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カヌーの日記  鸛(こうのとり) 弐

カヌーの日記  鸛(こうのとり) 弐

2019年初漕ぎは豊予海峡!

2019-01-07 05:30:00 | 海・湖でカヌー

(夜明け前6時50分出艇)
 2019年元旦、新たな年が始まる。
朝5時過ぎに全員起床、もう一度天気予報を確認。
昨晩の作戦通り10時には海峡横断して南側でピックアップをしてもらう。
ただ燈台から1kmほど漕いで無理なら断念、回送役のOCHIさんとは電話で連絡を取り合う。
その為にボタン操作のガラホにし続けてるんだ。
スマホは着信はともかく海上での発信はやりにくい。
更に画面を見ないでかけるのはちょっと無理、でもガラホなら履歴に残しておけばブラインドでかけれる!

(写真でわかりにくいけど前方が波立っている)
 スタート地点には6時20分に着く。まだ真っ暗だ。
とにかく少し明るくなるまでは漕げないのでゆっくり準備をする。
6時45分ぐらいにようやくうっすら見えだしたのでカヤックを浮かべる。
これが2019年の初漕ぎか!日の出はあと30分ほどだ。
そして6時50分いよいよスタート、まずは1kmほど先の燈台を目指す。
 漕ぎだすと北側が潮流で出来た波がある。
正直ドキドキだ。でも昨日よりはだいぶ条件が良く風もほぼ無風。
なんか行けそうな気がする。

(豊後水道の初日の出、私)
 そして燈台の下に到着。
前方に潮流波が見える。あと1時間ほどで最大潮流になる予報、きついのは燈台から5kmぐらいまでなのでざっと小一時間か。
それ以外は風もなさそう。燈台には初日の出を見に来ている人が来ている。
こちらはどう見えているのだろう?
物好きなか無謀なかな。

(豊後水道の初日の出、ナマズ小僧さんとNMさん)
 そこから沖に漕ぎだす。
うん、行けそうだ。このまま一気に行ってしまおう!
そう思っていたら日の出の時間、海からあがる太陽はなんともいえない美しさ。
1ヶ月後は私は病院のベッドだろうか?
でもいま確かにここにいる。しっかりと生きている。
さあ行こう、目指すは九州上陸だ!

(豊後水道の初日の出、NMさん)
 そこからしばらくは写真も撮れない状態が続く。
沈はしないと思うが手をはなしたりカメラを見るのは怖い。
ただありがたいことに潮に乗って時速7~8km/hぐらい出ている。
潮が弱まるまであと3kmほどなので30分ほどの辛抱だ。
 ただ波が南側からきてるので沈しないためにバウを予定より南に向ける、スピードもその方が速い。
とにかくこの潮流波のエリアを抜けてしまおう!

(フェリーは怖かった)
 もう少しで波のエリアを抜けそうな時に前方と後方からフェリー!
ちょうど漕いでる所がフェリーの航路で屈曲するあたり。
待った方がいいのか抜けた方がいいかわからない。
それなら漕いでる方が安定もするし漕ぎながら必死で航路を見極める。
 後方からのフェリーは早々と針路がはずれたのだが、前方は明らかに船首がこちらを向いている。
とにかくここは全力で漕ぐ、予定では私たちの後方に向かって針路を変えるはず。
そして思ってたより早くフェリーの針路がかわる!
これは見て変えてくれたんですね。
ありがたい、ただ元旦なので交差した船はこれだけだったが、これに貨物船や漁船も来るとちょっとお手上げ。
なまじ航路が斜め前後と左右なので視認しにくく、波で思うように進まずかなり怖い事になりそうだ。

(振り返って佐田岬を見る 壱)
 フェリーが通り抜けたぐらいで波のきついエリアも無事通過、ようやく振り向く余裕が出来る。
振りかえって佐田岬をみる、そして前の高島を見る。
なんとなく高島の方が大きく見える。
これは大分県に入ったのかな?

