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カヌーの日記  鸛(こうのとり) 弐

カヌーの日記  鸛(こうのとり) 弐

頚部リンパ節生検手術

2019-04-09 11:38:00 | 病気の話
 昨年から抗がん剤を打ってもう効かなくなり、ことしの1月から分子標的薬の投与。
しかしそれも効いておらず新たな治療を求めて治験の申請をすることとなった。
治験というのは要するに新薬の臨床テスト、もしくは新しい組み合わせ。
とにかく出来る事があるなら体力あるうちに試しておきたい。

 そして4月7日、日曜日に緊急入院となり8日に手術となった。
最近は化学療法ばかりだったので手術は久しぶり、平成25年には5月に内視鏡手術、9月に膀胱全摘&回腸導管の手術をやったがどちらも全身麻酔だった。
今回は部分麻酔、意識がある状態でも首部リンパ節の切開・・・まあいい気持にはなれないです。

 そして8日、事前に点滴で抗生剤の投与、そして時間が来て手術室に。
横たわって手や足を留められ患部だけだして顔には布をかける。
首周りに8か所麻酔注射でこれが痛い。
麻酔が効いてからはただ耐えて待つのみ。
 ただ麻酔が効いているはずなのに痛い、そして2回追加で麻酔注射したけどどうにも痛みが酷い。
どうやら腫瘍が神経にからみついてるそうだ。

(切って貼り付けた跡)
 腫瘍の検体は無事採取出来たので手術は完了なのだが、今後首の腫瘍が大きくなっても手術で全部撮るのはまず無理と言われ落ち込んでしまう。
となるとこの入院前からの断続的に来る痛みは手術では取り除けないということ。
もう無茶苦茶固くなってしまっているそうです。
 とにかく術後の腫れもなく一晩様子を見て9日に退院。
ただ来週にまた診察に来て、その時に傷口が問題ないのを確認するまでは激しい運動は禁止。
でもこれは仕方ないね。
首部の傷口が切れて出血は洒落にならないです。
今回ありがたいのは傷を縫うのではなく生体ボンドで止めてあるので抜糸はないこと。
さあしばらくは大人しくしときましょう!


苦渋の選択・・・

2019-03-22 14:56:00 | 病気の話
 長い間抗がん剤を打ってきてついに効かなくなり、1月より1年前に認可されたばかりの分子標的薬キイトルーダを3クール投与した。
そして今日(3/22)に結果を聞いたのだが、残念ながら効いておらず更に腫瘍が大きくなってきたという事。
やはりそれを聞くのはきつい。
昨年の1月にキイトルーダーが認可されて、それを使うためにいろんな病院にもいったし辛い思いもした。
まったく新しい治療なので実はかなり期待しており、その反動は大きいものがある。

(肺のCT画像、上が今月、下が1月のキイトルーダ投与前)
 分子標的薬が効かないとなると次にする治療がない。
ここで選択肢は2つ、まずは今後効く事を期待してキートルーダを続ける。(確かにそういう事例もあるにはある)
そして次が治験を申し込む。
治験というのは要するに新薬の臨床実験を兼ねた治療の事。
治るかどうかもわからずリスクはあるが、まだ認可されていない薬を使う事ができる。
 ただ治験の場合は前の薬効がきれるまでは間隔をあけるので、3ヶ月は何の治療もせず癌は野放しになってしまう。
更に申請の為に組織細胞を送る必要があり、できるかどうかわかるまでにも一ヵ月以上かかる。

(首の鎖骨の部分の画像)
 私が選んだのは治験の申請、早速来週に再度病院に来て頸部外科の先生と下の写真の鎖骨のところの腫瘍をどう採取するかの相談に入る。
 ちなみに治験やっても駄目だったら・・・覚悟はしないといけないんでしょうね。
ドクターは肺の癌が進行して息苦しくなったり空咳が続きだしたら危ないといってくれた。
生存率はというとはっきりわからないと言われるが、後2年生きれる可能性は50%もないですねと聞くと否定はしない。
まあ2年生存率20~30%あるかというところか?
どうにも気が重い話だ。

