海軍大将コルシンカの航海日誌

ロシアの作曲家リムスキー=コルサコフについてあれこれ

《戯れのカドリール》の答合わせ?

2020年04月27日 | ピアノ曲
《戯れのカドリール》も「ベリャエフ・グループ」の他の作曲家達との合作による、ピアノ・デュエットのための作品です。
(辞典等では「ふざけた~」と訳されていますが、少々ニュアンスが違うような気がしますので今回「戯れの~」としました。)
以下は昔DTMで作成したものです。

"Joke Quadrille", A collective composition for piano duet
《戯れのカドリール》


  1 Nikolai Artsibushev : Pantalon
  ♪アルツィブーシェフ : パンタロン MP3ファイル


  2 Jāzeps Vītols : Été
  ♪ヴィートリス : 夏 MP3ファイル


  3 Anatoly Lyadov : Poule
  ♪リャードフ : 雌鶏 MP3ファイル


  4 Nikolai Sololov : Trénis
  ♪ソコロフ : トレニス MP3ファイル


  5 Aleksandr Glazunov : Pastourelle
  ♪グラズノフ : 羊飼いの少女 MP3ファイル


  6 Nikolai Rimsky-Korsakov : Finale
  ♪リムスキー=コルサコフ : フィナーレ MP3ファイル



各曲に奇妙なタイトルが付けられていますが、別にこれは標題ということではなく、カドリールという男女4組で踊る社交ダンスに由来するもののようです。
カドリールはロシアでも人気があるようで、リムスキー=コルサコフの自伝でも子供のころのエピソードの中などに登場していますね。

この作品は、長らく録音に恵まれないレアものでしたが、ブリリアントのリャードフ・ピアノ曲全集の中ではじめて収録されました。
DTMで作っていたものが後でCDなどで出た場合、自分のデータ入力が合っていたのか「答合わせ」をするみたいで、ドキドキするものです。
中には「あちゃー」ということもありますが、《戯れのカドリール》は、まあ正解でした。やれやれ。

実は内心、第1曲はむしろ自分のデータ入力のほうがいいんじゃね?と思っていたりします。
6曲ある《戯れのカドリール》の中でも私は(リムスキーの第6曲を差し置いて)第1曲「パンタロン」が格段に好きで、この曲は短いながらも変化に富んで、なんというか運動会にでも流したくなるような軽快な曲なのです。

出だしの「ダーダッダ、ダーダッダ」がCDでは、どちらかといえばロシア的な鈍重な感じですが、自分の解釈(というかデータ入力)ではもう少しテンポよく入って、そのノリで最後まで行ってしまうという風になっています。各所の装飾音もきれいに決まっています(自画自賛)。

今聞き直すとリバーブ(残響)かけすぎの感もありますが、われながら何回も聞いてしまうほど気に入っているのですよね。
ピアノ・デュエットのアンコールでやったりするといい感じだと思うのですが、いかがでしょうかね。



ロシアの作曲家の合作による作品集

2020年04月19日 | R=コルサコフ
リムスキー=コルサコフの作品リストを眺めていると、他の作曲家たちとのコラボ作品が多いことに気付きます。
「B-la-Fの主題による弦楽四重奏曲」や「金曜日」といった弦楽四重奏曲を通じて、リムスキーのパトロンだったベリャーエフのサークル仲間で作られたものが多いことをご存知の方もいるでしょう。

これらの作品は管弦楽曲や弦楽四重奏曲、ピアノ曲に至るまで様々ですが、今回それらを一覧表にしてみました。
いずれもCDでリリースされたことがあり、YouTubeなどで聴くことができるものもあります。
表にはありませんが、未完に終わった歌劇《ムラダ》(ボロディン、キュイ、ムソルグスキー、ミンクスとの合作。のちにリムスキーが単独で完成)というのもありましたね。

  Collaborations of Russian Composers
  ロシアの作曲家の合作による作品集(一覧表) PDFファイル

この表は、作品は(おおむね)左から古い順に、作曲者は上から年長順にまとめております。
(作曲年代や日本語タイトルとしては怪しいものもありますがご容赦を)

改めて一覧表にして整理してみると、いろいろと発見・再確認ができます。
小品集では、ピアノ3手の《変化のない主題によるパラフレーズ》と、弦楽四重奏の《金曜日》が双璧になりますが、前者が「五人組」の名残をとどめた作曲家たちであるのに対し、後者はまぎれもなく「ベリャーエフ・グループ」のメンバーになっていること。
表でも作曲者の生年順では上と下とに見事に別れました。
常連のグラズノフは前者に参加していませんが、こうやって表で並べてみると、彼は「ベリャーエフ・グループ」の中でもわりと若い世代になることがわかります。

