良いのは解っているけど、価値観を求められない暮らしだから・・・

価値観は人それぞれですが・・・少し先を見据えた考え方・自分だけを見ているような社会・・・

考え方を変える決断・・・手遅れが多い事を歴史が語っていますよ。

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ひとりでも

2018年05月25日 | 古民家

 元気なお年寄りが多いと言われて数年がたちます・・・

今でも元気で・・・前向きで・・・バイタリティ溢れる方がいらっしゃいます・・・

若者が元気がない・・・と言われていました・・・10代・20代とはあまり触れ合えれていないのですが・・・

30代~40代の元気な人達に会って話を聞くと、地域の事を考えて動いている方や・・・

仕事や商売の事に本気で向き合って・・・社員の若い子たちを育てるのに奮闘している姿を見ました・・・

車の免許を取らない・・・上司や同僚と飲みに行かない・・・

女子と絡むことに積極的ではない・・・自分の意見を主張しない・・・

ゆとり世代から・・・さとり世代へ・・・その次はどうなるのでしょう・・・・?

そんな耳に入る事だけを見ていると・・・自分が同じ年にこんな事できただろうか・・・?

と、思うくらい一生懸命な若者もたくさんいます。

社会の仕組みも、暮らしもその頃とは違うので、比較するのも違っているかもしれませんが・・・

子供から大人へ・・・社会にもまれてもう一歩大人に成長する・・・

何も考えないで成長してきて・・・流れでこうなって今がある・・・

そんな人も多いと思いますが・・・何歳になっても大抵の事は始められます・・・

大学に行く人・・・地方に移住する人・・・・サラリーマンから農業に転職する人・・・

考え方が変わるほどの出会い・・・体験・・・事故や病気もそうです・・・(不謹慎で申し訳ありません)

きっかけは何でも良い・・・充実した生き方が出来るか・・・楽しく暮らしていけるか・・・

決めるのは自分です・・・でも一人で生きていける訳でもありません・・・

いろんな出会い・・経験・・・・・

良いと思う考え方を100人に話しても・・・1000人に伝えて理解されない事があっても・・・

1人・賛同してくれる人がいれば・・・それまでの苦労が報われる気がします・・・

そんな1人から・・・・今、仲間の輪が少しづつ広がる奇跡を感じています・・・

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引き戸

2018年05月24日 | 古民家

 気密性や防犯性を考えると玄関扉は「開き扉」が良いと言われています・・・

建物の密閉度合い・・・隙間が如何に少ないか・・そんな性能を調べる検査があります。

「気密測定」で良い数字を出すには、引き違いのサッシを取り付けるよりも・・・

開き窓タイプのサッシが有効です・・・

 

高気密工断熱が基準となる今の建物・・・外部建具はほぼそんな感じですが・・・

室内建具に関しては・・・「24時間換気」が法律で決められているので・・・

開き扉にしても、建具の下と床に隙間を作って、室内間の空気の流れを作らないといけない決まりになっています。

古くは跳ね上げ式の扉しかない時代から・・・技術が進み・・・引き戸が取り入れられてきて・・

生活の便利さは格段に進歩したのだと思います・・・引き戸の良さは・・・

気密性は置いて考えても・・・ストッパーなど掛ける事無く、開け放した状態に出来る利点や

強固な扉でも・・・華奢な作りでも・・・幅の広い造りが選べたり・・・

建具を外すことで、広い空間にも狭い空間にも出来る汎用性があります・・・

京都では、夏・通気性の良い建具に入れ替えて、閉めた状態でも風通しが良くなる工夫をしています・・・

また・・・開き扉のように開ける時の大きな動作は必要なく・・・

車椅子や足の不自由な方にも、やさしい建具だと思います。

敷居や鴨居のような加工が必要で、ある意味複雑な施工が求められます・・・

引き込まれる部分に壁が無いと扉が取り付けられないというスペース的な問題もあります・・・

それでも、先日もお話しました、日本的な情緒や季節を感じられる空間造るりなど・・・

引き戸のある住まいは、日本の気候風土に合った、すばらしい文化の一つだと想います。

 

 

 

