海軍大将コルシンカの航海日誌

ロシアの作曲家リムスキー=コルサコフについてあれこれ

「リムスキー」と「ひとこと」

2016年04月24日 | R=コルサコフ
『サンクト・ペテルブルク断章―遺伝研究者のロシア滞在記』という本に、リムスキー=コルサコフの「リムスキー」(ロシア語で「ローマの」の意)って何?と、チフヴィンにある彼の生家の博物館の学芸員に尋ねたところ、文化の先進地であるローマに憧れて、元々の姓である「コルサコフ」に付けただけとの返答だった、と紹介されていました。

http://www.amazon.co.jp/サンクト・ペテルブルク断章―遺伝研究者のロシア滞在記-山田-実/dp/4896421078

わたしも昔、このチフヴィンの博物館を訪ねて行ったことがありましたが、感激しすぎて、あまり話を聞けなったことを今になって少々後悔。ネット情報によると、この博物館は修理のために1年ほど閉鎖されるとのことで、再オープンは2017年の春、彼の誕生日に合わせてとなるようです。


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もう一つ、『ロシア語のしくみ』という本から。ロシア語で「ひとこと」は、「ふたこと」(=dva slova)と言うのだそうで、これを読んで「あっ」と思い当たることが。

http://www.amazon.co.jp/ロシア語のしくみ《新版》-言葉のしくみ-黒田-龍之助/dp/4560086680

《セルヴィリア》で、卑劣漢のエグナティウスがヒロインのセルヴィリアに「私がティゲリヌスにふたこと言いさえすれば、あなた方は救われる」みたいに迫る場面があります。(台本の英訳をみても「two words」となっている....)

わたしはここの「ふたこと」とは、何かロシア語で実際に2つの単語から成る決まり文句みたいなものがあって、そこから転じて「ふたこと」という呼び方になったのだと勝手に思い込んでいましたが、そうではなくて「ひとこと」だったいう次第。

日本語の「ひとこと」が、一つの単語や文であるわけではありませんから、ここの場面でも「私からちょっと話をしさえすれば」という意味になるのでしょう。

大した話ではありませんが、長年のもやもやがようやく解消されました。