窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

カミナリ飛行

2021-06-04 16:25:11 | シギ・チドリ

オオジシギは6月にの初旬、とっても目立つディスプレイ飛行をします。鳥に

興味のない地元のオッチャン、おばちゃんでもよく知っています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

             ★ カミナリ飛行 ★

5月の初めには渡ってきています。その時フライト飛行をしますが、ほんの2、

3日で鳴かなくなります。おそらく後から到着するメスを見つけ出すアピール

です。

カップリングすると絆を確立するためにメスに付きっ切りになってるはずです。

その間はおとなしいようです。

繫殖に入りメスが卵を産みだすころ、縄張りをしっかり守るためにオスは近隣

オスやソリタリーと言われるあぶれオスに対しアピールを始めます。

これがフライトソング。縄張りの上空を旋回し強力なアピールを始めます。

地上の灌木の上などに止まり、ジープジープとかすれてよく透る声で鳴きます。

しきりに周りを監視しながら鳴いています。隣の縄張りのオスも鳴いています。

鳴き合戦です。一方が飛び出し上空を回旋しはじめると対抗するように飛び出

して行きます。

そこで始まるのがカミナリ飛行合戦。ジッジッジジー、ジッジッジジーと鳴き

ながら相手を意識しながら飛びまわります。そして急降下ディスプレイが始ま

ります。

始める前に尾羽の外羽、左右5枚を広げ急降下を始めます。空気をつかむように

羽軸が曲がり、人の手を広げたようになります。すると摩擦でガッガッガッガッ

というよく響き渡る雑音的な音が出てきます。

これがカミナリの音にたとえられ根室地方では「カミナリシギ」と呼ばれてい

ます。

夕方や早朝、時には日中、バトルフライトが繰り返されます。

根室地方の初夏の風物です。