(左の鎖骨の腫瘍が大きくなって盛り上がってきてる)
 現在私は毎週カヤック漕ぎに行ってるし、パッと見て癌の進行患者には見えない。
ただ上記のように止める薬がなくなると手の打ちようがなく、広がり出したら死んでしまう状態というだけ。
上の写真でもわかるように左の鎖骨の腫瘍がかなり大きくなり断続的に痛みがある。
特に寒いと痛く、12月より痛み止めを常用している。
左手を上に上げて耳に手をつけようと思ってももうつかない。
腕はそこまで動いてくれなくなってきている。
 ただ不思議な事にカヤックを漕いでいると痛みがあまりない事から、自分では腫瘍に圧迫されて血流が悪くなっていて、運動してる時などは痛みが緩和されるのかと思っている。
とにかく漕げるうちは漕ぎたい。
それに漕ぎたいという気持ちがなくなり、家でじっとしてたら一気にひどくなるような気もする。
間違いなくカヤックが心の支えになってるし楽しみがある事がいい方向に向いてると思う。
 さあ漕ごう、能天気に漕ごう!
海を漕ごう!
川を漕ごう!
湖を漕ごう!
池を、公園を、用水路を、水のある所を漕ごう!
そして漕ぎながらも治療を続けよう。
まだまだ治る可能性はあるし、進行さえ止まればこの状態でもずっと生きていける。
生きて漕いで、充実した人生を送らないと!



オストメイトの苦悩

2019-02-27 07:45:00 | 病気の話
 私は膀胱を全摘して回腸導管という手術で、腎臓の下部から自分の腸を切り取ってつくった管をだしています。
ちょっと想像しにくいけど本来あった膀胱が癌でつかえなくなったので腸を管にしたものを埋め込んでそこから尿を出す・・・いやわかりにくいか。
 まあその先にビニーの袋を貼り付けて膀胱の変わりに使っているんです。
そのビニールは3~4日ごとに新しい袋貼りかえおり基本的には尿が漏れる事はありません。

(夜につなぐ2リットルの容量のウロパック)
 そして夜に寝る時はビニール袋の容量が足りないので、少し大きなバックに繋いで寝てるのですが、先日の11時過ぎに寝返りで誤って袋を繋ぐ為の接合部を触ってはずしてしまいました。
もちろんロックがかかってるのですが偶然ロックをはずす方向に力がかかってしまったんです。
当然そこから尿が漏れて着ていた寝間着や布団が尿まみれ。
もう情けないやらうっとおしいやらだけどほっときわけにもいかず夜中に着替えて洗濯。
シーツやふとんも変えるという騒動。
まあいってみればおねしょ状態・・・58歳にもなって・・・

 この尿が寝てる時に漏れるのは1年~2年に1回ぐらいあるんです。
こういうのが一度あるとしばらくビクビク、でもこれが今の自分の現状、受け入れていかなけらばと思うんですけどね。
ちなみにスプレースカートの圧力で外れた事も1回あります。
だから私のスカートは腹部はギャザーがはいった閉めないものをサスペンダーで吊ってます。
こんなになってもカヤックは辞められません。
漕げる範囲で漕いでいきます。

公益社団法人 日本オストミー協会
http://www.joa-net.org/
オストメイトとは癌や事故などにより消化管や尿管が損なわれたため、腹部などに排泄のための開口部(ストーマ(人工肛門・人工膀胱))を造設した人のことです。

キイトルーダ 2回目

2019-02-09 06:04:00 | 病気の話

 先月の18日に入院して抗がん剤の次の薬、分子標的薬キイトルーダを投与した。
その後はいろんな注意を受けて毎日の体温や体重の変化、尿の糖の検査薬を買ってきて検査をしている。
けっこう頻繁に血尿がでていてちょっと不安。
そして今日は2回目、今回からは通院での治療となる。 