(振り返って佐田岬を見る 弐)
 そこで改めてOCHIさんへ電話、渡る旨を伝え、予定通りフェリーで佐賀関まで言ってて欲しいとお願いする。
回送してくれる人がいることのありがたい事よ。

(高島手前、かなり日が登った)
 それからは油断こそしないもののペースも少し落として落ち着いて漕ぐ。
大分県が愛媛県の南側が見える。
なんて素晴らしい眺めなんだろう。
元旦そうそうこんな景色は人生のご褒美ですね。

(高島に到着)
 そうこうするうちに高島が近づいてきた。
予想以上に順調なのでここで針路の見直し。
始めは佐賀関半島の南側に着く予定、それは渡る事を優先して、今後漕ぐ事などは一旦考えないで決めている。
しかしここまで順調なら出来れば半島の北側のフェリー乗り場の近くであがりたい、
そこで島の南側から北側に目標を変更、潮にのって進んでいたのが角度が変わってちょっと失速。まあこれは仕方ないか。

(小さな点は大量の鳥、実際見ると凄かった)
 いよいよ高島に近づくとカモメらしき鳥が大量に飛び交っている。
これが結構凄かった!
写真に写るかなと思って撮ったがやはりよくはわからない。
でもこの写真を載せて置く事でこの記事をみたらいつでも思いだせるだろう。
画像にはでない鳴き声もかなりのものでした。

(高島横、まだ早い、上出来だ)
 遂に高島に到着、時刻は8時48分。ギリギリ2時間きっている。
高島2時間が一つの目安だった。距離は12kmちょい、流された分が増えている。
高島から佐賀関半島まで3・4km、フェリー乗り場まで約8km、さあもう少し頑張って行きましょう!


まずは大晦日は不安に過ぎる

2019-01-05 05:53:00 | 海・湖でカヌー

 朝4時、まずは私が家を出る。
今回カヤックは事前に受け取って前日に積み込みをしている。
まず近所のNMさん、続いて回送をしてくれるOCHIさん、最後にナマズ小僧さんをピックアップ、11時に八幡浜市に到着。
さあここから佐田岬だ。
八幡浜から佐田岬燈台まで直線で40km、細長くとんでもない半島である。

(風力発電がグルグル回っていた。風がきつい)
 昼食を取り半島を西へ西へと進んでいく。
北側がリアス海岸になっていて崖が切りたっている所も多い。
一応ここ瀬戸内海やなと思いながらいつかここも漕ぐぞと心に思う。
 伊方原発の近くに風力発電の風車が並んでいる。
グルグル回ってるし・・・
こんなに風が強い予報ではなかった。
大晦日は冬型が緩んで穏やかな予報だったはず。
不安が心に広がってくる。

(岬近くの浜、波立っている・・・)
 出来たらこの日もちょっと漕ごうと思っていたのでまず岬から8kmほどの漁港にいってみる。
北風が入りえげつない。
そら無理したら漕げなくはないがこれは無理・・・
それならせめて佐田岬の先端を漕いでみようと岬の先端に一番近い漁港へと向かう。
そして・・うーん無理。
こんなとこ漕いだら次の日は疲れが出てしまう。
この時点で大晦日に漕ぐのは断念、そうなるとウェアも濡れてないので朝旅館で着替えて出れる。
まあ翌日漕げたらなんですがね。

(右の方に見えてるのが高島と佐賀関半島)
 燈台の駐車場に車を入れる。
目の前に豊後水道が見える。
やはり行きたい・・ここまで来て諦めて帰りたくはない、でも無理は禁物。
二つの気持ちが湧きあがってくる。
佐賀関半島の手前の高島がはっきり見える。あそこまでほぼ10km、そこまでいけばなんとかなりそうだ。

(佐田岬燈台)
 豊後水道を堪能した後は燈台まで歩く。
駐車場から1km以上ある。
まあ漕がない日なので時間はある。
本当に四国の西の端というのがまざまざと思い起こされる。

(白い部分が潮流でできた波)
 燈台から改めて海をみる。水が綺麗だ。
 少し先が波立っている。ここで潮流があたっているのか。
まあ漕ぐとしたらこの時と潮が違うのでもう少し北に出るか?
しかしかなり離れているのにはっきり見える。
近くにいったらきつそうだ。
 潮流きつい所はこれがあるからなあ。
ちなみに大晦日は長潮、元旦は若潮、大潮なんて考えたくもない。
安全第一です。