それぞれの作曲家の参加具合ですが、「ベリャーエフ・グループ」の中心的存在だったリムスキー=コルサコフ、グラズノフ、リャードフは別格として、意外と頑張っているのが、ソコロフとヴィートリス。
両者とも同じ5つの作品に参加しています。
ソコロフはしばしば名前を目にする作曲家ですが、ヴィートリスはロシアっぽくない名前のせいか(?)、あまり印象に残らない人物ですね。
アルツィブーシェフもあまり聞かない名前ですが、堂々4作品に登場。

反対に、これらの作品に1回しか顔を出していない作曲家もかなり多いことがわかります。
意外中の意外ですが、スクリャービンもその一人。
なんとなく「わが道を行く」タイプとの印象がありましたが、一時的にせよ「ベリャーエフ・グループ」との関連があったのですね。

さて、これらの合作の中に「ロシアの主題による変奏曲」という名称のものが3つありますが、それぞれに用いられている主題は異なり、演奏も管弦楽、弦楽四重奏、ピアノと別々のものです。
私は異なる楽器編成で「ロシアの主題による変奏曲」を3作品つくったところに、「律儀だなあ」などと感心してしまうのです。
これらの中で、管弦楽版の「ロシアの主題による変奏曲」は第4変奏をリムスキーが担当していますが、短いながらも彼のオーケストレーションの神髄が発揮された佳品で、私の大好きな曲です。
この作品については、機会を改めてまた触れたいと思います。



フゲッタの間奏曲~歌劇《モーツァルトとサリエリ》より

2020年04月13日 | ピアノ曲
リムスキー=コルサコフの作品として挙げられる(こともある)「フゲッタの間奏曲」は4手のピアノ曲ですが、もともと歌劇《モーツァルトとサリエリ》の二つの場面をつなぐ間奏曲として作曲されたものです。
したがって独立した曲というよりは、《モーツァルトとサリエリ》から生じた副産物といったものでしょう。
この間奏曲は作曲者自身が最終的に除いてしまったので、《モーツァルトとサリエリ》の録音や舞台でも一般には演奏されないことが多いのですが、中には間奏曲付きとなっているものもあります。

リムスキー=コルサコフ:歌劇「モーツァルトとサリエリ」/歌曲集(イ・ムジチ・モントリオール/トゥロフスキー)
Chandos CHAN9149

Mozart y Salieri, de Rimski-Kórsakov
Fundación Juan March

こちらの舞台では、「フゲッタの間奏曲」はピアノとヴァイオリンに編曲されていますね。(30:28)
(なお、第1場で辻音楽師がヴァイオリンの下手さ加減を披露する有名な?場面がありますが、こちらの演奏??もなかなかです。15:10あたりから)

「フゲッタの間奏曲」はリムスキー=コルサコフの自伝の注によれば、オーケストラとピアノ4手の両方が存在しているとのことで、彼の楽譜全集が刊行された際にはオーケストラのものも収録されたようです(私は未確認)。
今回ご紹介するのは、ベリャーエフのヴォーカルスコアに掲載されているものをDTMで再現したものですが、最後は第2場の冒頭部分まで含めています。

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Intermezzo-fugetta for four hands
  ♪リムスキー=コルサコフ:フゲッタの間奏曲 MP3ファイル

《モーツァルトとサリエリ》を舞台で上演する場合は、この「フゲッタの間奏曲」を演奏している間にいろいろと演出ができそうなので、この曲を入れてみるのも悪くなさそうです。

《変化のない主題によるパラフレーズ》に関する3題

2020年04月12日 | ピアノ曲
《変化のない主題によるパラフレーズ》は、ボロディン、キュイ、リムスキー=コルサコフ、リャードフの合作による3手のピアノ作品集です。



「変化のない主題」とは上の譜面に示したとおり、「ファソファソ・ミラミラ・レシレシ・ドドドド」を第一奏者が延々と繰り返すというもので、両手の人差し指を使えば子供でも弾けるというアイデアなのですね。
音の感じからか「Tati-Tatiの主題」とか、人差し指を箸に例えて「Chopsticksの主題」などとも呼ばれています。
この作品については、わずかながらCDの録音もありますし、ネット上でも聴けたり日本語による解説記事もあったりしますので、マイナーながらそこそこ知られているようです。

Paraphrases: 24 variations and 16 small pieces on a simple theme ("Tati- Tati" or "Chopsticks")

私も以前リムスキー=コルサコフが作曲(関与)したものをDTMで作成しましたので、以下に貼り付けておきます。

  César Cui, Anatoly Lyadov, Nikolai Rimsky-Korsakov :
  "Paraphrases", 24 variations and Finale

