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えこまり通信 第6号

2010年02月01日 | イケマリ☆ベトナム通信

  ↟Bidoup-NuiBa国立公園 ~フラワーフェスティバル編~

               

     

 ダラット市に派遣されて19カ月。帰国の日(3/24)もいよいよ1ヶ月半後くらいになりました。
 これまでメインの所属先である「ダラット市森林公園公社」での活動をお伝えしてきましたが、そことは別に、ビドゥップ・ヌイバ国立公園の事務所にも足を運び、環境教育部門の同僚2名と一緒に活動を行ってきました。今回は、国立公園の紹介と年末年始(12/311/6)時に開催されたフラワーフェスティバルでの出展ブースについてご紹介します。

≪国立公園の概要≫
現在、ベトナムには28か所の国立公園がありますが、ダラット中心部を北方に50km向かったところに位置するこの国立公園は1986年に自然保護区として指定された後、200412月に国立公園として誕生しました。総面積64,800haで、うち91%が森で覆われています。亜熱帯高山気候の森林生態系を有し、1468種の植物(内97種が固有種)と385種の動物(内26種が国際自然保護連合の絶滅危惧種リストに記載)が確認されています。当公園は野鳥保護区としても有名で、地域固有種の鳥類が生息するとして世界的に認められている221か所のうちの1つにも指定されています。

 
(左)Bidoup山2,287m):“Bidoup(伏せる)”とは少数民族コホー(Kho)族の言葉。
トラが伏せて眠っているように見えるため。
(右)NuiBa山2,167m):“Nui(山)”“Ba(女性)”はベトナム語で、女性が
横たわっているよう(胸部)に見えるため名づけられた。別名LangBian山。

≪ベトナム自然環境の状況≫
ベトナムは、地球の全表面積の1%以下を占めるのみにも関わらず、地球上に有する種の約10%の種を有し、世界的にも極めて生物多様性の豊かな国です。また、生物種の約10%は固有種である等、生物の固有性も他国に比べ高いのです。しかしながら、国際NGOが「地球上で生物多様性が高い地域にもかかわらず、破壊の危機に瀕している」として取り上げているように、人口増加・貧困問題などを背景として、焼畑・農地の拡大等により動植物の生息地である森林などの破壊や、貴重な野生動植物の違法狩猟・採取などが行われています。

当公園も同状況で、以前から住んでいた地域住民(ほとんどが少数民族)によるコーヒー畑の拡大や密猟などにより、世界的にも貴重な生物多様性が失われつつあります。
この貴重な生物多様性を守るべく、当公園は、地域住民参画による国立公園バッファー・ゾーンの持続可能な開発や、エコツーリズムの企画・実施、地域住民に対する環境教育の実施などを計画・実践してきています。

≪フラワーフェスティバルでのブース出展≫
当公園でのエコツーリズム・プロジェクトは今年になってやっと動き出したばかりで、まずは公園の存在自体を多くの方に知ってもらわなければなりません。今年はちょうど、2年に1度しか行われないビッグイベント“フラワーフェスティバル”がダラット市で開催され、ベトナム国内外から多くの観光客(聞くところではダラット人口の3倍)が押し寄せました。そこでブースを出展し、国立公園の紹介や環境教育のゲーム等を行いました。

                 ↓↓ 以下、写真へつづく ↓↓



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