(水が綺麗です)
 そこでまたみんなで作戦タイム、翌日は朝早くは比較的ましな予報。
予報してる会社によって違うが10時から11時から風が巻き始めそのあとは北西の風できつくなる。
ただ大分県に近づければ風裏に入る。
ならば10時には渡りきろう。
そして横断を優先してゴールは風裏になる半島の南側狙い、潮もそこなら追い潮なので行きやすい。
後は漕ぎだして1kmほどいって最終判断。無理はしないよう気をつける。

(とんでもなくひどい宿でした・・・)
 後は泊まるだけだと旅館に移動。
するとなんと予約が取り消されている。
確かに30日予約を取り消して31日に変更したがそれも勝手に取り消しになっている。
部屋が空いてたので泊まれたが先方の謝罪はなし。
更に夕食時、行ったらありませんといって一旦断られるし(実は配膳してましたが係の勘違い)、料理が1品たりないので連絡したら確認したら調べますといってほったらかし。10分以上なんの連絡もないので呆れて部屋にかえったら20分ぐらいして作りましたと言ってきた。
完全に忘れ去られてましたね。
しかしここで気持ちを切り替える。
これだけ2018年中に嫌な事があったなら不運も使い果たし2019年は良くなるのでは?
特に海峡横断には幸運が来てくれないか?
そう思い早めに就寝、全ては明日だ。
(ちなみに宿代は一銭も割引なし、もう二度と行きませんが酷い宿でした)

九州渡航計画!

2019-01-03 06:56:00 | 海・湖でカヌー

(四国の最西端の愛媛県伊方町の佐田岬)
 四国の愛媛県に伊方町というところがあり、そこに細長い半島が海に突き出している。
地図で見るとすぐにわかる所でそこが佐田岬といい対岸の大分県の佐賀関と約14kmしか離れていない。
いわゆる豊後水道の中の豊与海峡と言われている区間だ。

(関サバでも知られる佐賀関)
 いずれはここを渡って九州に足跡を伸ばそうとかねがね思っていた。
ただここは流れも速いし船も多い難所だ。
陸沿いと違い途中で辞める事は出来ないのは言うまでもない。
 正直また1月に入院した後はどうなっているかわからないので思い切って今いってしまうかという気になる。
退院して3ヶ月が過ぎ、コンスタンスに海を漕いでる今なら多少の無理は効く。
もちろん繋いでいく漕ぎ方をする私なので今漕いでる松山市の粟井から佐田岬までも漕ぐ。
でも先にこの豊予海峡を行ってからボチボチと繋いで行こう!

 ではいつ行くかなんだがここはやはり大阪から遠い。
今治の時のようにちょっと日帰りとはいかない。
そうなると連休の時か・・・それなら年末年始の休みを使ってみたらどうだろう?
 実は佐田岬の近くの三崎港と佐賀関港は国道九四フェリーという所が運行している。
ただこのフェリーはシーカヤック不可・・・車に積んでなら車両として見てくれるが、前に周防大島に渡った時みたいにカートに乗せての乗船はできない。
そうなると往復するか、渡ってからカヤックを置いてフェリーで戻り、車に乗って再度フェリーに乗りカヤックをピックアップ・・・考えると気が重い。
そこで年末に同行してくれる友人を探し、来島海峡を横断した時にも回送をお願いしたOCHIさんにお願いして車をまわしてもらうことになった。

(国道九四フェリー)
 始めは12月30日、31日の予定で元旦には家に帰ってようかと思ってたのだが変更。
大晦日、元旦と年をまたいでチャレンジ、更に実際に漕ぐのは私を入れて3人。
みんなそれなりに海峡や岬を漕いでいるメンバーだ。
 元旦なのでフェリー以外はほぼ船がいないはず、後は天気なのだが29日が年末寒波で30日まで続き31日、1日は緩む予報。

 佐田岬には家からはざっと8時間から9時間かかり、帰りはもう一度フェリーで戻って帰るか、そのまま九州を回って山口から帰るかは未定。
宿はとにかく燈台に近い所で予約。
 そしていよいよ2018年の大晦日、さあ行ってみようか!

