海軍大将コルシンカの航海日誌

ロシアの作曲家リムスキー=コルサコフについてあれこれ

クラリネット・デュオの小品~カンツォネッタとタランテラ

2020年07月30日 | 室内楽曲
リムスキー=コルサヨフの作品リストを眺めていると、室内楽のカテゴリーに《カンツォネッタとタランテラ》という、彼らしからぬ題名の作品があることがわかります。
これはクラリネット・デュオのために書かれたごく短いもので、題名どおり「カンツォネッタ」と「タランテラ」の2曲から構成されています。

どうやらこの小品は音楽作品として世間に発表することを意図したものでないらしく、彼が教師として勤めた「帝室附カペーラ声楽院」における学生指導用に用いられていたのではないかとのこと。
もし、そうだとしたら彼の学生であった金須嘉之進もこの作品に接する機会があったかもしれませんね。

自筆譜にはそれぞれ「Duo Ⅱ」「Duo Ⅲ」と記されていたそうで、ということは「Duo I」もあったと推測されるのですが、残念ながら発見されないままとなっています。

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ソ連時代の楽譜全集にはこの作品も収録されており、これを転載したらしいMUICA RARA社の楽譜を入手してDTMで再現してみました。

Nikolai Rimsky-Korsakov : Canzonetta and Trantella (Clarinetto Duo)
♪リムスキー=コルサコフ : カンツォネッタとタランテラ MP3ファイル (01:16)


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この作品、さすがに録音はないだろうと思っていたのですが、以下のアルバムに収録されていました。(吃驚仰天です)
ご参考まで。

Times for Flying CD (apesound.de)
Colin Lawson and Victoria Soames, clarinet

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