 通院の場合はとにかく時間が長い。
朝7;25に病院へ。
血液検査の予約券を取り8時15分に採血と採尿。
この結果が出ないと次の診察に進めない。
そして診察結果は・・・血のタンパクや潜血が多いがこれぐらいなら行きましょうという事で2回目のキイトルーダすすることになる。

(ガラス越しに怪しいSUPを見る)
 そこからさらに3時間ほどまって点滴、点滴時間自体は小一時間。
でも会計終って病院でたのは16時10分、実に9時間弱かかった。
実際の検査・診察・治療時間は1時間半ぐらいなので、7時間の待ち、でも入院よりは楽かな。
次はまた3週間後、抗がん剤に対して時間は短いものの費用はこっちのほうが高い。
決して治ってきたので入院しなくていいようになったのではないのです。
使う薬が違うので入院は必要がないだけ。
でも通院で出来るようになったら、みんな良くなってるの?と勘違いして訂正するのがしんどいかな。

(なんとこたつSUP!)
 ところで待ってる間に歩いて近くの天満橋・川の駅はちけんやに顔を出した。
ここには日本シティサップ協会さんがSUPをやっている。
前まで行くとガラス戸の向こうに怪しい円形SUP!
なんと炬燵SUPとは・・・

(似合います?)
 思わず病院の待ち時間をいうのを忘れ見入ってしまいました!
これはいいなあ・・・
するとスタッフの人が気がついて中に入れてくれ座ってもいいとの事。
うーん、まったりする。
これは機会があれば乗ってみたいもんですね。
今回はこれで元気もらいました。
また病院きた時は出来るだけ顔だしますね!



分子標的薬キイトルーダ

2019-01-18 17:32:00 | 病気の話

 どうも前回、前々回で似た文章がありますね。
今回も被るかもしれませんがご勘弁。
私にとって抗がん剤から分子標的薬に移るというのはとてつもない事なんです。

 さて今回から使うキイトルーダ、もう抗がん剤とは比較にならない程身体への負担が軽い。
しかも今回ははじめてなので念の為入院するが次回からは通院での点滴となる。
そうなると普通に仕事も続けられるしカヌーにも行ける。
ありがたい事です。

 ただやはり副作用はあるわけでドクターと薬剤師さんからその説明があった。
因みにこれはノーベル賞で有名になったオブジーボと同じタイプの薬なので、オブジーボでも同じ副作用はありそれはあまり報道されてない。

 まず点滴時間は2時間弱、抗がん剤の10時間などと比べると楽だ。
点滴後は毎週尿の検査をして尿糖値を調べる。
というのも人によってキイトルーダを投与する事で糖尿病になったりする。
他に間質性肺炎になる場合もある。
キイトルーダ自体が厚労省から認可されたのがちょうど1年前、まだまだわかってないことも多い。
しかし治療日誌やDVDがついてくると思わなかったのでちょっとビックリだ。

 そしていよいよ点滴開始。
副作用がでなければ入院はこれで終わり?
明日には退院だ。

 6年前に癌と言われた時の膀胱癌ステージ4は5年生存率が23%だった。
4年前に再発した時は3年生存率20%と言われた。
どちらもそんなにいい数値ではない。
キイトルーダはその時にはなかった薬。
ここまで生き延びたから新しい治療法が出てきた。
抗がん剤を打ちながら必死で食べて、腸を動かすために歩いた。
味噌汁でカロリーメイトを流し込む日々もあった。
とにかく抗がん剤を打つと食欲がなくなり食べれない人も多い。
でも食べないと弱る・・・特に点滴が終わってしばらくしての体調などの戻りが遅い。
そして抗がん剤を11クールもやってまだ体力は残っている。
さあ効いてくれよ!