  ♪キュイ、リャードフ、リムスキー=コルサコフ:《24の変奏曲とフィナーレ》 MP3

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Berceuse
  ♪リムスキー=コルサコフ:《子守唄》 MP3

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Fughetta on B-A-C-H
  ♪リムスキー=コルサコフ:《BACH主題による小フーガ》 MP3

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Tarantella
  ♪リムスキー=コルサコフ:《タランテラ》 MP3

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Menuet
  ♪リムスキー=コルサコフ:《メヌエット》 MP3

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Carillon
  ♪リムスキー=コルサコフ:《カリヨン(三連鐘)》 MP3

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Fugue grotesque
  ♪リムスキー=コルサコフ:《おどけたフーガ》 MP3


最後の曲は「グロテスクなフーガ」と訳されていることがありますが、聴けばわかるとおりグロテスクでもなんでもない愉快な小品です。まあ誤訳でしょう。

さて、ここではこれらの作品が作曲された経緯などを改めて紹介することは省略しますが、補足的に3点ほど。

【その1】リムスキー=コルサコフの《音楽の手紙》について

リムスキー=コルサコフの詳しい作品リストには登場する「音楽の手紙」(Musical Letter)というピアノ曲、リムスキー=コルサコフがリャードフに送ったはがきに書き添えられていたものとのことですが、この作品集の「24の変奏曲とフィナーレ」の第16変奏で用いられています(上のYouYubeで3:24あたりから)。
独立した作品というよりは思いついた旋律を書き留めただけのようなものですが、リムスキー=コルサコフの楽譜全集にも付録ながら収録されています。

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Musical Letter for A. K. Liadov
  ♪リムスキー=コルサコフ:《音楽の手紙》 MP3ファイル


【その2】シチェルバチョフの《雑色集》について

《変化のない主題によるパラフレーズ》は1893年に第2版が出版された際、初版(1879年)にはなかったリスト(!)とシチェルバチョフの作品が追加されました。
ニコライ・シチェルバチョフ(1853~1922)については、あまり情報がありませんが(カワイ出版『ロシア音楽事典』には甥のウラジーミル・シチェルバチョフが掲載されている)、いわゆる「五人組」の時代から彼らとともに活動を行ってきた作曲家のようです。

第2版の《変化のない主題によるパラフレーズ》には彼の《雑色集》が追加されたのですが、なぜかこれまでの録音でもガン無視されていたので、DTMで再現してみました。
ちなみにフランス語で付けられた「Bigarrures」という題名は、アレンスキーの作品でも「雑色集」とされているようなのでそれに倣いましたが、「いろいろな色」という意味のようですね。
音楽作品らしくするのであれば気取って「音の万華鏡」みたいなタイトルも考えたのですが、ここではおとなしく「雑色集」としておきます。

  Nikolai Shcherbachov : Bigarrures. Petit supplément aux Paraphrases
  ♪シチェルバチョフ:《雑色集》 MP3ファイル

出だしやそれに続く部分はエレガントでいい感じですが、第3部で突然へんてこりんな曲になって「んん~?」。
後半にもこのような部分があって、せっかくのムードが乱入してきた曲でぶち壊されているように(私は)思います。
この作品集にあっては演奏時間が7分あまりと少々長く、メインの「24の変奏曲とフィナーレ」プラス小品集という構成のバランスをいささか崩してしまう感もあってか、収録を敬遠されてしまったのではないかと邪推するのですが、どうでしょうか。


【その3】キュイの「素材」について

リムスキー=コルサコフの楽譜全集には、《変化のない主題によるパラフレーズ》のために書かれた「素材」も収録されていて、その中のキュイによるものが個人的に好きなので掲載しておきます。

  César Cui : Material for Paraphrases
  ♪キュイ:パラフレーズのための素材 MP3

美しくもなにか怖ろしさを感じさせる不思議な曲です。
自分ではどうにもならない宿命や死を受け入れざるを得ないというのか...大げさかもしれませんがそんな気持ちになります。
楽譜では最後に繰り返し記号がありますが、繰り返した後の終わり方は示されていないので、私が勝手に長調に転じるようにしました。
(最後に救済された感じになりますしね)

《ミーシャの主題による変奏曲》とタチアナさん

2020年04月12日 | ピアノ曲
リムスキー=コルサコフのあまり知られていないピアノ曲をご紹介します。



《ミーシャの主題による変奏曲》は3手の作品で、愛らしい主旋律に手の込んだ伴奏がつくといった構成で、演奏時間は1分ほどです。

「ミーシャ」というのは、リムスキー=コルサコフの長男のミハイルの愛称です。
そのミハイル本人の回想によれば、5歳か6歳のころ(1878年か1879年)に、自分の考えたメロディーを歌っていたところ、それを父が書き留めて伴奏を付け、1ページの小品に仕立てたとのこと。
リムスキー=コルサコフ家の様子が目に浮かぶような、ほほえましく感じられる作品です。