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建具

2018年05月23日 | 古民家

 障子や襖があると日本的な情緒を感じるのは・・・

木の扉や、壁の仕切りのように・・・出入りを拒む様な物でもなく・・・

カーテンやスクリーンの様に頼りない感じでもなく・・・

仕切りでもあり・・・目隠しでもあり・・

それでいて相手側の気配を感じる事が出来る・・・そんなぼんやりとした・・

あいまいであって、風情や情緒を感じられる室礼(しつらい)を表現する道具の一つだからです。

障子は和室以外に取り付ける事も多くなって来て・・・和紙を通す事で光を柔らかくしたり・・

庭木の陰を障子に映してその趣向を楽しんだり・・・

桟の組み方でいろんな表現して、部屋のインテリアの一部としたり・・・

襖は和室があってこそ栄えるとも思いますが・・・単純な柄だけでなく・・・

書を張り込んだり・・・手すきの和紙を細かく張り重ねたり・・・

凝った細工の引き手を取り付けたり・・・少し解り難いこだわりの部分ですが・・・

そんな所も細かく、見えない部分にも趣向を凝らす日本の文化らしいところではないかと思います。

日本庭園を見て・・すばらしいと思う事は出来ても・・・

その池や石、土・砂・植木が表す意味や理由が解らなければ・・・その庭園造りの意図は理解出来ていません・・・

始めは受け止める側の感性や感覚で良いと思います・・・深く興味を持った人はその先にある・・・

造り手の意図や時代背景など掘り下げて・・・その意味を理解して・・・

いい意味で泥沼にはまっていく・・・

日本の伝統を自分が語れるほど理解しているわけではありませんし・・・そこまで勉強していませんが・・・

子供の頃に受けた印象と・・・大人になって受ける感じ方はたぶん違います・・・

日々のお手入れに時間や手間のかかる、畳や障子・襖・・・

和の室礼は面倒だと思っていた頃・・・その頃とは違った「和」が今はあるかもしれません・・・

今一度、見直して見る事で、新しい受け取り方や発見があるかもしれません。

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2018年05月22日 | 古民家

 大半の壁の仕上げ材で使われているのは「壁紙」です・・・

専用の機械で壁紙の裏に糊を付けて、職人さんが天井や壁に張って・・・・

壁に合わせて余分な部分をカッターで切って張っていきます。

最近少しづつ使われる機会が増えてきた気がする・・・「左官」壁・・・

たくさん種類があって、「繊維壁」・「砂壁」・「漆喰」・・・・

「珪藻土」・「聚楽壁」・・・・

(漆喰は材料や仕上げ方法などでいろんな種類があります)

また使われだした理由として、自然素材・調湿効果・消臭効果・・・・

そんな世間の流れと・・・健康志向・・・古民家ブームもあるのかもしれません・・・

左官の壁は剥がれる・・・ボロボロ落ちる・・・・そんなイメージで・・・

自然と使われなくなったのだと思いますが・・・

当時の素材の悪さや・・・安価に大量に短時間で仕上げるような時代背景もあったので・・・

いたしかない所はありましたが・・・

今の聚楽壁や漆喰壁は・・・本物の材料を使って・・・

丁寧に施工して頂ければ・・・簡単に剥がれる事は無くて・・・

その素材の効果を、十分発揮する事は出来ると思います。

その他の壁の仕上材としては・・・「無垢板」・・「タイル」・・「石」・「和紙」・「塗装」・・・・

などがあって・・古民家の住まいでは・・漆喰・土・板・が当たり前でした。

良いものと解っていても、昔の経験で敬遠されて来たものが、改めて見直されきています。

壁紙のように手軽でも安価でもなくて・・・手間も費用もかかりますが・・

暮らしの満足感や、精神的な安堵感は感じる事が出来ます・・・

長く使い続ける事も出来ます・・・

DIYで出来るような工夫も出来ます・・・

形式にこだわれば素人が手を出して良い世界ではありませんでしたが・・・

今はこだわり無く、自分で施工する住まい造りも出来ます・・・

より多くの人に触って・感じて・経験して頂いて・・・

より良い住まい造りをしてほしいと想います。

 

 

 

 

 

 

 

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