手話通訳者のブログ

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教育

2017-01-01 20:06:28 | 手話
手話通訳者を教育しなければならない。
こういうことを言うと、地元主流派手話通訳者たちから、
「自分が通訳者として半人前のくせに、なに偉そうなこと言ってるの?」
と言われ、恒例行事の言い合いが始まるが・・・

どうも、地元主流派たちはもちろん、世間一般の人たちも誤解しているような気がするが、
教育する人
とは、どんな人なのか。
例えば、手話講習会の講師を務める人は、誰もが認める「大先生」でなければならないのか。

誤解のないように書いておくが、「大先生」の講習を否定する気はない。
カリスマ手話通訳者が講師なら、ぜひ受講したい。
申込したら、カリスマ手話通訳者から断りが来るだろうが(笑)

大先生の講習もよいが、ごく普通の、平均的な技術の持ち主である現役の手話通訳者の講習もよいと思う。
これは、俺自身が講師をやらせてもらった経験に基づく。
「俺は講師として優れている」と言いたいのではない。逆や。
講師をやると、自分の未熟さがよくわかる。
正直に言うが、逃げたくなった。
怖くてたまらなかった。
それでも、だからこそ真剣に、必死でやれば、その姿勢は受講者に伝わる。
受講者たちも馬鹿ではない。講師が「ごく普通の」手話通訳者であることは見抜く。
大先生ではないから、身近に感じる。質問もしやすい。

そして、教育とは、教室のみでやるものではない。
通訳の現場でも、教育は存在する。

教育とは、教える立場の人間が、謙虚に自ら学び、反省し、教わる立場の人と共に成長するものでなければならない。

若い手話通訳者たちに伝えたいことは、「考え方」である。

誰のための手話通訳者派遣制度なのか。
聴覚障害者のためのものである。
派遣者のものでも、手話通訳者のものでもない。