現在、楽譜が数種類出版されていますが、録音したものは出回っていないようですので、以前DTMで作成したものを貼り付けておきます。

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Variations on a Theme by Mischa, for piano three hands
  ♪リムスキー=コルサコフ《ミーシャの主題による変奏曲》 MP3ファイル


第1奏者のパートを子供、第2奏者を大人が弾けば、子供でも連弾を楽しめるかもしれませんね。

***

この作品には一つ思い出があります。

リムスキー=コルサコフのお孫さんにあたるタチアナさん(Tatiana Vladimirovna Rimskaya-Korsakova, 1915-2006)がまだご存命だったころの話です。
私は新婚旅行でリュベンスク(リムスキー=コルサコフの避暑地だった田舎の村の名前)にいた彼女を訪ねて行った折に、日本からのお土産として、オルゴールの小箱を持って行ったのです。
そのオルゴール、注文により好きな音楽にしてもらうことができたのですね。

私がそのオルゴールの曲として選んだのが、この《ミーシャの主題による変奏曲》。
短くて愛らしく、何よりリムスキー=コルサコフ自身の作曲で家族への想いが伝わってくる、これ以外にはない!と、当時私は考えたのですね。


(写真は自分用に一緒に作ってもらったもの。タチアナさんにお渡ししたものは箱の手前に小さな時計が付くタイプでした。オルゴールの動画はこちら

さすがにタチアナさんもこのマイナーな曲が祖父の作品とは知らなかったようでしたが、喜んでいただけたのではないかと思っています。
その場に居合わせた、プスコフからいらっしゃったというチェリストは「チャイコフスキーか?」なんて訊いていましたから、ロシア本国でもあまり知られていないようでしたね。

タチアナさんは祖父の避暑地だったリュベンスクに自分もダーチャ(夏季の別荘)を建てていたのですが、2階の寝室でこのオルゴールの小箱を使っていると後でメールをいただきました。
彼女は2006年にご逝去されましたが、私はこの曲を聴くたびに、祖父の偉業を後世に伝えるためにご尽力されたタチアナさんのことが偲ばれるのです。

《ドゥビヌシカ》覚書その3~初稿について

2020年04月09日 | 管弦楽曲
リムスキー=コルサコフの《ドゥビヌシカ》には2つの稿があり、現在私たちたちが耳にするのは第2稿の方です。
では初稿はどのようなものだったのでしょうか?
手前味噌ですが、私が以前デスクトップミュージックで作ったものがありますので、貼り付けておきます。
(いろいろと不細工ですがご容赦を)

  Nikolai Rimsky-Korsakov : Dubinushka (Chanson russe), First version
  ♪リムスキー=コルサコフ:《ドゥビヌシカ》(初稿) MP3ファイル


初稿とは知らずに聴き出すと「何が違うんだ?」とお思いになるでしょうけど、あまりにも短いので「もうおしまい?」とツッコミを入れたくなりますね。
作曲者自身もさすがに短すぎると思ったらしく、拡大版として第2稿を書き上げ、こちらが出版(1907年)に至ったという経緯のようです。
(ちなみに初稿は1966年に旧ソ連でリムスキー=コルサコフの全集が出版された際に収録されました。)

さて、初稿と第2稿を比べてみると、曲の長さが一番の相違点ですが、第2稿は単に初稿の後に付け足ししただけではなくて、初稿と重なる部分にもいろいろと手が加えられていて興味深いです。
目立つのは主題がはじめに繰り返しとなる部分で、中音域のピチカート(とそれをなぞるクラリネット)が、初稿では躍動感のある、跳ねるような音型であるのに対して、第2稿では山型のものに変えられていて、どちらかといえば落ち着きのある、どっしりとした雰囲気になっています。
同じ部分の小太鼓も、初稿では少しせわしない感じがしますね。

さらに細かい部分を見ていくと、聴いているだけでは気づきませんが、特にホルンのパートがかなり変えられていることがわかります。
初稿の演奏を耳にした際に、作曲者がまずいと思った部分を改めたということなのでしょうかね。
作品がどのように手を加えられていくのかを辿ることができ、興味深いです。

初稿と第2稿とでは、楽器編成もほぼ同じですが、初稿では任意だったトライアングルとタンブリンが第2稿ではレギュラー化され、また初稿にはなかった合唱が第2稿では任意ながら追加されています。
私の知る限り、合唱付きで演奏された《ドゥビヌシカ》はなくなんとも残念ですが、合唱は曲の最後のほうになって少し登場するだけなので、そのためにわざわざ合唱隊を加えさせるのも現実的には難しいのでしょうね。