今回は、ちょっと特殊な例を紹介します。
これは友人のご両親の話です。
わが子が1歳のとき、
抱っこをして散歩をしていたら、
近所の男性が、
「お子さん、生まれたの?」
と驚かれ、
「ちょっとうちに来て」
と、促されました。
この方は、我が家が引っ越したとき、
公民館館長をしていらして、
とても良くしてくださいました。
それもあり、お母さんと2人暮らしと
聞いたことはありましたが、
不信感も持たず、お邪魔しました。
すると、同じぐらいの女の子を
抱っこした女性がいました。
他にも3人子どもがいました。
これがHさんとの出会いでした。
私の住んでいるところは
田舎なので、
里帰り出産する方が多いので、
彼女も里帰り出産で
一時的にいるのかと思えば、
「ここに住んでいる」
と言われました。
彼女の夫が転勤する
約1年後まで、
ほとんど毎日お邪魔していました。
公民館長だったOさんは
歓迎してくださいましたが、
Oさんのお母さん、
Hさんのおばあさんは、
そうでもありませんでした。
いつも歓迎しないというわけでなく、
気分屋でした。
私はOさんは、お母さんとふたり暮らし
と近所の方から聞いていたので、
お子さんやお孫さんがいることを
全然知りませんでした。
すると、Hさんが、
「実は母は、父ともう20年以上
別居していて、毎月生活費も渡している」
と言われ、驚きました‼️
20年以上という長さもですが、
生活費を渡していることに
驚きました‼️
今でこそ、ネットが浸透しているので、
別居の場合、婚姻費用と言って、
給料の割合で、生活費を渡さなければ
ならないことを知っている人は
多いと思いますが、
あの当時、別居して生活費を渡す
ご家庭は、かなり少なかったと思います。
実際彼女も、理由は弟を出産してから、
産後の肥立ちが悪く、嫁姑問題で
仲違いし、別居になったので、
何度もOさんに生活費を渡すことも
もったいないから、離婚して
スッキリするように話したそうです。
でも、Oさんは、
「将来を考えて離婚はしない」
と、きっぱり言われたそうです。
お母さんは、体が弱いこともあり、
短時間パートぐらいしかしていないことも、
Hさんはイライラしていたようです。
私と散歩の時は元気そうだったOさん。
じつは、もうこのときにはガンが
進行し、1年も経たずに亡くなりました。
知らなかった私は、びっくり‼️
遺言で財産は、全て奥さんに譲るように
書かれていたそうです。
そして、奥さんは遺族年金も受け取られました。
家の名義は、おばあさんなので、
家を売ることはなかったです。
そんな中、彼女は夫の転勤で、
引っ越していきました。
死んだとき、財産を
全てお母さんが相続することに
彼女は怒っていました。
が、しばらくして、
「お父さんは子どもを守るために
離婚しなかったと気づいた」
と、話していました。
もし離婚していたら、
母親には財産もないから、
扶養義務として姉弟で、
金銭面などの生活費を
負担しなければならなかった。
Oさんは、将来子どもを
守るために、離婚しなかったのだ。
と、後で気がついたそうです。
おばあさんが数年後亡くなり、
しばらくしてから実家を改築。
その後、お母さんは、
引っ越しをされました。
私は知りませんでしたが、
県外に就職していた弟も、
お母さんと数年同居し、
一緒に地元に引っ越し
したそうです。
世の中、こんな夫婦もいるという
一例です。
それにしても、良い人ほど
早く亡くなる。
世の不条理を感じますね。