帰宅後に夕刊を見ていたら、ある訃報が目に留まった。
杉本栄子さん。南九州の漁村に生まれ、海とともに暮らしてきた彼女をある悲劇が襲った。「水俣病」は、日本の経済発展の影の部分として、今もそこに暮らす人々を苦しめている。それは、和解という解決策が示されても消えることがない。
彼女は自らの苦難を多くの人たちに伝えるため、各地に出向いた。僕も何度か彼女のお話を伺ったことがある。悲劇の被害者でありながらも、その生き方、ご主人やお子さんとの関係を垣間見て、素敵な方という印象を強く持った。
たまたまご自宅を訪れたことがある。ご主人が作業場で囲炉裏に吊るす自在鉤を作っていた。帰り際、いりこをいただいたのだが、「いつかお礼を」と思いつつ、縁遠くなり、それっきりになり、礼を失してしまった。
お疲れ様でした。そして、ご冥福をお祈りいたします。
杉本栄子さん。南九州の漁村に生まれ、海とともに暮らしてきた彼女をある悲劇が襲った。「水俣病」は、日本の経済発展の影の部分として、今もそこに暮らす人々を苦しめている。それは、和解という解決策が示されても消えることがない。
彼女は自らの苦難を多くの人たちに伝えるため、各地に出向いた。僕も何度か彼女のお話を伺ったことがある。悲劇の被害者でありながらも、その生き方、ご主人やお子さんとの関係を垣間見て、素敵な方という印象を強く持った。
たまたまご自宅を訪れたことがある。ご主人が作業場で囲炉裏に吊るす自在鉤を作っていた。帰り際、いりこをいただいたのだが、「いつかお礼を」と思いつつ、縁遠くなり、それっきりになり、礼を失してしまった。
お疲れ様でした。そして、ご冥福をお祈りいたします。