H19/2/6のカヌーです。家から歩いて近くの川に行きそこからスタートするというのは長い間の目標でした。今でも毎日寝屋川市駅で電車に乗るとここを漕いだのだなと思いだします。自分にとっては本当に忘れられない原点ともいえるカヌーです。
記事自体は以前にもアップしたもので少しだけかえています。では・・・
私の住んでいる寝屋川市は文字通り寝屋川から名前の由来がきている。この寝屋川も一度は下ってみたいものだと思っていたがかなり浅いだろうと躊躇するまま今日にいたっていた。そんな時に先日聞いた話。毎年4月に寝屋川広報で募集して寝屋川市からイーボートで寝屋川市駅から野崎参りにいくという。これは素晴らしい。イーボートでいけるならカヌーなら多少の渇水でもいけるはず。これはもう行くしかない!

(出艇場所の桜木町のポンプ場、ここから水が増える)
さて実際いくとしたらどういくか。そもそも寝屋川は星田から流れてくる傍示川が寝屋のところで北からの水路と合わさって寝屋川になる。しかしこの辺は水がない。そして三井団地の下を通って下観音橋で3mほどの堰がある。ここの北岸側が私のいる国松町になる。それから寝屋川警察(外環状線)を越えて幸町を抜け、京阪のガード下をくぐると桜木町のポンプ場となる。このポンプ場の手前に1mほどの段差。ここまでの水深は10cmぐらい。そしてポンプ場で太間からきた水路と成田山不動尊からきた南前川と合流している。
やはり出艇はここしかない。今回は同じ寝屋川市に住むOさんとのタンデム。Oさんに朝自転車で我が家まで来てもらい、担ぎやすいように二つに分けたタンデムをもっていざ出撃。川まではもちろん徒歩。歩くことに意味がある。

(川から見た京阪電車・寝屋川市駅(左斜め上)、感動物だ!)
テクテクあるいて目的の桜木町のポンプ場まで来た我々。途中川沿いにみてもここより上は浅い。とても漕げるものではない。
場所を決め私はカヌーの組み立て、Oさんはコンビニに買い出し。このコースはほとんどあがるところがない。もちろん食事も水の上だ。ちょうどポンプ場が放水している。ありがたい。ここから京橋までいけばそこから先は行ってるので海まで繋がる。時間は9:40、さあ行こう!
この辺は川幅10mぐらいか。浅くて所々引っかかるもののなんとか漕いでいける。スタートして1kmほどで京阪電車の寝屋川市駅に到着。ここは毎日通勤で使っているところ。川からみると感無量だ!
実は寝屋川市は親水事業として駅前のところで川沿いに遊歩道をつけて川まで降りれるようにしている。もちろんここで出艇もできる。ちょっぴり周りの目に耐えるだけ。まあ今回はできるだけ上から行きたかったからなんだけど・・
このあたりから釣りを楽しむ人が増える。流石にみんな物珍しそうにしながらスッと竿をあげてくれる。まあカヌーをみたのは初めてだろうなあ。
サクサクくだって萱島駅を通過。この辺はフナの宝庫、60cmもある大物もいてる。そうそうナマズやカメもいてた。なんだかんだいって工業排水が減り、藻が生えて魚が戻ってきている。寝屋川市民としても嬉しいものだ。
ところで一緒にきていたOさんも勘違いしてたのだが寝屋川はここから南下、淀川や京阪電車とは離れ生駒山脈のほうへいく。(まあだから野崎参りができるのだが)

(清滝川の中、真っ暗で先がわからず断念)
萱島を抜けて川で囲まれた寝屋川市南水苑町を通過、すぐに国道163号線をくぐる。この辺が寝屋川と門真の境界線。この川沿いの路を高校3年間通ったものだ。
かなりマンションが増えたのを見ながら母校を通過。川からは見えなかった、残念。ここで四条畷の清滝からきてる清滝川と合流。といっても幅3mほどの川、この日はこういった小さな川と何度も合流していく。
清滝川は珍しく金気がなく飲める川、といっても60年ほど前のことだが・・さっそく面白がって行ってみる。しかし川は続いているが道路の下を通っているので真っ暗。ヘッドライトがないとちょっとみえない。まあまたいつか行ってみよう。
また寝屋川に戻って大東市に入る。深北緑地をすぎると閉じた水門がある。この向こうが権現川と思う。ここが野崎観音の横。寝屋川を通って北河内から、浪速から野崎参りに来たのだなあ。

(住道から鴻池新田までの高い壁、昭和40年代の大東大洪水の後にできた。もちろんあがるのは無理)
野崎からすすむと住道で恩智川と合流。これは生駒沿いを八尾の恩智までいっており、所々流れが逆流するらしい。昔の河内湖の外側、東高野街道に沿っている。そして大和川までのびており、改めて大阪中川が張り巡らしていると思い起こされる。
この住道からはものすごく高い岸壁。これは昭和40年頃の大東の大水害のあとできたもの。あの時は大雨で山からの水があふれ大東市や東大阪市が水に浸かったらしい。とにかく垂直の10m近い高さがあり、ちょっとあがるどころか釣りも無理。回りが見えないのでどこかよくわからない。GPSだけが頼り。そうこうすると中央環状線(近畿自動車道)が見えてくる。やはり大きい。
ここからしばらくは人工の水路。昔の地図をみるとJR沿いに放出のほうにのびている。今は第2寝屋川のところ。鴻池さんが新田開発の際に掛け替えたのだろうか?
しばらくいくと内環状線をくぐる。ここから今里筋はすぐそこ。OBPがみえてきてもうすぐ京橋。大阪市内は川をいくと本当に近い。信号も渋滞もないので本来の距離だけとなる。JRの学研都市線を越え環状線がみえてくる。

(JR京橋駅、この瞬間ついに家から海までが繋がった)
さあ京橋だ。以前Oさんとここまで来たことがある。ここから先は海まで漕いでいる。京橋で感慨に耽りながら昼食。家から歩いて川をくだり海に繋がるところまできた。もちろんここから伊賀上野が琵琶湖が須磨が淡路島が和歌山が、そして徳島が繋がっている。頭の中にいままでいった所とその距離が思い浮かぶ。こういう楽しみが味わえるから、カヌーってやめられない。
結局このあと大阪城公園から平野川に入り東部市場までくだる。そしてJRから京阪に乗り継ぎ寝屋川に帰ってOさんと祝杯をあげる。このOさんは平成4年11月に初めて木津川で出会い川は木津川や保津川はもとより長良川や大歩危・小歩危、海は紀淡海峡に徳島北部から小鳴門に日本海の若狭や和歌山の由良・白崎、そして寝屋川や中之島といった街中も一緒に漕ぐというオールラウンドカヤッカー。先日古川橋の噴水の撮影もやってくれた。改めて感謝の気持ちを贈ります。