2019年 謹賀新年

2019-01-01 01:01:00 | 自己紹介

 新年あけましておめでとうございます。
本年も楽しく漕いでいきます!



 いよいよ平成ももうすぐ終わり、やはり節目の年という気分です。
昨年は久々に入退院の繰り返し、今年も来週8日にCT検査、11日診察で次の入院がきまります。
 まあどれだけ抗がん剤で傷めつけられようと生きてる限り復活して漕ぎに行きましょう!
昨年も2ヶ月入院してたのに63回漕ぎにいけました。
もちろん公園で浮いただけも1回なのですが漕ごうという気持ちがある限りまだまだ頑張れます!

 今の私のカヌーのメインは大阪中心に川や海を使って繋げていく事。
漕げないダムや分水嶺なんかは徒歩、歩く時は特にカヤックを担がなくてOK。
20府県を繋げていい機会なのでいままで繋がった時期をピックアップしてみました。
病気とカヤック関係は付記してます。
何回漕いでも繋がってない限りカウントなし。
木津川から淀川だけは行ったものの繋げだしたのはバイエルン二色の浜店の店長になって少ししてから。
それまではどちらかというと流水でのカヤックやワイルドウォーターの練習中心でした。

 あと府県が増えてない年も漕いでないわけではなく、例えばH27なんかは日本海の舞鶴から丹波市の氷上を経由して瀬戸内海まで繋ぎました。
凄く大変で終わった時の満足感も凄かったのですが、これは京都府と兵庫県のみであらたな府県はないんですね。
こういう年も結構あります。

(S54 琵琶湖でカナディアン初体験)
H3 大阪府、京都府(宇治川~淀川)
(H6 関西ワイルドウォーター選手権初参加:沈失格、第一回木津川カヌーマラソン42kmの部優勝)
(H8 なみはや国体リハーサル大会全日本ワイルドウォーター選手権 12位)
H11 三重県(伊賀川~木津川)
(H12 椎間板ヘルニア、坐骨神経痛で6~9月はまともに歩けず、当然カヤックなんて無理)
(H13 アオキカヌーワークス入社 バイエルン二色の浜店OPEN ワイルドウォーター初の大阪代表に)
(H15 ワイルドウォーター大阪代表2回目)
H16 和歌山県、兵庫県(紀淡海峡 友が島。淡路島)
H17 奈良県(大和川)
H18 徳島県(紀伊水道) 滋賀県(瀬田川の天ケ瀬ダム上下)
H20 愛知県(伊良湖水道) 岡山県、香川県(宇野までの区間と香川県の島)、福井県(塩津~敦賀徒歩と敦賀半島)
(H20 バイエルン二色の浜店閉店、枚方店へ移動) 
(H21 アオキカヌーワークス退社、KAYAK kono-tori OPEN)
H23 石川県(越前岬~塩屋海岸)
(H25 膀胱ガンで5~10月入院、内視鏡手術、抗がん剤1~3クール、膀胱他全摘手術 合併症として静脈血栓症、腸閉塞、左手の神経障害)
H26 静岡県(遠州灘 伊良湖~浜名湖)
(H27癌再発抗がん剤4~5クール、KAYAK kono-tori廃業)
H28 愛媛県(多度津~川之江)高知県(川之江~四国吉野川)広島県(笠岡諸島~鞆の浦)
(H28 抗がん剤6~8クール、肺に転移)
H29 鳥取県(餘部~東浜) 岐阜県(揖斐川)
(H29 オブジーボ治療他 ワイルドウォーター大阪代表3回目)
H30 山口県(周防大島)
(H30抗がん剤9~11クール、KAYAK海で旅する本連載開始)

(これは2009年12月の地図、9年前です。)
 今回久々に地図を拡張、九州まで入れました。
20府県を行った事で日本の過半数の府県行けるかという野望がでてきました。
狙うは大分、福岡、島根、そしていま浜名湖まで漕いでるのでそれを天竜川の河口まで伸ばし、飯田からくだって長野まで。
 全部遠いところばかりだけど、具体的な目標あったほうが張りが出来る。
さあ頑張って漕いで行きましょう!